TPR (帝国ピストンリング) (株) 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
備考
全社
売上高  55,276 43,990 25.7
-
営業利益  7,012 1,974 255.2
-
経常利益  7,943 2,842 179.5
-
当期純利益  4,646 1,682 176.2
-

海外事業

中国
2010年5月、山東省に自動車エンジン用シリンダーライナー生産の合弁会社を設立すると発表した。韓国の同社関連会社Y&Tパワー・テック社が中国安徽省環新集団有限公司(ARN)と共同で7月に設立するもので、2012年に年間10億円の売り上げを計画している。新会社はYTAL(仮称)で、山東省日照市に所在。中国内の韓国系メーカーにシリンダーライナーを供給する。資本金800万米ドル。 Y&Tが80%、ARNが20%を出資する。(2010年5月17日付日刊自動車新聞より)

2010年8月、山東省で中国部品メーカーと計画していた自動車エンジン用シリンダーライナーの合弁生産会社の建設を凍結したと発表した。韓国の通貨(ウォン)が急激に下落したため、TPRの韓国の関連会社、Y&Tパワーテックで増産し中国に輸出した方が有利と判断した。Y&Tは来年10月までをめどに生産ラインを1本増設、月産能力を33%増の160万本に引き上げる予定。 (2010年8月5日付日刊自動車新聞より)

インド
インドの子会社TPRオートパーツMFGインディア社を第1四半期連結会計期間から連結子会社にすることを決めたと発表した。インドでシリンダーライナーの製造、販売を行う同子会社の重要性が増したのが理由。同子会社は2008年3月に設立。TPRが99.27%、子会社のテーピ工業が0.73%出資する。(2010年8月6日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社  1,869 1,841 1,871

技術提携

2011年3月、電気二重層キャパシタ技術に関して、キャパシタ、コンデンサ製造の岡谷電機産業と業務提携すると発表した。経営多角化の一環として、当該分野に関わる技術・製品開発を行う合弁会社「TOCキャパシタ」を長野県岡谷市に設立する。資本金は1億円で両社で折半出資する。約2年かけて蓄電及び急速充電に関わる 技術を応用した製品を開発する。(2011年3月29日付日刊自動車新聞より)

研究開発活動

自動車関連製品事業
<パワートレイン部品>
ピストンリング
-超低フリクションリングの開発(高出力、低燃費対応)
-薄幅高機能オイルリングの開発(信頼性向上)
-ピストンリング革新的コストダウン製造ラインの構築(低価格対応)

シリンダライナ
-小型エンジン用小径超薄肉軽量、高熱伝導ライナの製品化(低燃費対応、信頼性向上)
-低フリクションボアライナの製品化(低燃費対応)

バルブシート
-高耐摩耗バルブシート材料の製品化(代替燃料対応)

<非パワートレイン部品>
アルミ製品
-新鋳造方案構築及び設備導入実施による
・EVモーター用モーターフレームの製品化

焼結機械部品
-ショックアブソーバー、カップリング部品の精度改善および高強度化工法の開発

研究開発の基盤整備
-単体機能評価試験の高精度化
-エンジン実機評価設備の整備拡充
-シミュレーションシステム構築
-設計開発支援システム構築

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社  3,136 2,003 5,429
-日本 1,482 - -
-アジア 1,501 - -
-北米 139 - -
-その他 13 - -
-自動車関連製品事業  - 1,973 5,191

-海外生産拠点の拡充整備を引き続き実施し、増産投資を中心に設備投資を行った。

設備の新設および改修(自動車関連製品事業)

(2011年3月31日現在)

会社名
事業所名
所在地 設備の内容・
目的
投資予定
金額
(百万円)
着手予定
年月
完了予定
年月
完成後の
増加能力
同社
長野工場
長野県
岡谷市
ピストンリング生産設備・研究開発等 1,390 2011年
4月
2012年
3月
生産能力に影響を及ぼさない
テーピ工業(株) 山形県
寒河江市
シリンダライナ生産設備等 590
2011年
4月
2012年
3月
生産能力に影響を及ぼさない
安慶帝伯格茨缸套有限公司 中国
安徽省
シリンダライナ生産設備等 930 2011年
1月
2011年
12月
30%増加