MANN+HUMMEL GmbH 2010年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 増減率(%) 要因
グループ全体
売上高  2,180.0 1,671.7 30.4 1)
EBIT 149
23 547.8 -
自動車OEM部門
売上高 1029.0
713.8 44.2 2)
産業用・アフターマーケット用フィルターエレメント、システム部門
売上高 1151.0
946.1 21.7 3)

要因
1)
-2009年第4四半期より安定した成長基調となり、2010年に入り各市場で期待以上に売上が伸長。2010年は、前年比30.4%増の2,180百万ユーロを記録した。
2)
-自動車OEM部門の売上高は、世界の自動車市場が急速に回復し全部門の全地域に好影響を与えプラス成長となった。
3)
-ティア1メーカーに対する売上も、同社の予測に反しプラスに転じた。売上規模は2010年下期に不況前の規模へと回復し急成長を遂げた。通期では不況前のレベルには達していない。特に同事業では、BRIC諸国、なかでも中国の市場拡大が売上増に寄与した。

受賞

-GMの「Supplier of the Year Award 2009」を受賞。過去18年連続で受賞中。
-「PSA Peugeot Citroen Supplier Award 2010」サービス部門を受賞。
-同社ブラジル法人が「Quality Excellence Award of Toyota MERCOSUL Division」を受賞。
-「Wabco 2009 Supplier Award」を「Excellence in Continuous Performance (IAM/OES)」部門で受賞。

開発動向

研究開発体制

-例年、研究開発費は売上高の約4%程度が投じられる。研究予算の一部は、新しい自動車のコンセプトや製品、技術の開発に投じられる。現在、同社は「electro-mobility」の分野で10件のプロジェクトを進行中。同時に、フィルター技術の専門家は継続して既存エンジン技術の最適化の開発を進めている。

製品開発

-省スペース型の防音フィルターを新開発した。このフィルターはインテークマニホールドの断面を調節することで、最適量の空気がエンジンに常時供給される。 また、このフィルターにより、エンジンルームでレゾネーターが占める2.5L分の省スペースが可能となる。(2011年3月17日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 2008年12月期
合計 71 62 93

-投資額の大部分は、自動車OE事業および自動車用アフターマーケット事業部門にあてられた。

-設備投資は、新技術の導入および顧客とのプロジェクトの要求に対応するための新規製造技術の導入に向けて実施された。

-個別投資案件では、2010年でもっとも大規模な投資が中国の新製品製造拠点にて行われた。その他、ドイツ、ブラジル、チェコにおいて大規模な投資が行われた。

国内投資

-ドイツLudwigsburg工場に乗用車用セラミックDPFの生産を行うパイロット設備を建設した。投資額は総額4百万ユーロ。2012年までに量産を開始したい考え。(2010年5月21日付プレスリリースより)

海外投資

<インド>
-インド北部のBawalに新工場を開設すると発表した。同工場では、エンジン用フィルターシステム、樹脂製インテークマニフォールド、エアクリーナーシス テム、シリンダーヘッドカバーシステム、クランクケース換気システム、ウォッシャータンクシステムなどを生産する。なお、Mann+Hummelは 2006年、インド南部Bangalore近郊のTumkurに生産拠点を設立している。(2010年12月2日付プレスリリースより)

<中国>
-中国の上海市嘉定(Jiading)区に新拠点を開設した。同社の中国拠点本部、工場、研究開発センターを集約した複合施設。工場ではエアフィルターシス テム、エアフィルターエレメント、オイルフィルター、燃料フィルター、キャビンエアフィルター、インテークマニホールドシステム、クランクケース換気シス テム、冷却水用リザーバータンクなどを生産する。主に中国国内市場向けに供給する予定。なお、同社はこの新拠点に総額40百万ユーロ(約365百万人民 元)を投資した。(2010年5月27日付プレスリリースより)

-中国・山東省済南(Jinan)に新工場を建設。同拠点は中国重型汽車(CNHTC)の拠点近郊に位置し、大型トラック用エアフィルター、オイルフィルター、燃料フィルターなどを生産する。(2010年5月21日付プレスリリースより)