市光工業 (株) 2015年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2015年
3月期
2014年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 94,166 88,698 6.2 1)
営業利益 514 290 77.2 2)
経常利益 3,118 1,113 180.1 3)
当期純利益 2,363 665 255.3 4)
自動車部品
売上高 84,330 78,783 7.0 5)
営業利益 274 (172) - 6)

*2015年3月期より、費用計上区分の変更を行い、従来、売上原価に計上していた研究開発費および製造所の間接部門の費用の一部を販売費および一般管理費に、また、販売費及び一般管理費に計上していた物流および品質部門の費用の一部を売上原価に計上する方法に変更したため2014年3月期以前については遡及修正後の数値を記載している。

要因
1) 売上高
-自動車部品事業の売り上げ増加を主因に増収。

2) 営業利益
-タイの自動車メーカーによる新製品立上げの延期等のマイナス影響が有ったが、中国の持分法適用関連会社の連結子会社化による影響等から増益。

3) 経常利益
-持分法による投資利益1,200百万円、為替差益587百万円、受取保険金501百万円等を営業外収益に計上したことにより増益。

4) 純利益
-固定資産処分益1,130百万円、タイの子会社で固定資産の減損損失1,857百万円等を特別損益に計上した結果増益。

5) 自動車部品事業売上高
-国内受注が順調に推移していることや中国の持分法適用関連会社を連結子会社化した影響等を主因に前年比7.0%の増収。

6) 自動車部品事業営業利益
-タイの自動車メーカーによる新製品立上げの延期、インドネシアのルピア安による現地での輸入部材の高騰等、特にアセアン子会社のマイナス影響が大きかったものの、中国の持分法適用関連会社を連結子会社化した影響や増収影響等により黒字転換。

事業計画

-2018年度の売上高を、13年度比5割増となる1350億円に拡大する。コスト競争力の強化やデザイン性の高いLEDヘッドランプなどの投入により、国内でランプやドアミラー事業を中心に新規受注を獲得する。18年度までに国内でのランプシェアを13年度の18%から25%に、ドアミラーシェアを同12%から20%まで引き上げる。同社はリーマンショック以降、国内拠点の統合など収益性の改善に注力してきた。競争力を高めた製品の生産拡大により、18年度に経常利益率6.5%を目指す。(2015年2月27日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

2016年3月期の見通し

(単位:百万円)
2016年3月期
(予測)
2015年3月期
(実績)
増減
(%)
全社
売上高 104,000 94,166 10.4
営業利益 2,000 514 289.1
経常利益 3,100 3,118 (0.6)
当期純利益 2,700 2,363 14.3

研究開発費

(単位:百万円)
2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
全社 6,172 5,450 5,537
-自動車部品 5,879 5,353 5,454

研究開発体制

部門 業務
テクニカルセンター
(伊勢原製作所内)
先端技術開発、製品開発
生産技術本部 開発成果の商品化


-中国にドアミラーの開発拠点を設置する。ドアミラーの開発拠点を海外に設けるのは初めてで、江蘇省無錫市の生産拠点に開発機能を設ける。海外での同社単独の開発拠点としてはタイのランプ開発拠点に続き2カ所目。同社はドアミラーをランプに続く主力製品と位置付けている。市場拡大が見込める中国向けの開発を現地化することで、ドアミラーの販売を強化。同国でのドアミラー売上高を2018年までに現在の4割増となる100億円まで拡大する。(2015年3月10日付日刊自動車新聞より)

研究開発活動

2015年3月期の主な研究開発課題
-照明機器および信号機器関係

  • カーデザインを生かす高機能自動車用照明機器の開発
  • 環境に対応した配光特性と評価システムの研究
  • 高品位自動車信号機器の開発
  • 新光源の開発

-視界機器関係

  • ミラー代替カメラシステムの開発
  • 機能薄膜とエレクトロニクスなどを応用した視界システムの開発
  • 自動車制御システムと制御機器の開発
  • 車両周辺情報収集安全機器の開発

-オプトメカトロニクス関係

  • LEDなど新光源を応用した表示装置の開発
  • 精密成形技術を応用したメカトロニクス装置の開発

設備投資額

(単位:百万円)
2015年3月期 2014年3月期 2013年3月期
全社 8,991 8,727 4,845


-新製品、モデルチェンジに伴う設備および省人化、合理化のために自動車部品事業を中心に設備投資を実施。
-2015年3月期の主な設備投資の内訳は以下の通り:

事業所名 所在地 事業部門 投資金額
(百万円)
伊勢原製造所 神奈川県伊勢原市 自動車部品 2,996
ミラー製造所 群馬県藤岡市 自動車部品 230
藤岡製造所 群馬県藤岡市 自動車部品 2,443
Ichikoh Industries (Thailand) Co., Ltd. タイ チョンブリ県 自動車部品 2,677