ITT Corporation 2013年12月期までの動向

ハイライト

近年の動向

業績

 (単位:百万ドル)
2013年
12月期
2012年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 2,496.9 2,227.8 12.1 -
営業利益 183.6 151.5 21.2 -
モーションテクノロジー部門
売上高 721.8 626.2 15.3 1)

要因
1) モーションテクノロジー部門
-2013年12月期の売上高は、前年比15.3%増。同部門内のフリクションテクノロジー事業の売上がOEM向け、アフターマーケット向けともに大幅に増加。OEM向けに関しては、特に欧州および中国においてブレーキパッドの生産が伸長。また、為替差益も売上高増加に寄与した。

受注

-2010年3月、イタリア子会社ITT Motion TechnologiesがAlfa Romeo 「Giulietta」用にフロントブレーキパッドを供給すると発表。このモデル向けに年間約30万個を生産する予定。(2010年3月2日付プレスリリースより)

事業再編

-2011年1月、同社の水関連部門および防衛・情報ソリューション部門をそれぞれ分社化すると発表した。分社化後、同社は航空・輸送・エネルギー・産業市場向けの製品メーカーとして存続。分社化手続きは、2011年10月31日に完了した。

企業買収

-2007年9月、International Motion Control (IMC) の買収を完了。総額3億9,500万ドルで買収したと発表した。ニューヨーク州バッファローに本社をおくIMCは、世界的に知られる制御機器の大手メーカーで、年商は約2億ドル (2006年実績)。

売却

スイッチ製品事業
-2007年5月、スイッチ製品事業部門の売却に関し、Littlejohn & Co. LLCとの間で最終合意に達した。売却先のLittlejohn & Co. LLCは、コネチカット州・グリニッジに本拠をおく民間投資会社。

自動車ブレーキ/チューブおよび部品事業
-2006年2月、自動車用ブレーキ材、燃料チューブ部品事業のCooper-Standard Automotive社への売却を完了。売却後の処理費用を含む売却代金は190百万ドル。 同事業は、モーション・フロー制御事業部門の一ユニットで、燃料およびブレーキ用のスチール並びにプラスチック製配管、クイックコネクターを生産。

開発動向

研究開発費

 (単位:百万ドル)
  2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
全社 67.3 62.7 63.5
売上に対する比率 2.7% 2.8% 3.0%

研究開発拠点

-2012年、モーションテクノロジー部門のR&D拠点を中国・江蘇省の無錫 (Wuxi) に建設を開始。2012年中旬に完成予定で、中国市場向けの摩擦材の開発を中心に実施する予定。

製品開発

EV用コネクター
-2011年、EV用コネクター「J1772」を開発。業界で初めてUL社より安全基準の承認を受けた。また、同製品で「Product of the year awards」を獲得。

設備投資

設備投資額

 (単位:百万ドル)
  2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
全社 122.9 83.8 102.3
-モーションテクノロジー部門 31.7 27.1 33.3

海外投資

<中国>
-2012年1月、同社はモーションテクノロジー部門に属する中国・江蘇省の無錫 (Wuxi) 拠点に、10百万米ドルを投じると発表。ブレーキシステムの生産能力拡大と、研究開発センターの建設を行う。 (2012年1月13日付プレスリリースより)

<イタリア>
-2008年9月、イタリアBargeの摩擦材工場に約7百万ユーロを投じてR&Dセンターを新規に開設。 (2008年9月付けプレスリリースより)

<インド>
-2007年12月、インドで初の本格的拠点となる技術センターを開設。同技術センタ-は、新興市場での事業拡大戦略の一環として、流体技術 (Fluid Technology) 事業、モーション・フロー制御 (Motion & Flow Control) 事業分野でインド市場に特化した製品設計・開発事業支援を行う。グジャラー州・Vadodaraに建設された同センターでは、主にインド独自の市場環境に適応した製品の現地化対応に注力するとともに、新興市場での成長に主眼をおいた新製品開発において本社の開発技術チームへの支援を行う。さらに、目下グジャラート州に建設中の組立工場も2007年末をメドに竣工予定となっている。新工場では、流体技術関連製品を中心とする製品の生産を計画中。