太平洋工業 (株) 2019年3月期の動向
業績 |
(単位：百万円) |
| 2019年 3月期 |
2018年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
| 全社 | ||||
| 売上高 | 145,030 | 117,758 | 23.2 | -新規売上の獲得や株式取得した子会社を連結したこと等により増収。 |
| 営業利益 | 10,307 | 8,063 | 27.8 | -売上増による利益増や原価改善、連結子会社数の増加等により増益。 |
| 経常利益 | 11,767 | 9,485 | 24.1 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8,730 | 7,393 | 18.1 | |
買収
-2018年8月31日付で仏August France Holding Company SAS 及びSchrader SASの株式100％を取得。また、米国Schrader-Bridgeport International, Inc.の株式100%を当社の米国の100%子会社Pacific Industries USA Inc.が取得。
中期経営計画 OCEAN-20
| OCEAN-20 数値計画 | 2021年3月期 (目標) |
| 連結売上高 | 1,550億円 |
| -製品別売上高比率 | プレス・樹脂 965億円 バルブ・TPMS 580億円 |
| 連結営業利益率 | 8%台 |
| ROA | 7%台 |
-2020年度を最終年度とする中期経営計画「OCEAN-20」の数値目標を上方修正すると発表した。18年8月に自動車用バルブなどを製造するシュレーダー・グループの3社を買収して子会社化したことで、20年度の連結売上高を従来目標の1400億円から1550億円に見直した。連結営業利益率は8％台、ROA (営業利益) は7％台とそれぞれ据え置く。太平洋工業は、現中期経営計画を17年度に策定し、推進している。16年度の連結売上高は1036億円だった。当初、20年度の連結売上高目標は1400億円だったが、今年8月にシュレーダー・グループの米・仏3社を買収したことで、その分の売り上げが増える。(2018年11月5日付日刊自動車新聞より)
-中期経営目標を達成するための主な施策は以下の通り。
- 車両軽量化対応のため、骨格プレス部品を軽量化
- ウレタン発泡製品のNV性能(騒音、振動を低減する性能)向上
- メッキに代わる樹脂フィルム加飾技術による軽量化、リサイクル性（マテリアルリサイクル）向上
- 板金成形と冷間鍛造を複合した板鍛造技術による「強度アップ」及び「軽量化」実現
- 韓国拠点における、ダイカスト製品の軽量化と多品種展開
- TPMS分野における新製品開発（新型TPMS送信機など）及び中国拠点での生産能力増強
研究開発費 |
(単位：百万円) |
| 2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
| -プレス・樹脂製品事業 | 249 | 194 | 203 |
| -バルブ製品事業 | 852 | 612 | 562 |
| -その他 | 9 | 4 | - |
| -全社共通 | 366 | 301 | 232 |
| 合計 | 1,478 | 1,112 | 1,004 |
研究開発活動
| 事業セグメント | 担当部門 | 研究開発内容 |
| プレス・樹脂製品 | -技術企画センターの技術開発部 -プレス樹脂事業部のプレス技術部と樹脂技術部 |
-車の軽量化・低コスト化を実現した1180MPa級超ハイテン材での成形対象製品を拡大し、トヨタ自動車株式会社の新型車両に採用 -ウレタン材料を使用しNV性能を向上させたエンジンカバー構造の開発、意匠部品の加飾技術を開発 |
| バルブ製品 | -バルブ・TPMS事業部の技術部および生産技術部 | -小型、軽量で低消費電力を実現したTPMS送信機を開発 -カーエアコン用バルブ製品で、オゾン層破壊と地球温暖化を防止できる高圧冷媒対応の「リリーフバルブ」を開発 -強度と軽量化を両立しながら高精度な成形を実現したトランスミッション用部品を開発 |
| 全社共通 | -技術企画センター | -金属塑性加工技術、接合技術の研究開発 -複合材料の研究開発 -無線通信応用製品の開発 -環境負荷物質削減および使用材料低減による環境にやさしい製品・工法の開発 |
設備投資額 |
(単位：百万円) |
| 2019年3月期 | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
| プレス・樹脂製品事業 | 18,801 | 15,343 | 12,294 |
| -国内 | 9,852 | 7,812 | 6,700 |
| -海外 | 8,949 | 7,531 | 5,593 |
| バルブ製品事業 | 3,236 | 5,516 | 4,391 |
| -国内 | 1,458 | 3,529 | 2,347 |
| -海外 | 1,777 | 1,987 | 2,043 |
| その他 | 10 | 12 | 17 |
| 消去 | (77) | (40) | (69) |
| 合計 | 21,970 | 20,832 | 16,633 |
<プレス・樹脂製品>
-国内では、西大垣工場におけるプレス設備導入や自動車の新型モデル用金型等の新製品対応・増産を中心に投資。
-海外では、米国・オハイオ州、テネシー州における工場拡張やプレス設備導入を中心に投資。
<バルブ製品>
-国内では、TPMS新製品対応・増産を中心に投資。
-海外では、米国・オハイオ州、中国・常熟市におけるTPMS新製品・増産対応を中心に投資。
設備の新設計画 |
(2019年3月31日現在) |
| 会社名・ 事業所名 (所在地) |
事業 セグメント |
設備の 内容・目的 |
投資 予定額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
完成後の 増加能力 |
| 西大垣工場 (岐阜県大垣市) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 10,026 | 2017年4月 | 2021年4月 | プレス製品の生産能力30%増加。 |
| 東大垣工場 (岐阜県大垣市) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 1,548 | 2018年5月 | 2021年4月 | - |
| 養老工場 (岐阜県養老郡) |
プレス・樹脂製品事業およびバルブ製品事業 | 新製品対応等 | 1,331 | 2017年12月 | 2021年9月 | - |
| 栗原工場、若柳工場 (宮城県栗原市) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 3,357 | 2018年2月 | 2021年7月 | プレス製品の生産能力20%増加。 |
| 九州工場 (福岡県鞍手郡) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 1,124 | 2017年12月 | 2020年5月 | プレス製品の生産能力20%増加。 |
| 北大垣工場 (岐阜県安八郡) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 2,486 | 2015年6月 | 2021年10月 | - |
| 美濃工場 (岐阜県美濃市) |
バルブ製品事業 | 維持更新等 | 674 | 2018年8月 | 2021年1月 | - |
| 同社 本社等 (岐阜県大垣市) |
全社 | 維持更新等 | 2,987 | 2019年3月 | 2020年3月 | - |
| Pacific Manufacturing Ohio, Inc. (米国 オハイオ州) |
プレス・樹脂製品事業およびバルブ製品事業 | 新製品対応等 | 1,975 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| Pacific Manufacturing Tennessee, Inc. (米国 テネシー州) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 9,444 | 2018年4月 | 2020年3月 | プレス製品の生産能力280%増加。 |
| SCHRADERBRIDGEPORT INTERNATIONAL,INC. (米国 バージニア州) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 335 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| SCHRADER SAS (フランス ドゥー県) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 469 | 2019年1月 | 2019年12月 | - |
| 太平洋汽門工業股份有限公司 [Pacific Valve (Taiwan) Co., Ltd.] (台湾 台中市) |
プレス・樹脂製品事業およびバルブ製品事業 | 新製品対応等 | 430 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| 太平洋バルブ工業株式会社 [Pacific Valve Industrial Co., Ltd.] (韓国 梁山市) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 84 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| 太平洋エアコントロール工業株式会社 [Pacific Air Controls Co., Ltd.] (韓国 牙山市) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 534 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| Pacific Industries (Thailand) Co., Ltd. (タイ チャチョンサオ県) |
プレス・樹脂製品事業およびバルブ製品事業 | 新製品対応等 | 287 | 2018年4月 | 2020年3月 | - |
| PACIFIC AUTOPARTS (THAILAND) CO.,LTD. (タイ ラヨーン県) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 3,070 | 2018年4月 | 2020年3月 | プレス製品生産設備の導入。 |
| 天津太平洋汽車部件有限公司 [Tianjin Pacific Auto Parts Co., Ltd.] (中国 天津市) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 2,789 | 2018年1月 | 2019年12月 | プレス製品の生産能力20%増加。 |
| 長沙太平洋半谷汽車部件有限公司 [Changsha Pacific Hanya Auto Parts Co., Ltd.] (中国 長沙市) |
プレス・樹脂製品事業 | 新製品対応等 | 456 | 2018年1月 | 2019年12月 | - |
| 太平洋汽車部件科技 (常熟) 有限公司 [Pacific Auto Parts Technology (Changshu) Co., Ltd.] (中国 常熟市) |
バルブ製品事業 | 新製品対応等 | 10 | 2018年1月 | 2019年12月 | - |
