Safety Components International 2006年度の動向
ハイライト
業績
(単位:$1,000) | 2006年度 | 2005年度 (推計) |
増減 (%) |
要因 |
総売上高 | 720,916 | 822,274 | (12.3) | 下記(1)参照 |
自動車部門 | ||||
エアバッグクッション | 173,183 | 171,212 | 1.2 | 下記(2)参照 |
エアバッグ布地 | 57,326 | 63,577 | (9.8) | 下記(3)参照 |
(1)
継続事業の売上高は、720.9百万ドル。自動車安全部品の売上げが引き続き低調であったことが大きな要因であったが、中国でのエアバッグクッション事業の成長により一部相殺。又、売上比率は最も小さいが衣料用厚地織物部門の売上げが2005年に比べ94.5百万ドル減、率にして18.8%と大きく落ち込んだたことも要因。
(2)
エアバッグクッション部門は、前年比で1.2%増加の173.2百万ドル。売上増は新市場での売上増加によるもので、既存市場での車両生産台数の減少またはプログラムの終了による売上減をカバー。中国及び南アフリカでは、各々の合弁会社で2006年に受注した新しいプログラムが生産を開始したため、売上高が2005年度の0.4百万ドルから6.7百万ドルに増加。
また、売上増加には約1.2百万ドルの為替差益も含まれる。
(3)
エアバッグ布地部門は、前年比で9.8%減少し57.8百万ドル。これは、同社製品の搭載モデルの一部が販売不振または2006年の間に生産が終了したこと、顧客の内製化による失注、ならびに競合他社との値下げ競争の影響が要因。
企業買収
2006年8月、International Textile Group, Inc.と Safety Components International, Inc.は合併による経営統合に合意したと発表した。International
Textile Group, Inc.(ITG)、Safety Components International, Inc.(SCI)は共にWL Ross & Co. LLC. の関連会社がその主要株主。合併後の新会社名をInternational
Textile Group, Inc.とする。新会社で新設される自動車用セーフティー部品事業部門でSCIがその中核となる。新会社の会長にはWilbur L. Ross, Jr.氏 、社長兼CEOには現ITGの社長兼CEOであるJoseph
L. Gorga氏がそれぞれ就任する。
2007年4月、BST US Holding, Incの買収を発表。BST Holdingsの全株を取得するのと引き換えにSeries A転換可能優先株式84.0百万ドルを発行。この買収の結果、BST Holdingsは同社の完全子会社となった。
BST HoldingsはBST Safety Textiles business("BST")を保有。BSTはドイツMaulburgを本拠とする、自動車用エアバック用の広幅織物、シートベルト、軍隊及び技術用途用の細幅織物の大手。2006年度の売上高は約270百万ドル。
-2006年第4四半期に、ルーマニアのエアバッグクッションの委託先からエアバッグクッションの生産設備・工場を5.5百万ユーロで取得。この設備は同社の欧州の自動車用エアバッグビジネスにおけるカット&ソウ(縫製)の機能を果たすこととなる。この買収により、この生産設備で生産された製品の利益率向上と生産拡大が期待され、将来的に事業収益向上に寄与するものと期待。
開発動向
(単位:百万ドル) | 2006年度 | 2005年移行期 | 2005年 | 2004年 |
繊維及びエアバッグクッション のR&D費用 |
7.3 | 1.5 | 5.1 | 4.6 |
研究開発体制
-テクニカルセンターをGreenville(サウスカロライナ州)、Ensenada(メキシコ)、Hildesheim(ドイツ)に保有
-Hildesheim(ドイツ)のセンターは、エアバッグの静止・動的試験および分析を実施する能力を保有
-Greenville(サウスカロライナ州)の繊維研究所では、多様な繊維(エアバック用、その他)の試験及び分析設備をそなえており、 国際的に認められる試験標準(ASTM, DIN, ISO, JIS, NFPA等)にそって行われる。繊維の検認試験及び分析試験はすべてこの研究所で行われ、試作品製造の設備も併せ持つ。
-Ensenada(メキシコ)のテクニカルセンターは、独立のスタッフと設備を備えた試験研究室と試作研究室から構成
-35件の特許を取得、8件が審査中