(株) ファインシンター 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 31,635 34,064 (7.1) -
営業利益 1,433 (878) - -売上減少下でも利益を確保するために、受注量に応じた生産要員の調整、組織の効率化、設備投資の縮小、在庫の圧縮、経費の節減などの収益改善活動に取り組んだため。
経常利益 1,268 (1,306) -
純利益 1,104 (2,622) -
粉末冶金製品事業
売上高 30,094 32,191 (6.5) -自動車市場の需要回復の遅れが響いた。
営業利益 2,531 299 745.6 -収益改善活動の結果。

 

所在地別業績

<日本>
-ハイブリッド車が消費者の関心を集め、また環境車を対象とした政府による補助金により減少がつづいていた新車販売台数が回復基調となったものの、27,478百万円と前年同期比1,292百万円、 4.5%の減収。
-収益改善活動に取り組んだことにより、営業利益は1,086百万円と前年同期比2,930百万円の増益。

<アジア>
-タイ・中国において政府による景気対策などにより改善の兆しが見られるも受注量の回復には至らず、売上高は3,687百万円と前年同期比704百万円、16.0%の減収。
-営業利益は、コストの低減活動を行うものの売上減少を吸収するに至らず、436百万円と前年同期比395百万円、47.5%の減益。

<北米>
-米国における緊急景気対策や経済金融対策の実施により、経済や金融面で安定化が進行しつつあるものの受注量は依然として低調な状況が続き、売上高は1,452百万円と前年同期比369百万円の減収。
-営業損失は、受注量減少の影響により、93百万円と前年同期比223百万円、172.2%の減益。

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全体 248 286 327
粉末冶金製品事業 - - 327

粉末冶金事業
-自動車部品の研究開発は、技術開発センターと生産技術部が中心となって行っていたが、2010年1月の組織改編で開発生技部として一体化した。

-材料開発においては、燃料多様化に対応する高耐摩耗材料の開発、レアメタルに代わる安価材料の量産化などに取り組む。

-バルブシート材料において、中負荷材料の安価材料への切り替え目処がつき、量産化に移行する予定。

-設備開発面では、ショックアブソーバー製品の革新ライン(整形-焼結-サイジング)を、本社パイロットラインにて評価し、2009年9月に滋賀工場へ移設、量産化ラインとして整備した。

研究開発体制

-技術開発センターと生産技術部が中心に行っている。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全体 1,146 3,444 4,843
粉末冶金製品事業 1,142 3,434 4,806

-粉末冶金製品事業では、機械設備取得等で363百万円、金型更新で444百万円の投資を実施。

設備の新設

(2010年3月31日現在)

会社名
事業所名
所在地 事業 投資予定金額
(百万円)
着手 完了 完成後の
増加能力
精密焼結合金(無錫)有限公司
[Precision Sintered Products (Wuxi) Co., Ltd.]
中国
江蘇省
粉末冶金製品製造設備及び建屋増設 447 2010年
6 月
2011年
9月
生産能力
50%増