Leoni 2006年度の動向
ハイライト
業績
(単位: 百万ユーロ) |
2006年度 | 2005年度 |
増減率(%) |
要因、状況 |
グループ | ||||
売上高 | 2,108.2 | 1,548.0 | 36.2% | 良好なる経済情勢に恵まれ、2006年度連結売上高は対前年比36%増。これは、本業の成長、買収効果および銅価格の高騰によるところが大きい。 |
EBIT | 130.2 | 102.8 | 26.7% | |
ワイヤー・ケーブル部門 | ||||
売上高 | 1,154.0 | 668.6 | 72.6% | -同部門の2006年度売上は年間を通して多くの市場の好調に支えられ良好であった。また、Stolberg-based Kerpen Gmbh & Co及びスイスのStuder Draht-und Kabelwerk AGの買収効果が売上増の42%。 |
EBIT | 67.6 | 42.0 | 61.0% | |
ワイヤーシステムズ部門 | ||||
売上高 | 954.2 | 879.4 | 8.5% | -自動車産業からの受注が好調で9%増の売上を達成。 -詳細下記(1)、(2)参照 |
EBIT | 61.8 | 61.4 | 0.7% |
(1)自動車産業関連の主な動き
-2006年度のワイヤリングシステムとケーブルハーネスの主たる売上はBMW, DaimlerChysler, General Motors及びFord。
-OpelのAstraおよびZahiraモデル、Mercedes A-Class,BMW 3シリーズ及びBentleyの売上が伸張。
-Newcastle-under Lymeにある英国の設備を、Land Rover、JaguarやAston Martin等のFordの英国ブランド車向けに特別なサービスを提供するためのCompetence Centerとして再編成。
-BMW5 向けのケーブルハーネス生産増強のため、メキシコのHermosillo工場を拡張。
Porsche 911、BoxterおよびCaymanへの独占的供給を継続。
(2)商用車及びコンポーネントビジネス
-2006年に米国Caterpilar社、Cummins社及びInternational Truck & Engine Corporation向け販売を増やし、供給は主にメキシコのHermosillo工場より行う。
アジア市場でのプレゼンス強化
-2006年6月より中国の同社子会社であるLEONI Electrical Systems (Shanghai) Co., Ltd社が中国内メーカー向けにケーブルハーネスの供給を開始。
-上海汽車より旧Rover75ベースの新型Roewe750用ワイヤリングシステム一式を受注。
-中国南部では、従来は合弁であるLEON Wiring System (Luzhou) Co., Ltdを通じ操業をしてきたが、同地区での地位を強化するため、前現地パートナーであるTHBの持ち株30%を、2006年第3四半期に買収した。LEON Wiring Systems (Luzhou)社はこれによりLEONIの完全子会社となった。
-韓国でのエンジンケーブルハーネスの開発と生産の開拓のため、現地パートナーであるDaekyung Machinery & Engineering Co., Ltd社と共同で韓国に販売事務所を開設することとなった。操業開始は2007年初旬となる見込み。
自動車分野以外での買収活動
-2006年7月、スイスのケーブルメーカー大手のStuder Draht-und Kabelwerk AG社を買収、halogen-free installation cablesを欧州全土向けに展開する。
2006年10月、TV、ビデオ、オーディオ、音響の家庭用双方向インターネットプロトコール用の伝送ケーブル分野の強化のためNBG Fiber-Optic GmbH of Gmund, Austriaを買収した。
-2006年11月、Jena所在のj-fiber Gmbh社の51%株式を取得した。企業内でのネットワーク並びに通信事業で必要なオプティカルグラスファイバーの欧州での大手である。
展望
-ワイヤーケーブルソリューション部門は2007年度も引き続き好調を維持し、一桁台の上位の成長率を遂げる見込み。特にStuder Draht-und Kabelwerk が年間を通して初めて寄与できる見通し。また、グラスファイバー分野の2社並びにLEONI HighTemp Solutionも好影響を及ぼす見込み。更に、オートメーション、通信、航空機産業分野での大量の受注残がある。売上の伸びは2008年度も期待できる。
2006年度に予想以上の好調であったワイヤリングシステム部門の売上は、2007年度は若干の落ち込みが予想される。多くの事業は良好な生産規模を維持しているが、そのうちのいくつかはすでにそのピークを過ぎている。市場には刺激が少なく、モデルチェンジもさほどない。2008年度にはこの部門の売上は回復し、10億ユーロの大台に近づく見込み。
開発動向
研究開発費用
(単位:百万ユーロ) |
2006年度 | 2005年度 | 2004年度 | 2003年度 | 2002年度 |
R&D費用 | 47.2 | 41.9 | 44.1 | 36.5 | 32.5 |
-同社のR&D部門であるZFEは長年続けてきた研究開発プロジェクトの一つを成功裏に完了した。ImPKW"フィージビリティスタディの一環でフラットコンダクターケーブルハーネス付乗用車用ドアのロボット補助フルオートマチックワイヤリングを販売可能なコストで開発した。
- LEONIHighTemp Solution:
2006年第2四半期に同社は新しい設備を立ち上げ、Haver/North Rhine WestphaliaにLEONI HighTemp Solutions GmbHを設立した。この設備は高温のケーブルを生産する設備であり、2007年初旬に生産を開始する。優れた復元力を備えたLEONI HighTemp Solution Cableは150度から1,000度超の状態に適合し、自動車産業並びに産業用に適している。
-Intedis GmbH & Co.,は同社と自動車用コンポーネントのサプライ企業であるHela KGaA Hueck & Co., との合弁企業であり、50%の株を持ち合っている。同社は自動車の内装用に革新的なセンサーの開発をおこなっている。タッチフリ-スイッチやその他製品に加え、Intedisはフラットコンダクターに直接具えるエレクトロニックコンポネントを使った新しいシートオキュペイション認識システムを開発した。同システムはは乗用車、商業車、バス、大型バス用に適している。
SAE 2007 World Congress情報 |
<展示ハイライト> 今回注目すべき点は? -ワイヤハーネス(乗用車およびトラック用) -BEC: バス・エレクトリカル・センター(Bus Electrical Centers )(バス) -スマートボックス(Smart box) -成形射出ハーネス/ケーブル -グロメット -コネクター(大型トラック用) どのモデルに搭載されているか? 欧州-Europe: GM, DaimlerChrysler, Ford, BMW, Mercedes -米国: GM, DaimlerChrysler どこで生産されているか? -ドイツ、メキシコ |
SAE 2006 World Congress情報 |
<展示ハイライト> |
設備投資
設備投資
(百万ユーロ) | 2006年 | 要因 | 2005年 |
プラント、機械、設備 | 79.3 | (1) | 58.6 |
買収、その他投資 | 111.1 | (2) | 22.0 |
無形固定資産 | 4.4 | 6.5 | |
設備投資合計 | 194.8 | 87.0 |
(2)ワイヤー&ケーブル部門の新しい子会社買収のためにほぼ全額使われた。