八千代工業 (株) 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率
(%)
備考
全社
売上高 238,967 271,650 (12.0) -
営業利益 5,421 3,378 60.5 -
経常利益 5,598 3,391 65.1 -
当期純利益 1,779 (1,849) - -
日本
売上高 130,156 179,524 (27.5) -自動車組立における受注台数の減少。
経常利益 71 (250) - -
米州
売上高 45,507 31,853 42.9 -大幅な受注増。
経常利益 397 (1,346) - -
中国
売上高 15,722 17,339 (9.3) -中国情勢の影響による主要顧客の生産調整に伴う、受注の減少が影響。
経常利益 2,128 2,413 (11.8) -
アジア
売上高 47,581 42,932 10.8 -連結子会社における受注増加。
経常利益 3,331 3,003 10.9 -

受注

-国内自動車メーカー3社から、日本とタイで樹脂製燃料タンクを初受注。1社への供給を始めたほか、2013年には2社に供給を始める。樹脂製燃料タンクの納入先はホンダが中心で、ホンダ以外のメーカーにはタイでトヨタ自動車の現地工場に納入しているのみだった。燃料タンクは部品事業売上高の23% (2012年3月期) を占める部品事業の柱の商品。成形が容易なため車両設計の自由度が高まるほか車体軽量化にもつながるため、金属製からの切り替えが新興国市場も含めて進むと見られる。営業、開発態勢の強化により提案力を一段と強め、新規納入先の一層の拡大を目指す。(2012年8月3日付日刊自動車新聞より)

国内事業

-ホンダの次期軽自動車の車体骨格部品のうち過半数を受注していく方針を明らかにした。同社は「N BOX」の販売が好調なこともあり、今年度通期の売上高は、前期比52.7%増の466億円と大幅に伸びる見通し。このうち板金部品売上高は、2012年 4~9月実績で部品事業の26%を占める主力製品の一つで、「N BOX」ではホワイトボディの70%を受注。新型車「N-ONE」では若干受注割合が低下するものの、ほぼ同程度を納入する。ただ、来年以降の軽自動車に向けては、ホンダ系の他のプレス部品メーカーが受注獲得に動いており、同社の受注割合は低下する見通しだという。(2012年11月1日付日刊自動車新聞より)

調達

樹脂の自社調達を推進
-燃料樹脂タンクの競争力強化のため、材料である樹脂の自社調達 (自給) に取り組む。これまで樹脂タンクの材料、部品の一部はホンダからの支給品を使用していたが順次、自給に切り替えていく。自給化により樹脂メーカーとの協力を強化し、軽量で剛性の高い材料を開発するとともに、グローバルな調達基盤を構築し販売拡大につなげる。同社は部品事業の拡大に向け、ホンダ以外にも販売先を拡げている。新規受注先の獲得のためにも独自の調達体制を築く。 (2013年2月5日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
全社 4,721 4,092  3,378

研究開発拠点

拠点名 所在地
第1研究開発部
(栃木研究所)
栃木県さくら市
第2研究開発部
(埼玉研究所)
埼玉県狭山市
北米研究開発センター
(Yachiyo of America Inc.)
米国オハイオ州

研究開発活動

  • 新型車用の燃料タンクの量産化
  • 新型車用のサンルーフの量産化
  • 新型車用の燃料タンクの開発
  • 新型車用のサンルーフの開発
  • 国内・海外の排ガス規制対応の二輪車用メタルハニカム高密度セル担体の開発
  • 新構造樹脂製燃料タンクの研究と開発
  • 新型サンルーフおよび周辺技術の研究と開発
  • 自動車部品の環境対応技術の研究と開発
  • アルミ材の半凝固状態でのプレス成形技術の研究と開発
  • 福祉車両の運転補助装置の研究と開発
  • 新事業参入のための研究と開発

製品開発

「フロントオープンルーフ」を開発
-圧倒的な開放感を実現したサンルーフ「フロントオープンルーフ」を開発したと発表した。新製品は、通常のインナースライドタイプのサンルーフ装着車と同等の車体強度や剛性を維持しながら、フロントルーフレールを極限まで細くすることで、開口部をフロントガラス上部直後まで拡大した。同社では今後、サンルーフ装着率の高い中国や北米向け車両への導入を目指し、営業活動を強化する。(2012年11月24日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期
日本 5,060 6,050
米州 4,451 1,122
中国 946 1,703
アジア 3,580 2,574
合計 14,038 11,450

<日本>
-主として新規受注対応、設備更新および試験装置導入等を実施。

<米州>
-能力拡充、新工場建設および新規受注対応等に投資。

<中国>
-新規受注への対応、能力拡充および設備更新等に投資。

<アジア>
-新工場建設、新規受注対応および新工場建設用地等に投資。

国内投資

<日本>
四日市製作所のライン改造
-年間5~6万台の生産を前提に四日市製作所のライン改造を進める。組み立てラインの一部改良に加え、2014年度から3カ年の中期経営計画では塗装ラインの改造にも着手する方向で検討する。同社の軽受託生産事業は乗用車の生産が減少する一方、商用車の生産は当面、続く見通し。生産台数の縮小に見合った効率的なラインへと転換を図り、受託生産事業の生産性向上を目指す。(2013年3月27日付日刊自動車新聞より)

設備の新設計画

(2013年3月31日現在)
会社名・事業所名/
所在地
設備の内容 投資
予定総額
(百万円)
着手 完了予定 備考
柏原工場
(埼玉県狭山市)
生産関連設備 761 2012年
3月
2014年
3月
新規受注対応、環境改善等
四日市製作所
(三重県四日市市)
生産関連設備 764 2013年
5月
2014年
3月
新規受注対応、設備更新、環境改善等
鈴鹿工場
(三重県鈴鹿市)
生産関連設備 217 2013年
4月
2014年
1月
新規受注対応等
亀山事業所
(三重県亀山市)
生産関連設備 315 2013年
3月
2014年
1月
設備更新、新規受注対応等
栃木研究所
(栃木県さくら市)
研究開発設備 429 2013年
3月
2014年
2月
試験装置等
埼玉研究所
(埼玉県狭山市)
研究開発設備 327 2013年
4月
2013年
9月
試験装置等
US Yachiyo Inc.
(米国オハイオ州)
生産関連設備 208 2013年
4月
2014年
3月
設備更新、省力・合理化、環境改善
AY Manufacturing, Ltd.
(米国オハイオ州)
生産関連設備 247 2013年
4月
2014年
3月
設備更新、省力・合理化、新規受注対応等
Yachiyo Mexico Manufacturing S.A. de C.V.
(メキシコ グアナファト州)
生産関連設備 1,714 2012年
6月
2013年
12月
新工場建設等
八千代工業 (中山) 有限公司
[Yachiyo Zhongshan Manufacturing Co., Ltd.]
(中国 広東省)
生産関連設備 2,119 2012年
1月
2013年
12月
能力拡充、新規受注対応等
Siam Goshi  Manufacturing Co., Ltd.
(タイ ラヨン県)
生産関連設備 1,177 2012年
4月
2013年
12月
新規受注対応、設備更新、省力・合理化等
Goshi-Thanglong Auto-Parts Co., Ltd
(ベトナム ハノイ)
生産関連設備 432 2012年
8月
2013年
12月
能力拡充、
新規受注対応等
Goshi India Auto Parts Private Limited
(インド ハリアナ州)
生産関連設備 374 2013年
3月
2014年
3月
新規受注対応、設備更新等
Yachiyo India Manufacturing Private Ltd.
(インド ラジャスタン州)
生産関連設備 343 2013年
1月
2013年
11月
新規受注対応、設備更新、省力・合理化等
P.T. Yachiyo Trimitra Indonesia
(インドネシア西ジャワ州)
生産関連設備 1,747 2012年
5月
2013年
12月
新工場建設等