MANN+HUMMEL GmbH 2017年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2017年12月期 2016年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 3,892.1 3,479.8 11.8 1)
EBIT 185.1 115.7 60.0 2)

要因

1) 売上高
-2017年12月期の全社売上高は前年比11.8%増の3,892.1百万ユーロ。増収は主にWix-Filtron部門からの12か月分の売上によるもの。また、アフターマーケット部門の成長も寄与した。一方為替の影響はマイナスであった。

2) EBIT
-2017年のEBITは前年比60.0%増の185.1百万ユーロ。収益は増えたが資産の一回限りの特別減損損失(14.2百万ユーロ)により予想以下であった。

最近の動向

-同社は、2017年6月上旬にイランで初めてTehranにオフィスを開設したと発表した。近東エリアではUAE、トルコに次いで3番目の拠点となる。新オフィス設立により、同社が製造するエアフィルター、ウォーターフィルターなどの供給機会を強化する。(2017年8月18日付プレスリリースより)

受注

-同社は、リサイクル化学繊維からできた新開発のエアフィルター「MANN-FILTER C 24 005」を発表した。「MANN-FILTER C 24 005」は、2017年11月から欧州市場向けのトヨタの複数モデルに標準装備される。多層媒体「MICROGRADE A-S」によって高効率粒子除去を実現し、0.001-0.352mmの範囲で99.5%以上の塵埃を除去するという。(2017年10月26日付プレスリリースより)

受賞

-同社は、GMから「2016 Supplier of the Year」を受賞したと発表した。同社のエアインダクションシステムが評価されての受賞となった。同社は22度目の受賞となり、その業績が認められ、併せて「Silver Anniversary Award」も受賞した。(2017年4月10日付プレスリリースより)

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
合計 133 126 121

研究開発体制

-2017年12月末時点、1,000名超が研究開発に従事。

製品開発

EV用ダスト粒子フィルター
-同社は、世界初の排出ゼロの自動車を実現する、EV用ダスト微粒子フィルターを開発したと発表した。同社は、EVからもタイヤやブレーキ、道路の摩耗由来の微粒子が排出されている点に注目。こうした微粒子への対策として、新フィルターを開発した。フィルターは、Deutsche Post DHLグループ傘下のStreetScooterのEV配送車5台にテスト装着した後、結果が良ければ、他の車両にも拡大する予定。これにより、「StreetScooter」は世界初のほぼ排出ゼロの量産車になる見通しだという。(2017年12月19日付プレスリリースより)

ディーゼルエンジン用クランクケースベンチレーションシステム 「ProVent2」
-同社は、ディーゼルエンジン用クランクケースベンチレーションシステム「ProVent2」を発表した。「ProVent2」は、排ガスを削減するオイル分離機能を持つクランクケースベンチレーションシステム。ターボエンジン向けの設計で、セパレーターを用いてブローバイガスに含まれるオイルミストを分離し、残留油分を最小限に低減する。「ProVent2 200」は2017年末に市場投入予定で、2019年まで継続して増産する計画。測定試験では、99%以上の分離性能を実証した。(2017年11月12日付プレスリリースより)

「MANN-FILTER C 24 005」新エアーフィルター
-同社は、リサイクル化学繊維からできた新開発のエアフィルター「MANN-FILTER C 24 005」を発表した。「MANN-FILTER C 24 005」は、2017年11月から欧州市場向けのトヨタの複数モデルに標準装備される。多層媒体「MICROGRADE A-S」によって高効率粒子除去を実現し、0.001-0.352mmの範囲で99.5%以上の塵埃を除去するという。(2017年10月26日付プレスリリースより)

ブレーキダスト粒子フィルター
-同社は、ブレーキ時に生成される微粒子を低減するブレーキ塵用の微粒子フィルターを開発したと発表した。このフィルターは既存のブレーキディスクのスペースに設置することができる。様々な大きさの粒子を効率的に処理できるフィルター媒体は、温度や腐食に対する抵抗力の強い素材で作られており、直接塵埃を確保することにより合金縁の汚れを防ぎ、大量のブレーキ塵を除去する。この微粒子フィルターは電気自動車、ハイブリッド車、ガソリン車およびディーゼル車に至るまで全てのタイプの車両での使用に適している。また、商用車や鉄道にも使用することができる。(2017年9月11日付プレスリリースより)

クーラーと完全一体化されたインテークマニフォルド (Intake manifolds with fully integrated coolers)
-同社は、独フランクフルトで開催される2017年国際モーターショー (IAA)で、インタークーラーと完全に一体化されたインテークマニホールドを世界初公開すると発表した。新システムは、温度を均一に配分し、高荷重にも耐える。間接吸気冷却方式の利点をすべて備え、インタークーラーとインテークマニホールドが別々に作動する独立型と比べ、必要なコンポーネント数を削減したほか、システムの安定性も向上したという。(2017年9月8日付プレスリリースより)

特許

-2017年12月期、3,000件以上の特許を申請。

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
合計 (有形固定資産) 164 151 140

-2017年12月の設備投資額は売上高の約4.2%を占めた。

-設備投資額の41.8%が自動車OE部門、29.6%が自動車用アフターマーケット部門に投じられている。

-同社の設備投資は、生産設備、顧客プロジェクト用インフラおよび新生産技術の実施に向けられた。最大のプロジェクトは米国カリフォルニア州Santa Barbara, ミシガン州Portage, メキシコ Queretaroおよびドイツでの施設であった。

国内投資
-同社は複雑な形状のフラットエアーフィルターの生産能力を上げる為にドイツ Marklkonfenmの生産工場に多額の投資を行った。