MANN+HUMMEL GmbH 2015年12月期の動向
業績 |
(単位：百万ユーロ) |
| 2015年12月期 | 2014年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
| 売上高 | 3,041.9 | 2,780.1 | 9.4 | 1) |
| EBIT | 135.4 | 149.8 | (9.6) | 2) |
要因
1) 売上高
-2015年12月期の全社売上高は前年比9.4%増の3,041.9百万ユーロ (為替の影響を除外すると3.9%増)。増収要因は、欧州での販売が好調だったことと、買収効果によるもの。
2) EBIT
-2015年のEBITは前年比9.6%減の135.4百万ユーロ。ドイツ国内工場の再編や、Affinia Groupのフィルター事業買収などが主な減益要因。
買収
-2015年8月、工業用品大手の米Affinia Groupからグローバル・フィルター部門 (一部を除く) を買収することで最終合意に達したと発表した。両社の事業統合を通じて、新たに米国での産業機器向け油圧フィルターなどの販売ルートを確保するのが狙い。買収後は、Affiniaの技術力を融合した最高水準の産業用フィルターをグローバルに提供していく。MANN+HUMMELグループは、約1万6千人の従業員を擁する。買収後は、従業員が約2万人に増える見込み。(2015年8月25日付日刊自動車新聞より)
受注
| メーカー/ブランド | モデル | 納入部品 |
| Audi | Q3 | 除雪機能付きエアクリーナーシステム |
| A6 | 3段式ウォーターセパレーター付きディーゼルフィルター | |
| A7 | 3段式ウォーターセパレーター付きディーゼルフィルター | |
| Q7 | 3段式ウォーターセパレーター付きディーゼルフィルター | |
| BMW | 1 series | エアクリーナーシステムモジュール |
| 2 series | エアクリーナーシステムモジュール | |
| 3 series | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| 4 series | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| 5 series | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| 7 series | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| X3 | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| X4 | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| X5 | アジャイルジョイント付きチャージエアダクト | |
| FCA | Jeep Renegade | エアクリーナーシステム |
| Fiat 500x | エアクリーナーシステム | |
| Fiat Doblo | エアクリーナーシステム | |
| Ford |
Fiesta | エアクリーナーシステム |
| EcoSport | エアクリーナーシステム | |
| B-MAX | エアクリーナーシステム | |
| Fusion | エアクリーナーシステム | |
| Edge | エアクリーナーシステム、排気エアダクト、エアクリーナーハウジング、クリーンサイドダクト | |
| Mondeo | エアクリーナーシステム | |
| Galaxy | エアクリーナーシステム | |
| F-150 | エアクリーナーシステム | |
| Mustang | エアクリーナーシステム、サウンドパイプ | |
| Ranger | エアクリーナーシステム | |
| Everest | エアクリーナーシステム | |
| 現代 (Hyundai) | i20 | エアクリーナーシステム |
| Mahindra | Bolero | インテークマニホールド |
| 日産 | Navara/Frontier | インテークマニホールド、エアクリーナーシステム |
| Opel | Corsa | コンパクトエアクリーナーシステム |
| Astra | 3段式ウォーターセパレーター付き燃料フィルターモジュール | |
| Renault | Talisman | エアクリーナーシステム |
| VW |
Golf | ディーゼルフューエルフィルター |
| Sharan | 除雪機能付きエアクリーナーシステム | |
| XL1 | オイルフィルターモジュール | |
| T6 Bus | ホットサイドチャージエアダクト |
受賞
-2015年の主な受賞：
| OEM | 受賞者 | 賞 |
| Ford | MANN+HUMMEL | World Excellence Award |
| GM | MANN+HUMMEL | Supplier of the Year and Prime Supplier |
研究開発費
|
(単位：百万ユーロ) |
| 2015年12月期 | 2014年12月期 | 2013年12月期 | |
| 合計 | 121 | 106 | 98 |
*2015年より会計基準をIFRSに変更。2014年以前はHGB基準のため、直近の数値とは比較不可。
研究開発体制
-2015年12月末時点、1,000名超が研究開発に従事。
特許
-2015年12月期、166件の特許を申請。
製品開発
IAA Frankfurt Motor Show 2015
-2015年フランクフルトモーターショーに出展した部品・技術は以下のとおり。(2015年9月14日付プレスリリースより)
- FreciousPlus キャビンフィルター： ポリフェノールを使った生体機能性コーティングを特徴とし、車室内に浮遊するアレルゲンの98%を吸着する他、抗菌効果も有する。粒子状物質の97%を除去することができる。
- 3段式ウォーターセパレーター： 粒子フィルター、コアレッサー、疎水性ふるいでディーゼル燃料から水を分離する。分離率は93%。
- Flexline フィルター： デザインの自由性により、省スペース化に貢献。
- アクティブチャージエアダクト (ACAD: Active charge air duct)： 低コスト技術で、エンジントルクや出力向上に寄与する。給気冷却器と吸気バルブ間の気流を最適化、ロータリーバルブにより出力またはトルクを上げることができる。
- アクティブインテークマニホールドシステムコンセプト： 燃費向上 (使用燃料を3%以上削減)、CO2排出削減および軽量化に貢献。統合型給気冷却器、電動コンプレッサー 「eBOOSTER」、自動制御バイパスバルブ、タンブルフラップシステム、アジャイルジョイント等で構成されるモジュール。
設備投資額 |
(単位：百万ユーロ) |
| 2015年12月期 | 2014年12月期 | 2013年12月期 | |
| 合計 (有形固定資産) | 140 | 141 | 126 |
*2015年より会計基準をIFRSに変更。2014年以前はHGB基準であったため、直近の数値とは比較不可。
-2015年の設備投資の対売上高比率は、前年比0.5%ポイント減の約4.6%。
-2015年の設備投資の内、55百万ユーロが自動車OE部門に、50百万ユーロが自動車用アフターマーケット部門に投じられた。
海外投資
<中国>
-同社の重慶工場が2015年10月27日に正式に開業したと発表した。同社にとって中国6番目の拠点となるこの重慶工場の総投資額は約30百万元。重慶市江北区 (Jiangbei District, Chongqing) に位置し、1万平方メートルの敷地を有する。2015年6月に生産を開始しており、主要製品は乗用車用インテークマニホールド、エアフィルターシステム、 各種パイプ製品。年産量は2百万個に達する見込み。主要納入先は長安Fordと長安スズキ。(2015年10月29日付けプレスリリースより)
<米国>
-米国ミシガン州Portageのエアインテークシステム製造工場の拡張に投資した。
