Hayes Lemmerz International, Inc. 2006年度の動向
ハイライト
業績
単位:百万米ドル | 2007年1月期(2006年度) | 2006年1月期(2005年度) | 増減率(%) | 要因 |
全社 | ||||
売上高 | 2,056.2 | 1,956.5 | 5.1 | -要因1を参照。 |
営業利益 | 6.6 | (215.2) | - | - |
自動車用ホイール | ||||
売上高 |
1,671.6 | 1,594.4 | 4.8 | 要因2を参照。 |
営業利益 |
53.3 | (150.4) | - | 要因3を参照。 |
部品 | ||||
売上高 | 384.6 | 362.1 | 6.2 | 要因4を参照。 |
営業利益 | (26.8) | (35.0) | - | 要因5を参照。 |
1. 全社売上は、5.1%増、又は、99.7百万米ドル増加し、2006年1月期売上1,956.5百万米ドルから、2007年1月期は、2,056.2百万米ドルとなった。 販売量増加による売上増が57百万米ドル、主に海外でのホイール販売量増が国内の販売量減を補った。 米ドル為替レートの好影響による売上増、及び、金属原料高の価格転嫁による売上増が各々、46百万米ドル、64百万米ドルあった。値下及び製品ミックスの悪化による売上減は67百万米ドルであった。
2. 自動車用ホイール部門の2007年1月期の売上は、前年度の1,594.4百万米ドルから77.2百万米ドル増、4.8%増加し1,671.6百万米ドルであった。主に海外の乗用車及びトラック用スチールホイールの販売量増により、55百万米ドルの売上増。 米ドル為替レートの好影響による売上増が、43百万米ドル。 金属原料高の価格転嫁による売上増が、45百万米ドルあり、値下、及び、製品ミックス不具合による売上減を補って余りあった。
3. 2007年1月期の営業利益は, 2006年1月期の150.4百万米ドルの営業損失から、203.7百万米ドル改善し、55.3百万米ドルであった。 2006年1月期は、のれん代の減損処理が185.5百万米ドルあったが、2007年1月期は、のれん代減損処理が発生しなかった。2007年1月期の営業利益は、賃金及び諸手当の減額効果、並びに生産効率の改善効果並びに販売量の増加による効果により改善した。 又、減価償却費の減少、並びに、外国為替の好影響も利益を押し上げ、値下並びに製品ミックスの悪化によるロスを補った。
4. 部品部門の2007年1月期売上は、前年度362.1百万米ドルから22.5百万米ドル増、6.2%増加し384.6百万米ドルであった。金属原料価格の製品価格への転嫁、及び、為替の好影響による売上増が22.1百万米ドルあった。その他は、販売量、価格及び、製品ミックス等による。
5. 2007年1月期の営業損失は前年度の35百万米ドル損失に対し26.8百万米ドルに改善。2007年1月期の営業損失が減少したのは、資産の減損処理費減、並びに減価償却費の減少による。これらは、販売量減、値下、製品ミックスの悪化並びに原料コスト高により一部相殺された。
企業買収
2005年11月、トルコのManisaにあるアルミホイール合弁会社Jantas Aluminyum Jant Sanayi ve Ticaret A.S.への出資比率を引き上げたと発表した。同社および、合弁相手Inci Holding A.S.が、もう一つの合弁相手であるCromodora Wheels S.p.A.が保有する合弁会社の株式35%を取得した。この結果、同社の出資比率は40%から60%に増加、Inci Holding A.S.の出資比率は25%から40%に増加。合弁会社は将来的に年間150万個のホイール生産を見込まれており、2006年初頭からの操業開始を予定している。
事業売却
- 2006年10月、同社は, Michigan州Southfieldのサスペンション部品製造設備を、2005年12月に、同社のMichigan州Cadillac のダクタイル鋳鉄工場を売却した、民間投資グループに売却した。 このグループは、契約に基づき、同社の完全子会社、Hayes Lemmerz International-Southfield, Inc.,の全株式を購入した。
- 2007年、同社と伊Brembo S.p.A は、同社の自動車用ブレーキ部品事業をBrembo子会社のBrembo North America, Inc.に売却することで合意したと発表。取引額は、約5,800万ドル。同社のブレーキ部品事業部門は、ミシガン州のHomerとメキシコのApodacaに生産拠点をもち、北米の乗用車/小型トラック市場向けに、ブレーキローター、ドラムを生産している。(2007年11月9日付プレスリリースより)
開発動向
単位 :百万米ドル |
2007年 1月期 |
2006年 1月期 |
2005年 1月期 |
R&D 費用 |
4.4 | 5.8 | 8.9 |
新製品開発
ノバクローム(登録商標)ホイール
クローム技術では一歩進んだノバクロームのホイールを発売。スポークがミラー仕上げされていて、きびきびした、鋭いコーナリングを残し、クロームプレートホイールに全く新しい印象を与える。
亜鉛末ブレーキコーティング
最先端技術を使った環境に優しい亜鉛末ブレーキ・コーティングを開発。ブレーキの耐久性を強化。
フレックス(登録商標)Flex(TM)ホイールシステム
グローバルエンジニアリングチームが共同でFlex(TM) Wheel system(米国以外では、構造ホイール・Structure wheelと呼ばれる)を開発。このスチールホイールは、ひとつのデザインでアルミホイールに非常によく似た複数の外観スタイルを低コストで 作り出すことが可能。
設備投資
資本支出
単位:百万米ドル | 2007年 1月期 |
2006年 1月期 |
2005年 1月期 |
自動車ホイール | 65.4 | 78.6 | 91.6 |
部品 | 14.4 | 16.0 | 25.6 |
その他 | 1.0 | 0.6 | 9.0 |
合計 | 80.8 | 95.2 | 126.2 |
設備投資
- 2007年2月、同社は、同社のインド子会社Kalyani Lemmerz Limitedが、最先端技術を誇る商用車用のスチールホイール工場の拡張を完了、同工場の生産能力が年80万ユニットになった、と発表した。Kalyani Lemmerzは、今後数ヶ月をかけて生産能力を更に20万ユニット増強、年100万ユニットの生産能力をクリアできるとみている。同社は、Kalyani Lemmerzが乗用車用スチールホイール生産に向け、工場を新設する予定であることも明らかにした。 新工場は、商用車用スチールホイールを生産する既存工場の隣接地に建設され、2008年10月に操業を開始する予定。