Harman International Industries, Inc. 2014年6月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2014年
6月期
2013年
6月期
増減率 (%) 要因
全社
売上高 5,348.5 4,297.8 24.5 -インフォテインメント事業の受注増
-買収効果
-為替差益
営業利益 329.7 201.3 63.8 -
インフォテインメント
売上高 2,838.9 2,283.2 24.3 -自動車生産量の増加および同社製品の搭載率上昇
-為替差益
営業利益 195.4 90.8 115.2 -
ライフスタイル
売上高 1,656.1 1,338.4 23.7 -自動車生産量の増加および同社製品の搭載率上昇
営業利益 170.5 137.5 24.0 -

主な受注

<2014年6月期>
 製品 自動車メーカー/搭載モデル
インフォテインメントシステム 長安汽車 「Raeton」、「Cinturx」
長城汽車
Mark Levinson サラウンドサウンドオーディオシステム (Clari-Fi搭載) トヨタ 「Lexus NX」 (2015年モデル)
Harman Kardon Logic 7 サラウンドサウンドシステム BMW 「M4 Convertible」 (2015年モデル)
Harman Kardon GreenEdge オーディオシステム スバル 「Outback」 (2015年モデル)
Harman Kardon プレミアムオーディオシステム Chrysler 「Dodge Challenger」 (2015年モデル)
Infinity プレミアムオーディオシステム 現代 「Sonata」 (2015年モデル)
起亜 「Sedona」 (2015年モデル)
JBL GreenEdge オーディオシステム トヨタ 「Camry」 (2015年モデル)
JBL プロフェッショナルオーディオシステム Ferrari 「F12berlinetta」
インフォテインメントシステム 「Connected Media Center」 Ferrari 「California T」
Aha Radioサービス スバル 「Legacy (North America)」 (2015年モデル)
現代 「Genesis (North America)」 (2015年モデル)
Lexicon 17スピーカーサウンドシステム 現代 「Genesis (North America)」 (2015年モデル)
インフォテインメントシステム 「Audi MMI Navigation Plus」 Audi 「A6 TDI」 (2014年モデル)
テレマティクスコントロールユニット (TCU) Daimler
MEMS (Micro-Electrical-Mechanical System) マイクロフォン Daimler

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2014年6月期 2013年6月期 2012年6月期
全社 343.8 285.3 331.9

研究開発拠点

<イタリア>
-イタリアのTurinに開発機能を持つ新オフィスを開設する。同地域の販売オフィスとしての役割も持つ。同拠点の開設により、Harmanは現地での製品試験が可能になるほか、Fiatのエンジニアとの連携をさらに強化し、欧州市場向けの最新オーディオ・インフォテインメントシステムを開発する計画。(2014年6月26日付プレスリリースより)

<中国>
-2015年中旬に蘇州 (Suzhou) でオーディオシステム、インフォテインメントシステムのグローバル開発センターを建設すると発表。2014年6月着工予定で、第一期の投資額は約16百万米ドル。敷地面積は10,000平方メートル。従業員数はまず200名規模で始め、将来的には拡張し、人員を350名規模にまで増員する計画。(2014年4月24日付け各種リリースより)

製品開発

インフォテインメントシステム「Connected Media Center」
-Ferrari 「California T」に、新開発のインフォテインメントシステム「Connected Media Center (CMC)」が採用されたと発表。6.5型タッチスクリーンを用いたこのCMCシステムでは、エンターテインメント、ナビゲーション、通信など豊富な機能をさらに容易に利用することができる。ハンドルから手を離したり、道路から視線をそらしたりすることなく、音声認識による通話、メールやテキストメッセージの送信、ナビゲーション指示、音楽再生などが可能になるという。(2014年3月5日付プレスリリースより)

次世代車載インフォテインメントプラットフォーム
-機能拡張が可能な次世代車載インフォテインメントプラットフォームを欧州で初公開する。革新的なシステムアーキテクチャをベースとしたこのプラットフォームは、コネクテッドカー用アプリの急速な開発に対応する一方で、サイバーセキュリティ脅威に対するシステムの完全性保護も実現する。さらに、インフォテインメントシステムには、前方衝突警告、車線逸脱警告などの先進運転支援システムやその他の安全機能も統合されている。このプラットフォームは自動車への実装が可能な段階とされており、このプラットフォームを搭載したモデルは、今後2年以内に発売される見込み。(2014年3月4日付プレスリリースより)

新ソフトウェア「Clari-Fi」
-圧縮されたデジタル音源の質を自動で分析・向上させる新たなソフトウェア「Clari-Fi」を発表。同社の音楽録音・信号処理・音響心理学などの分野におけるノウハウを用いて、圧縮時に失われる音声を自然に復元することを可能にした。このソフトは、アンプやヘッドユニットを通じて、Harman製のすべての車載オーディオシステムへ統合できる。現在、自動車メーカー向けに販売が開始されており、2014年に発売される車両に搭載される予定。(2014年3月4日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
2014年6月期 2013年6月期 2012年6月期
インフォテインメント 91.5 54.4 66.1
ライフスタイル 43.0 25.6 24.5
プロフェッショナル 12.5 11.8 10.2
その他 10.1 9.9 11.8
合計 157.1 101.7 112.5