業績

2008年3月期の課題
<米国>
同社のカーエアコン用クラッチの最終主要ユーザーであるGM、Fordの米国内自動車シェア低下などにより、同社グループの収益は厳しい状況にあり、特に米国子会社の売上は最盛期に比べて年々減少傾向にある。米国子会社ではシェアを伸ばしている日系自動車関連メーカーを中心に新規需要の開拓と獲得に注力している。

<中国>
カーエアコン用クラッチの生産拠点として広東省東莞市に設立した小倉離合機（東莞）有限公司(Ogura Clutch (Dong Guan) Co., Ltd.)の損益が徐々に改善。今後中国での市場シェアを高める。

研究開発費用

このほか、空調用以外では以下の開発を実施。
・スーパーチャージャー用クラッチ
・自動車のパワースライドドア
・バックドア
・トランク用クラッチ
・ハイブリッド車用PTOクラッチ
・デフロック用クラッチ・ブレーキ
・ファンクラッチ

２００７年度早々に、摩擦材関連や生産技術の包括的な研究開発を行う「研究事業開発室」を立ち上げる。合わせて、研究開発棟を新設、複数拠点に分散している開発部門を集約する。自動車や産業用のクラッチで培ったノウハウの水平展開を活発化し、先行技術と製品の開発基盤を拡充することが狙い。こうしてクラッチ専門メーカーならではの優位性を高め、新規ニーズの吸収に結びつける。具体的には、従来の「技術開発室」を中心とした研究開発部門を事業室に格上げする。摩擦材にかかわるあらゆる分野を網羅する研究体制の構築を目標とする。既存の製品群にはラインアップしていない摩擦材関連の自動車部品も、開発対象に組み入れる考えだ。研究開発部門の専用棟は、本社のある群馬県桐生市への設置を予定する。当面は研究プロジェクトの立ち上げを優先し、それにめどがつき次第、開発棟を建設して関連部署を集約する。(2007年3月29日付日刊自動車新聞より)

輸送機器用クラッチ部門
赤堀工場、香林工場における工場環境設備の充実及び生産設備の増強、合理化、各種製品用金型への投資。