西川ゴム工業_2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
- 2009年
3月期
2008年
3月期

増減率
(%)

主な要因
全社
売上高 50,148 58,033 (13.6%) -
営業利益 37 3,268 (98.9%) -
経常利益 (129) 4,107 - -
当期純利益 (1,744) 2,397 - -
自動車部品事業
売上高 45,944 52,610 (12.7%) 世界的に自動車生産台数が大きく減少。特に、国内自動車メーカー8社の国内生産台数が7年振りに前年度を下回ったことが大きく影響した。
営業利益 (50) 3,079 -

海外動向

-インド


自動車用ゴム・シール製品の製造販売を行うアナンド・ニシカワ(ANCO、デリー市)の株式を追加取得し、出資比率を引き上げることを決定。今後成長が見込まれるインド自動車市場に向けた製造販売活動に一段と力を入れていくのが狙い。これにより同社が保有するANCO株は発行済み株式の20%に当たる135万株に増加することになる。今回の追加出資により、ANCOは西川ゴムの持分法適用会社となる。(2008年4月23日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
- 2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
自動車用部品事業 106 104 164

研究開発活動 (2009年3月期)

(1)軽量化技術の開発

発泡技術を駆使した各シール製品の軽量化開発に取り組んでいる。

(2)音性能向上技術の開発

基軸に発泡技術を用いて、従来の音性能向上や防音新製品の開発を継続的に実施している。

(3)環境対応技術の開発

車室内における特定の揮発性有機化合物(VOC)削減のため、製品に使用されている該当有機溶剤の代替に取り組んでおり、各種接着剤・プライマーなどの切替がほぼ完了している。

ドアアウターシールのコーナー成形部材料を、従来のゴムから樹脂(TPE : 熱可塑性エラストマー)に変更した製品の量産を開始。

産官学連携によるコンソーシアム研究開発事業の成果として得られた、バイオプラスチック(植物由来樹脂)改質材料を同社が製造・供給。これは一部の環境対応自動車の内装部品に採用された。

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
- 2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 5,493 8,120 6,132
自動車用部品事業 5,238 7,830 5,863

自動車用部品事業

-2009年3月期


新製品のためのシール製品生産設備

原価低減を目的とした合理化投資のための生産設備

-2010年3月期 (計画)

早ければ2009年度中にも、熱可塑性エラストマー(TPE)を用いたシール部品の量産ラインを導入する。大手自動車メーカー各社が低コストでリサイクルしやすいTPEの採用を窓枠のシール部品などで検討し始めており、こうした動きに対応する。今後、主要メーカーからの受注状況に応じて投資額や生産開始時期を詰める。同社では現在、吉田工場(広島県安芸高田市)にTPEの仕上げラインを1ライン導入しており、ドアフレームとウインドーを密閉するグラスランのコーナー部分をTPEで仕上げる量産部品を手掛ける。また、試作用の押し出しラインも1ライン稼働しており、将来の量産に向けた準備を進めている。(2008年9月19日付日刊自動車新聞より)

自動車部品の国内4工場で週4日操業を2010年3月期も継続するとともに、来期の設備投資を半減する。マツダがこのところ続けてきた金曜日の操業停止を3月末で緩和し週5日操業に戻るが、国内自動車メーカーのほぼ全社と取引のある同社では国内生産台数の落ち込みが当分続くと判断、2010年3月期第1四半期末までは少なくとも金曜日の稼働を止める。(2009年3月6日付日刊自動車新聞より)

設備の新設計画
事業所名 設備の内容 投資
総額
(百万円)
着手 完了
予定
西川ゴム
白木工場
(広島市安佐北区)
自動車用シール製品および一般産業資材製品生産設備 501 2008年
6月
2010年
3月
安佐工場
(広島市安佐北区)
自動車用シール製品および一般産業資材製品生産設備 689 2008年
6月
2010年
3月
吉田工場
(広島市安芸高田市)
自動車用シール・内外装製品及び住宅用外壁製品生産設備 513 2008年
8月
2010年
3月
三原工場
(広島県三原市)
自動車用シール製品および住宅用外壁製品生産設備 631 2008年
9月
2010年
3月
その他 本社建物、研究開発設備およびその他設備 422 2008年
6月
2010年
3月
国内子会社
西川物産(株)
(広島市安佐南区)
自動車用シール製品および金型の生産設備 66 2009年
4月
2010年
3月
西和工業(株)
(広島市安佐北区)
自動車用シール製品および一般産業資材製品生産設備 33 2008年
12月
2010年
3月
(株)西川ビッグオーシャン
(広島市安佐北区)
自動車用シール製品生産設備 114 2008年
12月
2010年
3月
(株)西川ゴム山口
(山口県下関市)
自動車用シール製品生産設備 150 2009年
4月
2010年
3月
(株)西川ビックウェル
(広島市安佐北区)
自動車用シール製品生産設備 94 2009年
4月
2010年
3月
在外子会社
Nishikawa Tachaplalert Rubber Co., Ltd.
(タイ コラート市)
自動車用シール製品生産設備 307 2008年
4月
2009年
12月
上海西川密封件有限公司
[Shanghai Nishikawa Sealing System Co., Ltd.]
(中国 上海市)
自動車用シール製品生産設備 869 2008年
4月
2009年
12月
*国内投資は新製品対応のための設備更新、合理化投資が中心であり、完成後の生産能力の増加はほとんどない。
*在外子会社の投資は、主に受注増に対応するための増設。