Johnson Matthey Plc 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ポンド)
  2013年3月期 2012年3月期 増減率 (%) 要因
全社
売上高 10,728.8 12,023.2 (10.8) -
EBITDA 380.5 433.4 (12.2) -
部門別売上高
環境テクノロジー 2,925.1 3,123.6 (6.4) 1)
貴金属製品 7,520.1 8,609.4 (12.7) -

要因
1)
排ガスコントロールテクノロジー
-2013年3月期の売上高は、前年比1%減の1,461百万ポンド。全てのセグメントで事業プロセスの効率化を図ったことにより、営業利益はわずかに増加。

<軽量触媒事業>
-排ガスコントロールテクノロジーの年間売上の64%を占める、軽量触媒事業の2013年3月期の売上高は前年比3%減の、938百万ポンド。

欧州
-欧州市場における軽量触媒の売上高は、前年比8%減の543百万ポンド。西欧の全車両に対するディーゼル車の生産比率がわずかに減少したことが影響した。

アジア
-軽量触媒の売上は前年比7%増の214百万ポンド。中国および東アジアで売上が大きく伸長したことが主な要因。一方、日本では売上高が大きく減少。

北米
-北米の軽量触媒の売上高は、前年比横ばいの181百万ポンド。北米で車両生産台数が増加したが、小型エンジンへのトレンド、同社顧客の市場シェア減による影響により、増加分が相殺された。

<大型車両用ディーゼル触媒事業>
-2013年3月期の売上高は、前年比9%増の、477百万ポンド。北米および欧州で大型ディーゼルトラックの生産台数が減少したが、北米のオフハイウェイ車向けの売上が増加したことと、ブラジル市場が堅調に推移したことが主な要因。

<バッテリーテクノロジー>
-同事業ユニットは2013年3月にAxeonを買収したことにより設立。2013年3月期の売上高は31百万ポンドを計上したが、営業利益はわずかに赤字。

<カラーテクノロジー>
-2013年3月期の売上高は、前年比6%減の82百万ポンド。自動車製品向けの売上高は横ばい。米国およびアジアで売上高が増加したことで、欧州の減収分をカバーした。

企業買収

-2012年10月19日、同社はバッテリーモジュール製造メーカーAxeonを含むAG Holding Limitedとその子会社の全株式を取得。Axeonを取得したことで、バッテリー素材市場での事業拡大を見込む。

-2012年8月21日、銀ペーストの製造メーカーShanghai Changyin Electronic Material Science and Technology Co. Ltd.を買収。成長著しいソーラーセル用の銀ペースト市場への参入を果たした。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ポンド)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 136.0 128.6 109.8

研究開発体制

-研究開発人員は1,300人以上であり、環境テクノロジー部門がその61%を占める。

研究開発拠点

-グループの技術センター:英国Sonning Common、Billingham
-R&D拠点:以下8カ国に保有。
  • 米国
  • 英国
  • ドイツ
  • スウェーデン
  • 日本
  • 中国
  • 韓国
  • ブラジル

設備投資

設備投資額

(単位:百万ポンド)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
環境テクノロジー 117.4 97.1 90.1
貴金属製品 40.7 31.6  26.1
精製化学製品 20.4 15.8  16.0
相殺 - -  -
その他 13.5 5.1 5.7
合計 192.0 149.6 137.9

国内投資

環境テクノロジー
<排ガス規制テクノロジーユニット>
-2013年3月期の主な設備投資は、Royston拠点の自動車用触媒の生産能力の増強。小型・大型車両に関する法規制に先だって実施。

海外投資

環境テクノロジー
<排ガス規制テクノロジーユニット>
-マケドニアの触媒工場の生産能力増強プロジェクトを開始。100名の従業員を増員し、生産能力を2倍にする。投資総額は50百万ポンドで、2段階に分けて実施される。(2012年5月9日付プレスリリースより)