武蔵精密工業株式会社 2008年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
2008年3月期 2007年3月期 増減率(%)
全社
売上高 161,302 144,329 11.8
営業利益 16,482 11,695 40.9
経常利益 14,841 10,898 36.2
当期純利益 8,580 4,964 72.8


地域別業績
<日本>
-主要顧客であるホンダ向けの販売が好調だったこと等により、売上高は49,385百万円(同2.9%増)となり、営業利益は4,371百万円(同1.2%増)となった。

<北米>
-サスペンションアルミアームアッセンブリィやリアデファレンシャルアッセンブリィ等の新規四輪車用製品の販売が好調に推移し、売上高は36,542百万円(同9.0%増)となり、売上高の増加に加え、大規模投資を伴う新製品の立上等が一段落し、生産が安定したこと等により営業利益は 854百万円(前年度は243百万円の営業損失)となった。

<欧州>
-主要顧客への四輪車用製品の販売が順調に増加したことに加え、為替が円安に推移したこと等により、売上高は11,480百万円(前年度比15.2%増)、営業利益は709百万円(同3.0%減)となった。 

<アジア>
-インドネシアやインドで主要顧客向け二輪車用製品が増加したことに加え、為替が円安で推移したこと等により、売上高は38,642百万円(同13.4%増)となり、営業利益は、5,937百万円(同52.4%増)となった。

<南米>
-主要顧客への二輪車用製品の販売が好調だったことと、前年度に引き続き為替が大幅にレアル高に変動したこと等により、売上高は25,250百万円(同34.6%増)となり、営業利益は3,721百万円(同60.7%増)となった。


国内動向
ムサシーグローバルセンターの建設
-技術開発の集約拠点として2008年8月に本社敷地内に「ムサシグローバルセンター」を建設する。技術開発力の強化や、材料分野などの基礎研究を視野に入れる。

>>>詳細は開発動向を参照


第10次中期計画(2008年4月~2011年3月末)
連結経営目標(2011年3月期)
① 売上高 2,000億円
② 営業利益 200億円
③ ROE 15 %
④ ROA 15 %

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
金額 1,324 1,104 973


研究開発体制
担当部門 第一開発部、第二開発部 生産技術部技術開発課 九州武蔵精密㈱
開発部
九州武蔵精密㈱
技術部生産技術課
役割 -ボールジョイント、カムシャフト、ギヤー等に関する新製品の開発及び既存部品の応用開発
-特許管理
-製品図面の管理
-ボールジョイント、カムシャフト、ギヤー等の新生産技術方案及び生産工程方案の研究開発 -二輪、汎用ギヤー等の新製品の研究開発 -二輪、汎用ギヤー等の生産技術に関する研究開発及び工程設計
要員 47名 9名 14名 35名
研究開発費 478百万円 215百万円 166百万円 464百万円


ムサシーグローバルセンターの建設
-技術開発の集約拠点として2008年8月に本社敷地内に「ムサシグローバルセンター」を建設。技術開発力の強化はもちろん、材料分野などの基礎研究を視野に入れる。
名称 ムサシグローバルセンター
所在地 愛知県豊橋市(本社敷地内)
延床面積 約4,000㎡ (鉄骨造4階建)
投資額 約8億円
竣工予定 2008年8月


研究開発成果
<足廻り系商品開発関連>
-低トルク、高耐久性ボールジョイントの開発、量産化を継続的に推進、展開した。その中で、環境対応技術についても、小型軽量ボールジョイントを具現化するコア技術の開発、省エネルギー生産を可能とする新製法の技術開発にも取り組んでいる。

<エンジン系商品開発関連>
-特にカムシャフトを主体に開発を推進。独自に開発した技術を評価するために試験設備の充実を図り、性能評価を実施。

<駆動系商品開発関連>
-ギヤにおいては、既に製品化されているオリジナル3Dベベルギヤ(3次元)設計の進化を行い、設計品質の向上と開発期間の短縮に注力した。

-デフにおいては、設計と生産技術の両面から、既に製品化されているオリジナル3Dベベルギヤ(3次元)の進化に取り組んでおり、そのベベルギヤの優位性をコア技術に、CAEによる形状最適化や新鍛造方案によるギヤ成形などを付加した、オリジナルなデフアッセンブリィの開発及び提案を行っている。

-プラネタリについては、設計及び評価技術の領域を強化し、既存製品の改良や新技術適用の妥当性検証などに取り組む。技術開発の領域では塑性加工を中心に方案と設備の開発を併せた工法の開発を推進。

<先進技術開発関連>
-商品カテゴリーに属さない先進の技術開発についても推進。特に塑性加工領域に重点を置き、サーボプレスを活用した新方案開発や表面改質技術、接合技術に関連したテーマを中心に、大学や設備メーカーとの共同開発も積極的に推進。


技術援助契約
相手方の名称(国名) 契約品目 契約内容 契約期間
Musashi Auto Parts Michigan Inc. (米国) 下記参照 下記参照 1994.02.01-1999.01.31
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi Auto Parts Co., Ltd. (タイ) 下記参照 下記参照 1987.12.28-1992.12.27
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi Auto Parts UK Ltd. (英国) 下記参照 下記参照 1995.01.01-1999.12.31
(以降1年ごとの自動更新)
P. T. Musashi Auto Parts Indonesia
(インドネシア)
下記参照 下記参照 1996.05.08-2001.05.07
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi Auto Parts Canada Inc. (カナダ) 下記参照 下記参照 1998.01.01-2002.12.31
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi South Carolina Inc. (米国) 下記参照 下記参照 2001.01.01-2005.12.31
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi Hungary Mfg. Ltd. (ハンガリー) 下記参照 下記参照 2001.01.01-2005.12.31
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi do Brasil Ltda. (ブラジル) 下記参照 下記参照 2003.11.17-2008.11.16
まで5年間
Musasi Auto Parts India private Ltd.(インド) 下記参照 下記参照 2003.04.01-2004.03.31
(以降1年ごとの自動更新)
Musashi da Amazonia Ltda.(ブラジル) 下記参照 下記参照 2004.11.01-2009.10.31
まで5年間
契約品目 四輪・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品
契約内容 1. 「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助
2. 工業所有権の提供

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
設備投資費 13,303 16,991 23,071
ボールジョイント生産設備 1,204 2,096 1,191
カムシャフト生産設備 2,711 2,622 1,913
ギヤー等生産設備 7,492 9,131 16,966


設備投資の主な内訳

ボールジョイント生産設備

-第一明海工場へ新機種対応として655百万円
-Musashi Auto Parts Canada Co., Ltd.での新機種対応等の投資として292百万円
-Musashi Hungary Mfg. Ltd.での新機種対応等の投資として211百万円

カムシャフト生産設備
-鳳来工場へ新機種対応として888百万円
-Musashi Auto Parts Co., Ltd.での新機種対応等として930百万円

ギヤー等生産設備
-植田工場へ新機種・増量対応等として966百万円
-九州武蔵精密株式会社へ増量対応設備等として508百万円
-Musashi Auto Parts Co., Ltd.での新機種対応等の投資として519百万円
-P. T. Musashi Auto Parts Indonesiaにおける新機種及び増量対応等の投資として471百万円
-Musashi do Brasil Ltda.における新機顧客向け新部品対応等の投資として2,103百万円
-Musashi da Amazonia Ltdaにおける新機顧客向け新部品対応等の投資として889百万円


2008年度の設備投資計画
地域 2008年3月末
計画金額(百万円)
設備等の主な内容・目的
国内 6,100 既存設備の更新、新機種対応、検査設備の強化
アジア 5,100 二輪部品の生産能力増強及び更新
南米 3,600 二輪部品の生産能力増強
北米 2,400 新規受注部品の生産対応
欧州 800 新規受注部品の生産対応