Leoni AG 2013年12月期の動向

ハイライト

業績

 (単位:百万ユーロ)
  2013年
12月期
2012年
12月期
増減率 (%) 要因
全社
売上高 3,917.9 3,809.0 2.9 -欧州市場が低迷する一方、北米とアジアで自動車販売が好調に推移した。
EBIT 163.1 237.9 (31.4) -
ワイヤリングシステム部門
売上高 2,321.0 2,206.4 5.2 -ドイツの顧客の輸出需要が旺盛。中国の外資系メーカーからの需要もさらに増加。
EBIT 116.1 136.4 (14.9) -
ワイヤー・ケーブル部門
売上高 1,596.9 1,602.6 (0.4) -景気が低迷している欧州市場向けが多い産業用の不振を、自動車向けの好調でカバー。自動車向けは中国と米国で売り上げが大きく伸びた。
EBIT 47.1 101.3 (53.5) -

 

受注

-2013年2月、ケーブルハーネスに関して、韓国の双竜自動車より追加受注を獲得したと発表。双竜が2015年に発売する新型モデルに採用される予定。釜山 (Busan) を本拠とするLeoniの韓国子会社はこれまで、双竜の新型モデルの1つに使用する数種類のケーブルハーネスを開発・生産・納入してきた。このコンパクトSUVは、2012年のジュネーブモーターショーにコンセプトカーとして発表されたもので、双竜はこのモデルを韓国で生産し、国内市場のほか欧州や他の地域でも販売する計画。Leoniは今回のプロジェクトにおける受注総額を約75百万ユーロと見込んでいる。なお、同社の韓国子会社の前身はワイヤーハーネスメーカーのDaekyeungで、2012年はじめにLeoniが完全子会社化している。(2013年2月27日付プレスリリースより)

-2013年11月、メキシコ・ドゥランゴ (Durango) 工場でメルセデスベンツ新型「C-Class」の北米モデル向けにワイヤーの量産試作を開始。中国の同モデルにも供給する。

工場再編

ワイヤリングシステム部門
-2013年、モロッコ・ボウズニカ (Bouznika) にあるワイヤーシステム生産工場を閉鎖、代わりにベルシッド (Berrechid) に工場を建設。

IAA 2013

-2013年9月にフランクフルトで開催された国際モーターショーでアルミ製ワイヤなどの軽量化技術を展示。これによって車両に使うワイヤーの重量を最大20%削減可能。

受賞

-2013年の主な受賞は以下の通り:
部門 授与者
ワイヤリングシステム部門 GM Supplier Quality Excellence Award
ワイヤリングシステム部門 Molex (Mexico) Best Local Supplier
ワイヤリングシステム部門 Benz Beijing Automotive Supplier Award
ワイヤー・ケーブル部門 HEW-KABEL Rohstofflieferant des Jahres

2014年12月期の見通し (同社による予測)

全社
-2014年12月期の売上高は、4,100百万ユーロと予測。同EBITは200百万ユーロと予測。韓国を含むBRIC諸国と米国で大幅増を見込む。

ワイヤリングシステム部門
-2014年12月期の売上高は、2,400百万ユーロ予測。地域的には引き続きアジアや北米にシフト。

ワイヤーケーブル部門
-2014年12月期の売上高は、1,700百万ユーロと予想。自動車用ケーブル事業、NAFTAおよびBRIC諸国で大幅増を見込む。

開発動向

研究開発費

 (単位:百万ユーロ)
  2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
合計 106.1 93.6 84.1

研究開発人員

  2013年12月期 2012年12月末 2011年12月末
合計 1,347 1,329 1,042

研究開発拠点

ワイヤリングシステム部門
-中国、ドイツ、フランス、英国、韓国、米国で研究開発を行っている。
-同部門の本拠地ドイツ Kitizingenでは基礎研究とプロジェクト支援を実施。

ワイヤーケーブル部門
-主にドイツおよびスイスで研究開発を実施。
-同部門内に研究開発課を設置しており、先進開発およびアプリケーション開発プロジェクトに注力している。

設備投資

設備投資額

 (単位:百万ユーロ)
  2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
ワイヤリングシステム部門 100.2 98.7 76.3
ワイヤー・ケーブル部門 57.1 49.5 53.7
その他 11.1 6.0 7.4
合計 168.4 154.2 137.4

海外投資

ワイヤリングシステム部門
<中国>
-2013年10月、中国の河北省廊坊 (Langfang) に、同社にとって中国4番目となるワイヤーシステム工場を開設。北京奔馳汽車 (BBAC) および北京汽車 (BAIC) の乗用車向けに納入する計画。新工場の建物および設備への総投資額は30百万ユーロ。建設期間は9カ月で、現在はDaimler 「Mercedes-Benz C-Class」のプロジェクトに向けて生産能力を拡大している。今後、「Mercedes-Benz GLA」や「GLK」向けにもワイヤーシステムを納入する予定。生産エリアの面積は約2万平方メートルで、フル稼働時の従業員数は2,500名超を見込んでいる。今後4年以内に、同社は中国におけるワイヤーシステムの売上を4億ユーロまで倍増したいとしている。(2013年10月28日付プレスリリースより)

ワイヤーケーブル部門
-2013年5月期、同社にとってインドで2番目となる新工場をPuneに開設したと発表。さまざまな産業向けにケーブルおよびケーブルシステムを供給する。2013年末までの設備投資額は約11百万ユーロ、従業員数は約140名を見込む。生産エリアの面積は約15,000平方メートルで、すでに2013年初めから自動車用の標準ケーブルの生産を開始している。今後、自動車用特殊ケーブルの生産も行う予定。(2013年5月6日付プレスリリースより)

設備投資額見通し

-2014年12月期、同社は設備投資額に200百万ユーロを投じると予測。
-部門別ではワイヤリングシステム部門120百万ユーロ、ワイヤー・ケーブル部門70百万ドル。
-地域別ではドイツ28.3%、東欧26.3%、アジア19.4%、北米9.3%、米州9.8%、その他欧州6.9%。