Tyco Electronics Ltd. 2009年9月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万米ドル)
  2009年
9月期
2008年
9月期
増減率(%) 要因
全体
売上高 10,256 14,373 (28.6)

1)

営業利益 (3,474) 1,663 -

純利益

(3,256) 1,782 -
電子部品部門
売上高 5,961 9,277 (35.7) 2)
営業利益 (3,716) 978 - -

要因
1)
<新興国>
-新興市場での売上高は、中国が1,400百万ドル、東欧が700百万ドル、インドとブラジルがそれぞれ200百万ドル。

2)
電子部品部門
-2009年9月期の売上高は2008年9月期に比べ、為替差損により287百万ドル、3.1%の減少。

-2009年9月期の自動車市場の売上高は2008年9月期に比べ、33.1%の減少。減少は広範囲にわたり、自動車メーカーの生産縮小や自動車サプライ チェーンの在庫圧縮により、北米では36.8%、欧州・中東・アフリカ地域では36.9%、アジア・太平洋州地域では25.6%の減少となった。

-電子部品部門に占める自動車関連の売上高は46%。

事業再編

<中国>
-2009年末までに、中国における自動車産業向けリレーの生産を深セン工場(広東省深セン経済特区)から蘇州工場(江蘇省蘇州)に全面移管すると発表。 コネクターやセンサーなどを生産する蘇州は自動車向け製品を集中生産する自動車専用工場だが、リレーについては深センで全産業向けを集中生産し各工場に供 給してきた。蘇州工場を完全に自動車産業向け専用工場とし、深セン―蘇州間の物流費を削減、自動車部品の低コスト化を推進する。(2009年3月13日付 日刊自動車新聞より)

<日本>
-自動車用コネクター最大手のタイコ・エレクトロニクス・アンプなど日本法人4社を統合、2009年9月27日付けで「タイコ・エレクトロニクス・ジャパ ン合同会社(LLC)」(以下、TEジャパン)を設立すると発表。4社が持つ製品や開発・営業機能などを統合し業務効率を改善するとともに、企業認知度と シナジー効果を高めるのが狙い。TEジャパンは、TEアンプ(川崎市)が存続会社となり、回路保護部品や放射線高分子化学のTEレイケム、リレーのTE イーシー、高周波用半導体などのTEメイコムの3社を吸収合併する形で設立。新会社の資本金は173億円。(2009年9月2日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発体制

-約7,000名のスタッフが研究、開発、エンジニアリングに従事。

研究開発費

(単位:百万米ドル)
  2009年9月期 2008年9月期 2007年9月期
全体 439 482 428
-電子部品 291 325 293
-その他 148 157 135

-過去3年間に開発された製品改良を含む新製品が2009年9月期の売上高に占める割合は約31%。

設備投資

設備投資額

(単位:百万米ドル)
  2009年9月期 2008年9月期 2007年9月期
全社 328 610 863

-高コスト国から低コスト国への生産移管、国内生産拠点の統合により、生産ネットワークの合理化を継続していく計画。この事業再編に関わる費用として、2011年9月期は現在または将来のリストラ関連で約350百万ドルを予想。