LS Automotive Corp. (旧 大星電機工業 (株) ) 2017年12月期の動向
近年のハイライト
業績 (連結) |
(単位:百万ウォン) |
2017年 12月期 |
2016年 12月期 |
増減率 (%) | 備考 | |
売上高 | 877,594 | 910,979 | (3.7) | - |
営業利益 | 62,462 | 62,782 | (0.5) | - |
当期純利益 | (773) | 41,114 | - | - |
事業方針
-同社は車載電装部品事業のグローバル企業を目指している。LSグループ傘下にあるLS電線の環境対応車向け高電圧ハーネスやLSエムトロンの自動車用ホース事業等とのマーケティングシナジー効果も期待している。(2016年11月3日付プレスリリースより)
再編
-同社は新設法人のLS Automotive Technologiesに対して自動車部品事業を譲渡すると発表した。取引金額は7,500億ウォン。(2017年8月18日付プレスリリースより)
-韓国のLSグループは、LS Mtronの銅箔・薄膜部門を米国投資会社Kohlberg Kravis Roberts & Co. LP (KKR) に、LS Automotiveの全事業はLS MtronとKKRが設立する合弁会社に、それぞれ売却すると発表した。今回の取引額は1兆500億ウォン。なお、LS MtronとKKRは議決権比率がそれぞれ53%と47%の合弁会社を設立し、LS Automotiveを子会社化するもの。1973年に設立されたLS Automotiveは、自動車室内のスイッチ、ランプ、センサー、ボディコントロールシステム、リレーなどの自動車電装部品を製造・販売している。(2017年7月27日付プレスリリースより)
海外事業
<メキシコ>
-同社は2016年11月メキシコ法人設立を完了したが、グローバル貿易と通商リスク拡大の為、資本金納入などの投資の持続に関して検討をしている。(2016年12月期事業報告書より)
-同社は2016年11月にLS AUTOMOTIVE MEXICO S.A. de C.V.の法人登録を完了し、2018年より本格的に量産体制に突入する予定。2019年まで総計274億ウォンを投資し、市場拡大に向けた生産インフラ構築する予定。現時点の海外売上規模は、中国法人2社で1,800億ウォン、インド法人1社で690億。メキシコ法人設立で、2021年には海外法人での売上を韓国本社売上の50%まで引き上げる計画。(2016年11月3日付プレスリリースより)
海外投資
-同社は2016年11月中にメキシコのコアウイラ州サルティーヨに現地法人を設立すると発表した。2018年までに工場を設立し、現代自動車、GM、Chrysler、日産等の北米拠点に電装部品を供給する計画。(2016年11月2日付プレスリリースより)
受注
-同社はイランの自動車メーカーイラン・ホドロに1,050億ウォン規模のボディドメインシステムを供給する。同システムはインテリアランプ、ワイパー、ドアロック、シートアジャスター等を統合制御するもの。LS Automotiveは今後6年間で48万台分を納入する計画。(2016年11月30日付プレスリリースより)
-2013年12月、Daimlerにマルチファンクションスイッチを納入していると発表した。また同社は、2014年2月からDaimlerにリレースイッチの納入を開始する計画。(2013年12月30日付プレスリリースより)
<日産>
-日産の中型・大型セダンにステアリングスイッチを納入する。契約期間は2012年から5年間で、受注金額は475億ウォンに達する見込み。なお、同社は2008年に日産からプッシュスイッチを受注している。(2010年4月15日付プレスリリースより)
-Audiからアイドルストップシステム用DC-DCコンバーターを受注した。契約期間は2010年から7年間で、受注額は約39百万ユーロに達する。 (2009年11月18日付プレスリリースより)
事業買収
-2010年8月、現代自動車グループのランプメーカーIHLからインテリアランプ事業を買収。
子会社
<インド>
-2015年10月、Daesung Electric IndiaはTATA MOTORS ANNUAL SUPPLIER CONFERENCE 2015でEfficiency賞を受賞。
-2014年11月、Daesung Electric Indiaはインド プネ(Pune)に生産工場を設立。
-2012年3月、Daesung Electric Indiaは現代自動車インド (HMI) から「優秀サプライヤー賞」を受賞。
-2010年2月、Daesung Electric Indiaは現代自動車インド (HMI) から「Best Localization Award」を受賞。
-2009年8月、Daesung Electric Indiaは現代モービスから「優秀サプライヤー賞」を受賞。
-2009年4月、Daesung Electric Indiaは現代自動車インド (HMI) から「優秀サプライヤー賞」を受賞。
-2007年12月、インドのタミルナドゥ州に「Daesung Electric India Private Ltd.」を設立。自動車用スイッチ等の製造を行う。同社の出資比率は100.0%。2008年7月、工場が稼動開始した。
<中国 (無錫)>
-2011年4月、無錫大星電子が江准汽車 (JAC) との間で戦略的パートナーシップ契約を締結。
-2009年12月、無錫大星電子が上汽通用五菱汽車 (SGMW) から「品質優秀賞」を受賞。
-2009年4月、「無錫徳爾福大星電子有限公司」[Delphi Daesung Wuxi Electronics Co., Ltd.]の株式30.0%を取得し、完全子会社化。その後、社名を「無錫大星電子有限公司」[Wuxi Daesung Electronics Co., Ltd.]に変更した。
<中国 (青島)>
-2016年6月、ISO 14001の再審査認証。(環境経営システム)
-2013年10月、OHSAS 18001認証。(Occupational Health & Safety Management System 18001)
-2011年12月、青島大星電子は江准汽車 (JAC) から「優秀サプライヤー賞」を受賞。同社は2009年12月と2010年12月にも同賞を受賞している。
-2008年11月、「青島大星電子有限公司」[Qingdao Daesung Electronics Co., Ltd.]を完全子会社化。(株) Deltechが保有する株式51.0%を取得した。
認証・受賞
-2013年9月、米国Delphiから「The Pinnacle Award」の「Above & Beyond」部門賞を受賞した。「Pinnacle Award」は、Delphiに多大な貢献を行った優秀サプライヤーを表彰するため2004年に設立された。(2013年12月30日付プレスリリースより)
-2012年12月、韓国の自動車関連メーカーとして初めて「Automotive SPICE」のレベル2認証を取得した。この「Automotive SPICE」は、欧州の主要完成車メーカーが中心となって策定した車載ソフトウェアの開発プロセスモデル。 (2012年12月20日付プレスリリースより)
研究開発体制
-1986年、R&Dセンターを設立。
-2012年7月、国内の信頼性評価センターを拡張すると発表。面積を拡張し、20余台の設備を設置。さらに、2012年末にかけて14台の試験・計測装置を導入する計画。(2012年7月1日付プレスリリースより)
-2013年、R&Dセンターを京畿道の安養(Anyang)市に移転。
-2014年12月31日、311名の研究員が在籍している。
-2016年12月期、研究開発業務の従業員数は348名。HMI事業本部、生産技術本部、研究開発本部、電装事業部、中国事業本部、品質管理本部、海外事業本部に所属している。
研究開発費 |
(単位:百万ウォン) |
2017年12月期 | 2016年12月期 | 2015年12月期 | |
金額 | - | 30,917 | 31,217 |
対売上高比率 | - | 4.6% | 5.1% |
研究開発活動 (2016年12月期)
開発課題 | 開発成果等 |
ボディコントロールシステム | 開発完了 |
第2世代仮想エンジン音 | 中国法規制への対応に向けて開発中 |
フロントコンソール統合スイッチ | ワイヤー本数16本の削減、重量0.9kgの軽量化に成功 |
第3世代バラスト | ASICの開発により最適化に成功 |
次世代トルク&アングルセンサー | ISO26262準拠に向けて開発中 |
センサーレスIMSシステム | 原価低減および量産性の改善 |
HID 25Wバラスト | 開発完了 |
アンビエント ライト (Ambient Light) | 開発中 |
統合BCM | BCM(Body Control Module)、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)、PEPS (Passive Entry/Passive Start)を一つの制御ユニットに統合した新製品開発を完了 |
48VマイルドHEVリレー | 48Vマイルドハイブリッドシステム専用リレー開発中 |
VESS (Virtual Engine Sound System) | 中国向けに標準型VESS開発完了 |
中国向けの第2世代VESS (Virtual Engine Sound System) | 開発中 |
技術導入
-Delphi Packard Electric Systems (米国) との間で、ジャンクションボックスに関する技術導入契約を締結。
-Immersion (米国) との間で、ハプティック (触覚)に関する技術導入契約を締結。