Grammer AG 2010年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2010年
12月期
2009年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 929.7 727.4 27.8 1)
EBIT 32.9 (23.9) - 2)
自動車部品部門
売上高 610.2 495.5 23.1 3)
EBIT 21.4 (3.9) - -
シートシステム部門
売上高 341.9 247.1 38.4 4)
EBIT 17.6 (9.9) - -

要因
1)
-過去5年で、同社は売上高を27.8%増加させ2010年通期で929.3百万ユーロ(2009年は727.4百万ユーロ)を達成した。これは、2010年に2度にわたり上方修正された通期予測をも上回る結果となった。要因としては、業界全体が驚くほど堅調に回復したことによるとしている。
2)
-2010年の同社EBIT(監査前の見込み値)は、前年の23.9百万ユーロの損失から、32.7百万ユーロの利益へとプラス成長に転じた。これは、前年比56.6百万ユーロの増益で、2010年のEBITマージンは3.5%となった。EBIT大幅増の要因は売上高の大幅増と高効率化、低コスト化によるもの。2010年の第4四半期には、同社両部門の強い需要増により、売上高は252.3百万ユーロ(2009年で208.9百万ユーロ)を達成した。全社EBITは9.7百万ユーロで、2009年比8.9百万ユーロ増となった。
3)
-自動車部品部門は、新製品立ち上げのみならず国外からの高級車の需要増に支えられた。同部門の売上増の要因として、米国および中国市場の拡大が挙げられる。2010年の同部門の売上高は610.2百万ユーロで、市況が低迷した2009年の495.5百万ユーロから23.1%の増加となった。
4)
-シートシステム部品部門は、売上高は世界市場の強い需要増の結果、2009年の247.1百万ユーロから38.6%増の342.5百万ユーロへと大幅増となった。これは、トラックの需要が大幅に増加したこと、オフロード車市場が回復したことが要因として挙げられる。特に中国、ブラジル市場において平均以上の成長となった。
 

受注

-Volkswagenの新型「Jetta」にセンターコンソールを納入。部品の生産はメキシコのTetla工場で行う。この車両は主に北米および欧州 を中心に販売される。Volkswagenは2016年までに「Jetta」を180万台以上生産する計画。(2010年10月20日付プレスリリースよ り)

-同社内装部品がVolkswagenの新型「Touareg」に採用。対象製品はフロント&リアヘッドレスト、フロント&リアアームレスト、センターコンソール。(2010年7月2日付プレスリリースより)

-アクティブヘッドレストがChryslerに採用。対象は「Dodge Caliber」、「Jeep Compass」、「Dodge Nitro」、「Jeep Liberty」、「Jeep Patriot」、「Chrysler Sebring」、「Dodge Avenger」、「Dodge Journey」の2010年モデル向け。(2010年1月25日付、2010年2月8日付のプレスリリースより)

-GMの「Buick LaCrosse」2010年モデルにセンターコンソールを納入。この車両は2009年に中国市場に先行投入され、その後米国での販売が開始された。このコンソールは中国と米国で開発を行った。(2010年1月25付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 2008年12月期
合計 33.0 32.2 39.2

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2010年12月期 2009年12月期 2008年12月期
全社 38.1 32.7 39.9
自動車部品部門 22.0 22.4 24.9
シートシステム部門 15.8 9.5 13.7

設備投資

-同社の2010年設備投資額は、38.1百万ユーロ(2009年は32.7百万ユーロ)。

-自動車部品部門には、前年とほぼ横ばいの22.0百万ユーロ(2009年は22.4百万ユーロ)が投じられた。顧客のプロジェクト用の新規生産設備とセルビア、メキシコ、Shanghai、Schmollnの生産能力の拡張に投じられ、自動化および低コスト生産地域の製造工程の最適化・効率化に使用された。

-統合型センターコンソールの生産では、受注を獲得していることもあり、大規模な投資が行われた。同製品は同社の将来の成長に重要な役割を担う。

-生産拠点各所にリーン生産技術を採用し、効率化を進めている。