Modine Manufacturing Company 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万米ドル)
  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 1,376.0 1,577.2 (12.8) 1)
営業利益 (0.6) 67.5 - 2)
部門別売上高
欧州 498.0 602.8 (17.4) 3)
北米 564.5 602.0 (6.2) 4)
アジア 59.5 84.1 (29.3) 5)
南米 133.8 175.6 (23.8) 6)

要因
1) 売上
-2013年3月期の売上高は、前年比12.8%減の1,376.0百万ユーロ。売上が全地域において減少したことが影響した。特に、乗用車が前年比21%、商用車が同14%減少した。さらに、61百万ドルの為替差損が売上高を押し下げた。

2) 営業利益
-2013年3月期の営業利益は、0.6百万ドルの営業損失 (2012年12月期:67.5百万ドルの営業利益)。主に、売上高の減少が要因。売却施設の簿価が下がったことにより26百万ドルの減損を計上したこと、また欧州の従業員削減のためのリストラ費用17百万ドルを計上したことも影響。

3) 欧州売上高
-2013年3月期の同地域の売上高は、前年比17.4%減少の498.0百万ドル。乗用車用冷却モジュール事業の段階的縮小、景気後退による商用車およびオフハイウェイ車の需要低減、34百万ドルの為替差損が売上高を押し下げた。

4) 北米売上高
-2013年3月期の売上高は、前年比6.2%減の564.5百万ドル。商用車、農機、建機市場が全般的に弱含みであったこと、また、乗用車および軍事事業の縮小が影響。

5) アジア売上高
-2013年3月期の売上高は、前年比29.3%減の59.5百万ドル。乗用車事業を段階的に縮小していることによる乗用車用モジュールの売上高減少、景気後退によるオフハイウェイ車市場の売上減少が影響。

6) 南米売上高
-2013年3月期の売上高は、前年比23.8%減の133.8百万ドル。2012年1月の排ガス基準の変更により商用車市場が軟調に推移したことが影響。また、25百万ドルの為替差損も売上高を押し下げた。

国内事業

-米国およびカナダの100以上の公共交通機関に先進冷却システムを供給している。この先進冷却システムは可変ブラシレス電動ファンを使用しているほか、軽量アルミ製のラジエーターやブレットノーズタイプのインタークーラーを採用。メンテナンスコストを下げると同時に、15%の燃費向上、製品寿命・安全性の向上などを実現し、さまざまなタイプの車両に搭載が可能。(2013年3月6日付プレスリリースより)

海外事業

-以下の3拠点では、2013年3月期に新製品の製造を開始する予定。
  • インドのChennai拠点:少量生産にとどまっている。
  • 中国常州拠点:生産量を増加中。
  • 中国上海拠点:乗用車用製品の組立拠点から、エンジン製品の製造拠点に変更予定。2013年3月期中に移行作業が終了する見通し。

2014年3月期の見通し

-同社は以下の要因により、2014年3月期の売上高は、2013年3月期と比べ0-5%程度増加すると予測。
  • 南米の成長
  • 中国のオフハイウェイ車市場が安定すること
  • 北米の商用車市場の回復。2014年3月期の下期から顕著に見られると予想。
  • 欧州商用車および乗用車市場のマイナス成長。ただし、オフハイウェイ市場はわずかに成長する見通し。

開発動向

研究開発費

(単位:百万米ドル)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 68.4 70.2 67.0

-過去3年間の研究開発費は、売上高の4-5%に相当。

研究開発体制

-米国ウィスコンシン州Racine、ドイツBonlandenのグローバルテクノロジーセンターにおいて製品開発、試験業務を実施。

-効率の向上と開発コストの低減を図るため、研究・技術グループは特殊プロジェクトやシステムデザインで顧客と密接に関わり研究を実施。

研究開発活動

-現在、同社はパワートレイン冷却製品、エンジン部品、商用車用HVAC製品の開発に注力。

-近年、米国のエンジン・トラック製造メーカー向けの排熱回収システムの開発を米国エネルギー省と共同で実施。同システムはパワートレイン機器の効率化と燃費向上を実現し、排ガス低減に寄与すると見られている。

-厳格化が進んでいる排ガス基準に対応する商用車、農機、建機用次世代アルミ製ラジエーターおよびEGRシステムの開発を推進している。

特許

-これまでに世界で2,000件以上の特許を取得。

設備投資

設備投資額

(単位:百万米ドル)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
アジア 7.8 12.5 10.8
欧州 16.5 29.8 25.0
北米 19.0 15.4 12.9
南米 3.4 5.2 4.1
商用車用製品 3.1 1.7 2.3
共通

-

(0.2)

-

合計 49.8 64.4 55.1

-2013年3月期は主に、欧州、アジアおよび北米の新規・既存顧客向け新プロジェクトに対応するため、工具・製造機器の購入に投資。