MANN+HUMMEL GmbH 2016年12月期の動向
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 3,479.8 | 3,041.9 | 14.4 | 1) |
EBIT | 115.7 | 135.4 | (14.5) | 2) |
要因
1) 売上高
-2016年12月期の全社売上高は前年比14.4%増の3,479.8百万ユーロ (為替の影響を除外すると17.8%増)。増収要因はAffinia Groupの買収効果によるもの。
2) EBIT
-2015年のEBITは前年比14.5%減の115.7百万ユーロ。管理費の増加、Affinia Groupの買収による販売費の増加、研究開発費の若干増が影響した。
買収
-Affinia Group Inc.のグローバルフィルター部門を買収する手続きを完了し、製品ポートフォリオおよび市場へのアクセスを拡張した。(2016年5月4日付プレスリリースより)
最近の動向
-2016年12月、アフリカ初となる販売・サポートオフィスを南アフリカJohannesburgに開設。2017年には物流センターの新設も計画。(2016年12月14日付プレスリリースより)
受注
-同社の高温ポリアミドUltramid Endure D5G3 BMが、MANN+HUMMELのBMW向け2.0L 4気筒ターボエンジン用チャージエアダクトの材料として採用されたと発表した。このチャージエアクーラーを搭載したターボチャージャーは、BMW 「4シリーズ」、「5シリーズ」、「7シリーズ」 のほか、BMW 「X3」、「X4」、「X5」に搭載されている。(2016年10月4日付プレスリリースより)
その他の受注
メーカー/ブランド | モデル | 納入部品 |
Audi | A4 | ウォーターセパレーター、エアクリーナーシステム |
Ford | Ranger | オイルフィルターモジュール |
Figo, Figo Aspire | エアクリーナーシステム | |
Transit | エアクリーナーシステム | |
Super Duty F250, F350, F450, F550 | エアクリーナーシステム | |
Foton | Tunland E3 | フューエルフィルター |
GM | Chevrolet Spark/Opel Karl | エアクリーナーシステム |
Chevrolet Volt | バッテリーフレーム | |
Chevrolet Camaro SS | サウンドパイプ | |
Chevrolet Silverado, Chevrolet Cruze, Opel Astra | フューエルフィルター | |
Chevrolet Camaro | サウンドパイプ付きエアクリーナーシステム | |
Lexus | RX | アクティブインテークマニホールド |
Mercedes-Benz | C-Class, S-Class | フューエルフィルターモジュール |
E-Class | エアクリーナー、オイルフィルタースクリューインユニット、 フューエルフィルターモジュール | |
Nissan | Qashqai, X-Trail | チャージエアダクト |
Renault | Koleos | チャージエアダクト |
Toyota | Highlander, Sienna | アクティブインテークマニホールド |
VW | Touran | FreciousPlus キャビンフィルター |
受賞
-FCAより2016年「Supplier of the Year」を受賞したと発表した。シャシー・エンジンシステム部門での受賞となった。同社がFCAから表彰を受けるのは今年2度目。(2016年12月22日付プレスリリースより)
-FCA USから「Engine Systems Quality Supplier of the Year」を受賞したと発表した。(2016年7月15日付プレスリリースより)
-GMから2016年「Supplier of the Year」を受賞した。同社にとって21回目の受賞となる。(2016年3月10日付プレスリリースより)
-同社の中国事業が上汽GM (SAIC GM) から「Excellent Supplier Award」を受賞した。
研究開発費
|
(単位:百万ユーロ) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 2014年12月期 | |
合計 | 151 | 121 | 106 |
研究開発体制
-2016年12月末時点、1,000名超が研究開発に従事。
研究開発拠点
-シンガポールでIoT (モノのインターネット) のグローバル研究所を開設したと発表した。フィルター市場におけるスマート技術の開発・提供に向けて、同社の研究開発計画に不可欠な存在となる。アジアでも数少ない自動車・産業・商業向けエアフィルターの研究開発に注力したIoT研究所になるとみられる。(2016年10月12日付プレスリリースより)
-ドイツLudwigsburgの本社に新たに技術センターを開設したと発表した。面積は24,000平方メートルで、研究・実験施設のほか企業ミュージアムも備える。従業員数は450名。隣接した試験センターには100台の試験台を設置している。この技術センターには、30百万ユーロ超が投じられた。(2016年6月30日付プレスリリースより)
製品開発
商用車用エアクリーナー
-アジア市場向けに、商用車用エアクリーナーを開発。
- 中国市場向けに、エアクリーナー「NLG」シリーズを投入。粉塵保持容量が50%大きくなったにより、空気誘導デバイスが不要となった。また空気吸入口から90度の位置に設置することができ、装備取付時の選択肢が広がった。
- インドでは、薄板エアクリーナーに代わる製品を市場投入。このエアクリーナーはフィルター性能が向上し、部品点数を削減してデザインをシンプル化したことにより、軽量化とコスト削減を実現。
(2016年9月20日付プレスリリースより)
商用車用3ステージウォーターセパレーター
-乗用車用3ステージウォーターセパレーターの市場投入後、同製品をベースとして商用車用ウォーターセパレーターを開発。この製品は、第1段階では固体粒子を分離するフィルターを使用。第2段階ではコアレッサーが燃料内の水滴を結合させて、より大きな水滴を形成。第3段階で大きな水滴がインジェクションシステムに入るのを防ぐために疎水性のふるいを用いる。同社では2017年に製品の量産化を計画している。(2016年9月20日付プレスリリースより)
エアクリーナーコンセプトモデル
-狭い場所に設置できる2種類のエアクリーナーのコンセプトモデルを開発。「EXALIFE」は楕円円錐形で、狭くて平らな場所での使用に適する。「VarioPleat」は、使用場所によってフィルターをカスタマイズできる、高さ調節可能なプリーツフィルターを使用。(2016年9月20日付プレスリリースより)
特許
-2016年12月期、179件の特許を申請。
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 2014年12月期 | |
合計 (有形固定資産) | 151 | 140 | 141 |
-2016年12月の設備投資額は売上高の約4.3%を占め、前年度から0.4%増加。
-設備投資額の約1/3が自動車OE部門、26%が自動車用アフターマーケット部門に投じられている。
-同社の設備投資は、主に顧客のプロジェクトおよび新技術の実装に用いられた。また、各拠点のインフラ拡大および向上に35百万ユーロを投資した。
ドイツ国内投資
-Marklkofenに位置する製造拠点に大規模な投資を行い、複雑形状のフラットエアーフィルターの生産能力を拡大した。