Mando Corporation [(株)万都] 2011年12月期の動向

ハイライト

2011年12月期のハイライト

業績 (連結)

(単位:百万ウォン)
2011年12月期 2010年12月期 増減率 備考
売上高 4,560,126 3,639,639 25.3% 顧客別売上比率
-現代・起亜グループ : 56%
-GMグループ : 20%
-中国系メーカー : 3%
-双龍自動車 : 1%
-その他 : 20%
営業利益 291,324 275,731 5.7% -
当期純利益 225,060 205,501 9.5% -

受注

-GM
2011年11月、米国GMからブレーキキャリパーと電動パワーステアリングシステム(EPS)を受注した。受注金額は520百万米ドル。2014年に生産開始の車両に供給を行う。なお、EPSは排気量2.0リッター以上のモデルに搭載される予定。(2011年11月29日付プレスリリースより)

2011年2月、Mando IndiaはGM India「CN100」向けマスターシリンダー&ブレーキブースターを受注。

電動パワーステアリングを2012年から「Chevrolet Cruze」、2014年からピックアップトラック向けに供給する。

-日産
日産からサスペンション製品を受注。2014年から供給開始し、受注総額は410億ウォンに達する見込み。(2011年6月20日付プレスリリースより)

-Volkswagen

Volkswagenからブレーキキャリパーを受注した。欧州および中国生産モデルを対象に、2015年より供給を開始する。受注総額は2,100億ウォンに達する見込み。(2011年4月4日付プレスリリースより)

-現代・起亜
2011年、回生ブレーキシステムが現代「Sonata Hybrid」(北米モデル)、起亜「K5 Hybrid」に採用された。

2011年よりスマートクルーズコントロールシステムを現代「Grandeur HG」に供給開始。

デュアルフローダンパーを現代「Sonata」(北米・中国モデル)、起亜「K5」(北米・中国モデル)、起亜「Sorento」(北米モデル)に供給している。

電動パワーステアリングを2012年から現代「Equus」、2013年から現代「Santa Fe」後継モデル、2014年から現代「Genesis Coupe」後継モデルに供給する予定。

-ルノー三星
デュアルフローダンパーを「SM7」向けに納入している。

会社設立

-ポーランド
ポーランドにMando Corporation Poland sp. z o. o.を設立した。資本金は1,243億ウォンで、同社の全額出資による。同社は国内のGliwiceまたはWalbrzychに自動車部品工場を建設する計画。2013年の稼働開始を予定している。(2011年6月20日付プレスリリースより)

-ブラジル
KYBは韓国の自動車部品メーカーであるマンド社とブラジルで合弁事業を開始すると発表した。自動車用ショックアブソーバー事業で相乗効果を図ることによりブラジル事業を強化するのが狙い。KYBブラジル子会社の株式の半数をマンド社に譲渡、合弁化して5月31日から事業開始する予定。KYBの全額出資子会社であるKYB・ド・ブラジル・ファブリカンテ・デ・アウトペサス(KBFA)の発行済み株式の50%をマンド社に譲渡して合弁会社であるKYB-マンド・ド・ブラジル・ファブリカンテ・デ・アウトペサス(バラナ州)を設立する。資本金は2440万レアル(約12億8千万円)。両社は互いに自動車用ショックアブソーバーの事業を展開している。両社は今後成長が見込まれるブラジル市場において、互いに持つ経営資源やノウハウを相互に活用し事業シナジーを共有することが事業拡大に有益であると判断し、合弁事業に乗り出すことにした。(2011年4月25日付日刊自動車新聞より)

-中国
同社子会社Mando-Hella Electronics Corp.は中国の蘇州科技城(Suzhou Science & Technology Town : SSTT)との間で、新会社設立に関する了解覚書(MOU)を締結した。2011年7月末、中国の江蘇省蘇州市にMando-Hella Electronics (Suzhou) Co., Ltd. (MHES)を設立。約300億ウォンを投資し、2013年初頭からECUや運転者保護システム(DAS)用センサーを生産する計画。この新会社は2017年に売上高1,850億ウォン達成を目指す。(2011年7月25日付プレスリリースより)

吉利汽車(Geely)と合弁で、万都(寧波)汽車零部件有限公司[Mando (Ningbo) Automotive Parts Co., Ltd.]を設立する。資本金は85百万米ドルで、出資比率は万都65.0%、吉利汽車35.0%。新会社は浙江省の寧波(Ningbo)と台州(Taizhou)に工場を設立する。ブレーキ、ステアリング、サスペンション製品を2012年1月から量産する予定。(2011年1月11日付プレスリリースより)

-韓国
万都(韓国)とBrose(ドイツ)は、折半出資により新会社Mando-Brose Corporationを韓国に設立することで合意した。ステアリングモーターの開発・生産を行い、韓国市場に供給する。仁川(Incheon)に建設される新拠点は、2013年前半に生産を開始する予定。本格稼動時には年間売上150百万ユーロを見込んでいる。(2011年2月1日付プレスリリースより)

受賞

2011年「Chrysler Supplier Award」を受賞した。同社は2004年からChryslerにブレーキ・ステアリング製品を供給している。(2011年7月12日付プレスリリースより)

事業計画

2012年12月期には売上高5兆3,000億ウォン(前年度比16%増)を計画する。また、海外事業の強化を目指し、年間5,200億ウォンの投資を予定している。(2012年3月16日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制 (韓国)

拠点名 所在地
器興(Giheung) 中央研究所 京畿道
龍仁(Yong-in)市
平澤(Pyeongtaek) 中央研究所 京畿道
平澤(Pyeongtaek)市
盆唐(Bundang) 電子研究所 京畿道
城南(Seongnam)市

海外R&Dセンター
-米国 ミシガン州デトロイト
-中国 北京
-インド ハリアナ州
-ドイツ フランクフルト

冬季テストセンター
米国 ミシガン州スーセントマリー
中国 黒龍江省黒河(Heihe)
スウェーデン アリエプローグ
ニュージーランド ワナカ

研究開発費

(単位:百万ウォン)
2011年12月期 2010年12月期 2009年12月期
金額 151,845 114,643 78,643
対売上高比率 3.33% 3.15% 5.20%

研究開発活動

近年、スマートクルーズコントロール(SCC)、スマートパーキングアシストシステム(SPAS)、車線維持アシストシステム(LKAS)などの開発に成功した。

設備投資

設備投資額(2011年12月期)

(単位:百万ウォン)
事業部門 内容 金額
ブレーキ ABS ライン改造・増設 35,144
キャリパー ライン改造・増設 17,757
マスターシリンダー&ブースター ライン改造・増設  9,841
その他 20,637
ブレーキ計 83,379
ステアリング ラック&ピニオン式パワーステアリング ライン改造 7,465
ラック式電動パワーステアリング ライン増設 10,368
コラム式電動パワーステアリング ライン改造・増設 13,618
その他 16,448
ステアリング計 47,899
サスペンション モノチューブダンパー ライン増設 1,718
ショックアブソーバー ライン改造  1,723
その他 4,615
サスペンション計 8,056
その他 85,087
合計 224,422

-ポーランド
ポーランドWalbrzychで新工場の起工式を開催した。工場面積は13万平方メートルで、2012年7月の完成を見込んでいる。投資額は8,000万ユーロ(約1,240億ウォン)。新工場ではブレーキ、サスペンション、ステアリングシステムや電子制御装置を生産する。万都はこれらの製品をGM、Volkswagen、Peugeot、現代・起亜などの欧州拠点に供給する計画。(2011年11月8日付プレスリリースより)

-米国
米国ジョージア州Meriwather Countyに新工場を建設すると発表した。2013年からABS、ESC、EPSなど電子制御製品を生産する。2016年までに年間生産量を270万台規模に乗せる計画。万都はこれらの製品を現代・起亜、GM、Chryslerなどの北米拠点に納入する。(2011年9月22日付プレスリリースより)

-韓国
Mando-Brose Corporationは、韓国の仁川(Incheon)市との間で投資契約を締結した。同社は1,900億ウォンを投じて、電気モーターの製造・R&D拠点を建設する。新拠点は2011年8月に着工し、2012年4月に完成する予定。なお、Mando-Broseは万都(韓国)とBrose(ドイツ)の折半出資による合弁会社。(2011年7月1日付プレスリリースより)