Leoni AG 2014年12月期の動向
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年 12月期 |
2013年 12月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 4,103.4 | 3,917.9 | 4.7 | -自動車市場の好転と、欧州の産業セクターの堅調な回復、為替差益が寄与。 -一部、銅価格の下落による減収要因あり。 |
EBIT | 182.5 | 163.1 | 11.9 | -全体の売上高は増加したものの、石油化学市場での売上減、ワイヤリングシステム部門における新製品の立ち上げ費用等が影響し、当初の計画値を下回った。 |
ワイヤリングシステム部門 | ||||
売上高 | 2,399.6 | 2,321.0 | 3.4 | -アジアおよび米州におけるドイツの高級車メーカーの需要増による、ワイヤーシステムおよびワイヤーハーネスの売上増。 -商用車メーカー、部品サプライヤー、電気自動車・ハイブリッド車向けの売上も好調。 |
EBIT | 104.6 | 116.1 | (9.9) | - |
ワイヤー・ケーブル部門 | ||||
売上高 | 1,703.8 | 1,596.9 | 6.7 | -主にアジアおよび米州の自動車市場向けケーブルの旺盛な需要が起因。 -産業・ヘルスケア、コミュニケーション・インフラ市場向けの事業も伸長。 |
EBIT | 78.1 | 47.1 | 65.8 | - |
受注
-現代自動車よりワイヤーシステムを初受注。6年間にわたって、数千万ユーロ相当の売上が見込まれる。2016年12月より、現代の中型車モデルにフロントボディケーブルハーネスを装着する。チェコにある現代の工場の近郊で、部品を生産できることが今回の受注につながった。年間13~16万のフロントボディーハーネスを納入する計画。(2015年1月20日付プレスリリースより)
-欧州・米州・アジア太平洋地域において、ワイヤーシステムの供給契約を複数獲得。欧州では、商用車メーカーよりケーブルハーネスを受注した。また、米国ではグローバルメーカーより複数の商用車向けに、ケーブルハーネスのプログラムを2件獲得している。それぞれ2015年と2016年に生産を開始する。さらに、アジア地域では、欧州のトラック・エンジンメーカーの中国合弁会社からトランスミッション用ケーブルハーネスを受注。主に大型トラック向けとなる。2015年下期に生産を開始する予定で、プロジェクトは数年間にわたる見込み。(2014年9月25日付プレスリリースより)
-Scaniaより初受注を獲得。複数のエンジン向けにハーネスを納入する。欧州やブラジルなど複数の国にまたがって、2015年半ばより供給を開始する予定。第一段階としての契約期間は3年間となる。(2014年9月24日付プレスリリースより)
受賞
-2014年5月、ブラジルのItu拠点がPSAより品質部門でサプライヤー賞を受賞。
2015年12月期の業績見通し (同社による予測)
- 全社:売上高は4,300百万ユーロ、同EBITは200百万ユーロと予測。
- ワイヤリングシステム部門:売上高は2,450百万ユーロ、同EBITは115百万ユーロを見込む。
- ワイヤー・ケーブル部門:売上高は1,850百万ユーロ、同EBITは85百万ユーロを計画。
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
合計 | 109.3 | 106.1 | 93.6 |
研究開発人員 |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月末 | |
ワイヤリングシステム部門 | 1,281 | 1,277 | 937 |
ワイヤー・ケーブル部門 | 356 | 359 | 392 |
合計 | 1,637 | 1,636 | 1,329 |
研究開発拠点
ワイヤリングシステム部門
-中国、ドイツ、フランス、英国、スロバキア、韓国、米国で研究開発を行っている。
-同部門の本拠地ドイツ Kitzingenでは基礎研究とプロジェクト支援を実施。
ワイヤー・ケーブル部門
-主にドイツおよびスイスで研究開発を実施。
製品開発
イルミネーション充電ケーブル
-電気自動車用充電ケーブルの新たなコンセプト「iEVC:illuminated Electrical Vehicle charging cable」を開発。このイルミネーション充電ケーブルは、充電状況を光で表示する機能を持ち、ケーブルジャケットの色の変化により、充電の進行状況を視覚的に追うことが可能。充電ケーブルに沿ってイルミネーションユニットを統合したことで、離れた場所からでもEVやPHVの充電状況を確認することができる。追加装置も不要。ケーブルの全長にイルミネーションが施されているため、暗闇や薄暗い場所でケーブルにつまずくこともない。ケーブルは、どんな色でも表示できる一方で、常にイルミネーションを消しておくこともできる。(2014年10月22日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
ワイヤリングシステム部門 | 139.2 | 100.2 | 98.7 |
ワイヤー・ケーブル部門 | 68.0 | 57.1 | 49.5 |
その他 | 8.6 | 11.1 | 6.0 |
合計 | 215.8 | 168.4 | 154.2 |
国内投資
-ドイツRothにおいて高品質ケーブルおよびコンダクターの開発・生産を行う新施設「Factory of the Future」の建設準備を開始した。敷地面積は134,000平方メートルで、建物面積は48,000平方メートル。生産施設のほか実験室、開発センター、訓練センターなどを備える。2016年半ばに建設が開始され、完成は2018年を予定している。また、2018年はじめより既存工場から徐々に移転を開始し、2019年はじめに完了する見込み。(2015年3月23日付プレスリリースより)
海外投資
ワイヤリングシステム部門
<パラグアイ>
-2015年にパラグアイ初の工場を開業する計画。乗用車、商用車向けにワイヤーハーネスおよびワイヤーシステムの生産を行なう。
ワイヤー・ケーブル部門
<メキシコ・中国>
-2015年、メキシコおよび中国工場 (両工場ともに自動車ケーブル事業グループ) の操業を開始する。
設備投資額見通し
-2015年12月期、同社は設備投資額に240百万ユーロを投じる計画。
-部門別ではワイヤリングシステム部門150百万ユーロ、ワイヤー・ケーブル部門80百万ドル、残りの10百万ドルは持株会社に投じられる。