Illinois Tool Works Inc. 2016年12月期の動向

近年の動向

業績

(単位:百万ドル)
2016年
12月期
2015年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 13,599 13,405 1.4 1)
営業利益 3,064 2,867 6.9 2)
自動車OEM部門
売上高 2,864 2,529

13.3

3)
営業利益 690 613 12.6 -

要因
1) 売上高
-2016年12月期の売上高は、前年比1.4%増の13,599百万ドル。為替のマイナス影響があったものの、主に同社の大半の事業セグメントで本業が成長したことに加えて、買収により収入が増加したことが貢献した。


2) 営業利益
-2016年12月期の営業利益は、前年比6.9%増の3,064百万ドル。本業の成長および事業買収の効果により増益を達成した。


3) 自動車OEM部門・売上高
-自動車OEM部門の2016年12月期売上高は、前年比13.3%増の2,864百万ドル。全地域で本業の売上が伸長したほか、ZF TRWのファスナー事業「Engineered Fasteners and Components」の買収が増収につながった。

買収

-ZF TRWは、Illinois Tool Worksへのファスナー事業「Engineered Fasteners and Components」の売却を完了したと発表した。売却金額は約450百万ドル。同事業は、ZFのアクティブ/パッシブセーフティテクノロジー部門であるZF TRWの傘下であった。今回の売却により、ZFは先進安全技術、効率化、電動化などの中核事業の成長に注力するほか、自動運転技術の開発を進める意向。(2016年7月1日付プレスリリースより)

売却

-2012年10月、Wilsonartおよび関連事業で構成される室内装飾関連部門の株式51%を、Clayton, Dubilier & Rice, LLCが運営するファンドに売却したと発表。当該取引により、同社は10億5,000万ドルを現金で取得し、同事業の残りの株式49%の保有は維持する。

-2012年4月、同社は最終加工事業をGraco Inc.に650百万ドルで売却が完了したと発表した。最終加工機器事業は様々な産業およびエンドマーケット向けのスプレー式塗装システムおよび技術で構成。主要ブランドはGema、Ransburg、DeVilbiss、BGKおよびBinks。

研究開発費

(単位:百万ドル)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
合計 223 218 227

特許

-2016年12月末時点における、製品、メソッド、機械などに関する特許数は、米国で約3,500件、米国以外で7,400件。さらに、米国で1,500件、米国以外で4,800件の特許を申請中。

-2016年12月末時点における自動車OEM部門の特許数は3,219件 (申請中案件を含む)。

製品開発

キャップレス燃料補給システム
-乗用車向けキャップレス燃料補給システムを開発した。ガソリンスタンドにおける蒸発ガスの排出を低減する。このシステムにより、ガスの臭気が燃料キャップに触れるのを防ぐとともに、手でキャップを開く手間を省くことができ、運転者にさらなる利便性を提供する。

「WaveShear」アイソレーションスプリング
-小型高効率エンジンのノイズや振動レベルを低減する 「WaveShear」 アイソレーションスプリングを開発した。同技術は広い温度領域においてエンジン音や振動を低減することができるという。

設備投資額

(単位:百万ドル)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
合計 273 284 361