Trelleborg AB 2011年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万スウェーデンクローナ)
2011年
12月期
2010年
12月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 29,106 27,196 7.0 1)
EBITDA 3,538 3,304 7.1 -
自動車部品部門
売上高 9,360 8,819 6.1 2)
EBITDA 814 908 (10.4) -
シーリングソリューション部門
売上高 6,643 5,783 14.9 3)
EBITDA 1,550 1,071 44.7 -

要因
1) 全社
-2011年12月期の売上高は、前年比7%の増加。自動車業界の需要は以前好調であり、特にドイツ、米国、アジアが堅調であった。本業の売上は、同11%の増加。構造改革 (2%増) が奏功したが、為替要因 (6%) により一部が相殺された。

2) 自動車部品部門
-2011年12月期の売上高は、前年比15%の増加。大多数の地域において、一年を通して需要が旺盛であったこと、また大手米国自動車メーカーから新規プラットフォーム用の長期契約を獲得したことなどが寄与。

3) シーリングソリューション部門
-2011年12月期の売上高は、前年比16%の増加。全ての事業、地域において需要が堅調であったことが主な要因。

合弁事業

-同社Freudenbergは、折半出資による合弁会社を設立する契約を締結したと発表。小型・大型自動車向けに、防振製品の生産を行う。新会社はTrelleborg Automotiveの防振製品事業と、Freudenberg傘下の同事業Vibracousticで構成。なお、Trelleborg Automotiveの防振製品事業は、従業員約5,200名を抱え、2010年度の売上額は約70億ユーロ。一方、Vibracousticの従業員数は約3,100名で、同年度の売上額は約6百万ユーロとなる。(2011年12月22日付プレスリリースより)

売却

<ガススプリング事業>
-フランスの自動車部品メーカーDefta S.A.へ、ガススプリング事業を売却することで合意したと発表。同事業は同社の自動車部品部門に属し、フランスに拠点を置く。売却金額は、約60百万スウェーデンクローナ(約6百万ユーロ)の見込み。なお、同事業は従業員約110名を抱え、年間売上額は約110百万スウェーデンクローナ(約12百万ユーロ)。(2011年10月3日付プレスリリースより)

<ブレーキホース事業>
-フランスFlexitechへの小型車用ブレーキホース事業売却が完了したと発表。(2011年4月5日付プレスリリースより)

-小型車用ブレーキホース事業の売却に合意した。同事業はブラジルに拠点を置いている。売却先はフランスのFlexitech, Inc。売却対象事業の年間売上額は約1億4,000万スウェーデンクローナ(約15.7百万ユーロ)、従業員数は200名を超える。この売上は全てブラジル市場におけるもの。なお、売却金額は約6,500万スウェーデンクローナ(約7.3百万ユーロ)。買収手続きは2011年の第1四半期に完了する予定となっている。(2011年1月13日付プレスリリースより

開発動向

研究開発費

(単位:百万スウェーデンクローナ)
2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
合計 574 577 566

研究開発拠点

-Trelleborg Automotiveは、中国・上海市に研究開発センターを新設すると発表。主に、乗用車向け騒音・振動低減型ブレーキシステムに関する技術開発を行う。また同センターは、様々なエンジン部品の振動レベルを計測するレーザースキャナーを装備している。(2011年6月20日付プレスリリースより)

製品開発

ハイブリッドカーのアクティブ振動制御システム
-Trelleborg Automotiveは、ハイブリッドカーのアクティブ振動制御システム「Active Vibration Control (AVC)」を発表した。従来はアクチュエーターに加速度計を搭載していたのに対し、AVCはエラーセンサーとしてキャビン内にマイクロフォンを組み込んで、変化する騒音・振動状態を監視する。マイクロフォンのデータは電子制御ユニット(ECU)に伝達され、このECUから電磁アクチュエーターに信号が送信される。アクチュエーターは、騒音・振動源と逆位相の波形を放射することにより、騒音・振動を軽減または消去する。また、AVCはバランスシャフトを不要とするため、燃料効率化に加え、車両の大幅な軽量化にも貢献する。(2011年11月14日付プレスリリースより)

PTFEベースのシール材料
-PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ベースのシール材料「Turcon M12」を開発した。耐磨耗性と摩擦特性を向上させた。この「Turcon M12」は、コンバーチブルシリンダー、ショックアブソーバー、アクティブボディコントロールなど自動車油圧部品に使用される。製品開発は、Trelleborg Sealing SolutionsのデンマークHelsingor拠点で行った。(2011年3月15日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万スウェーデンクローナ)
2011年12月期 2010年12月期
全社 1,075 792
自動車部品部門 374 284
シーリングソリューション部門 236 180

海外投資

<インド>
-Trelleborg Automotiveは、インドNoidaの防振製品工場を拡張した。これにより、同工場の生産スペースは50%拡大する。今回の拡張に伴い、同社は現在生産している防振製品に加えて、新たにハイドロマウントの生産も開始する。(2011年2月1日付プレスリリースより)