(株) 村上開明堂 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 54,917 56,343 (2.5) 1)
営業利益 4,355 5,417 (19.6) -
経常利益 5,221 5,648 (7.6) -
当期純利益 2,440 3,386 (27.9) -

要因
1)
日本
- 東日本大震災やタイ国の洪水被害における生産調整が響き、主力の自動車用バックミラー販売は前年実績を下回った。売上高は38,781百万円となり、前年度に比べて1,660百万円(4.1%)の減少。営業利益は合理化を推進したが、売上高の減少等により、3,117百万円と前連結会計年度に比べて457百万円(12.8%)の減少。

アジア
- タイの洪水による自動車メーカー生産調整の影響があった。中国拠点での販売は好調に推移。売上高は11,917百万円となり、前連結会計年度に比べて79百万円(0.7%)の減少。営業利益は1,452百万円となり、前連結会計年度に比べて414百万円(22.2%)の減少。

北米
- 売上高は4,218百万円となり、前連結会計年度に比べて314百万円(8.1%)の増加。利益面は円高の継続による仕入コストの高騰等が大きく影響した結果、営業損失148百万円、前連結会計年度に比べて257百万円(前連結会計年度は営業利益108百万円)の減少。

合弁事業

- イタリアの部品メーカー、オルサ社(トリノ市)と合弁で、中国の浙江省嘉興市にランプ部品の生産・販売会社を設立した。ターンランプを内蔵したドアミラーやリアコンビネーションランプなどを生産し、中国にあるBMWの完成車工場などに供給する。村上開明堂としては、中国国内で3拠点目となる。同社は今回の合弁事業を足がかりとして、欧州メーカーへの拡販を目指す。合弁会社は「嘉興奥尓薩村上汽車配件有限公司」で、資本金210万米ドルのうち、オルサ社が55%、村上開明堂が45%を出資して、2月に設立した。新会社は、村上開明堂の全額出資子会社である嘉興村上開明堂汽車配件有限公司の工場敷地の一部、約2千平方メートルを利用して、7月からターンランプ内蔵ドアミラーなどを生産する。2011年に5万元、13年には1772万元の売り上げを目標としている。13年時点で、20人の従業員を予定している。(2011年4月7日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 382 342 351

研究開発体制

-グループ全体に対応する研究開発部門と各事業部門の技術グループと連携。
-研究開発スタッフは本社組織の研究開発部と各事業部に所属する技術グループを含め27名。

研究開発活動

1.自動車情報伝達システム
-(全環境対応)安全性向上ミラーシステムの開発
-死角解消システムの開発
-環境配慮ミラーシステム(軽量化、省電化)の開発

2.自動車用品
-ドアミラーの付加価値商品開発
-利便性向上ミラー用品の開発
-安全性向上ミラー用品の開発
-環境配慮ミラー用品の開発

3. 高機能ファインガラス
-各種光学フィルター、光学ミラーの開発
-調光フィルター(ミラー)の開発

技術援助契約

(2012年3月31日現在)
相手方の名称 契約の内容 契約期間
健生工廠股份有限公司
[Ken Sean Factory Co., Ltd.]
(台湾)
福特六和汽車(Ford Lio Ho Motor) を除く日系自動車メーカーを含む台湾自動車メーカー向けバックミラーに関する設計、製造技術の供与 2012年2月1日から
2013年1月31日まで*
Ampas Industries Co., Ltd.
(タイ)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年12月29日から
2012年12月28日まで*
Delloyd Industries (M) Sdn. Bhd.
(マレーシア)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年12月5日から
2012年12月4日まで*
福華明鏡股份有限公司
[Fu-Hwa Glass Co., Ltd.]
(台湾)
國瑞汽車(Kuozui Motors)を除く日系自動車メーカーを含む台湾自動車メーカー向けバックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年4月1日から
2012年3月31日まで*
Tata Ficosa Automotive Systems, Ltd.
(インド)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2004年9月1日から
契約対象製品の
納入終了まで
Ficosa Do Brasil , Ltda.
(ブラジル)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2004年9月1日から
契約対象製品の
納入終了まで
Ficosa International S.A.
(スペイン)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年6月30日から
2012年6月29日まで*
Murakami Ampas (Thailand) Co., Ltd.
(タイ)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年7月1日から
2012年6月30日まで*
Murakami Manufacturing U.S.A. Inc.
(米国)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2012年1月1日から
2012年12月31日まで*
Murakami Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.
(タイ)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年6月30日から
2012年6月29日まで*
嘉興村上石崎汽車配件有限公司
[Jiazing Murakami Ishizaki Corporation]
(中国)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年8月1日から
2012年7月31日まで*
Metagal Argentina S.A.
(アルゼンチン)
バックミラーに関する設計、製造技術の供与 2011年1月27日から
2014年1月26日まで*
*双方が契約の更新を望むときは、1年毎に自動的に更新。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
日本並びに全社(共通) 4,846 1,951 -
アジア 649 1,985 -
北米 24 28 -
全社 5,520 3,965 1,595

2012年3月期の設備投資
ミラーシステム事業
- 日本では、バックミラー製造拠点において、主に生産・物流体制の再構築を目的とした築地工場の建設や生産性向上のための合理化改善、並びに品質管理、新製品対応の生産準備等の設備投資を実施。
- アジア・北米では、主に生産数量拡大と生産性向上のための設備投資を実施。

設備の新設

(2012年3月31日現在)
会社/事業所
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
藤枝事業所
(静岡県藤枝市)
バックミラー製造設備 144 2012年3月 2013年3月
ファインガラス製造設備 87 2012年5月 2013年3月
その他 185 2011年10月 2013年3月
焼津事業所
(静岡県焼津市)
バックミラー製造金型 320 2012年1月 2013年3月
バックミラー製造設備 326 2013年10月 2013年1月
大井川事業所
(静岡県藤枝市)
バックミラー製造設備 228 2012年4月 2013年3月
その他 9 2012年8月 2012年11月

(注)生産・物流体制の再構築を目的としたもので直接的な能力の増加は殆ど無い。