市光工業 (株) 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 83,392 | 87,839 | (5.1) | - |
営業利益 | (965) | 2,905 | - | - |
経常利益 | 2,054 | 4,426 | (53.6) | |
当期純利益 | 1,400 | 1,416 | (1.1) | - |
自動車部品 | ||||
売上高 | 72,770 | 76,606 | (5.0) | -上期は復興需要やエコカー補助金等の影響で自動車生産台数が増加したが、下期にその反動影響等で減少し、減収・減益。 |
営業利益 | (951) | 2,858 | - |
事業再編
Valeoとの中国における地域統括体制の構築-同社は、業務提携している仏ヴァレオと、中国にあるランプ関係子会社と関連会社の再編で基本合意したと発表した。両社の中国にある子会社などの大半を、両社の中国地区事業統括会社として新設したValeo. Ichikoh Holding Ltd.の傘下に編入する。中国統括会社の出資比率はヴァレオが85%、市光が15%とする。今後も成長が見込まれる中国市場において、顧客対応能力と事業拡大を狙い地域統括体制を構築する。
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
2014年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2014年3月期 (予想) |
2013年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
全社 | |||
売上高 | 78,800 | 83,392 | (5.5) |
営業利益 | (1,300) | (965) | - |
経常利益 | 2,000 | 2,054 | (2.6) |
当期純利益 | 1,200 | 1,400 | (14.3) |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 5,537 | 4,890 | 4,989 |
研究開発体制
部門 | 業務 |
開発本部 (伊勢原製作所内) |
先端技術開発、製品開発 |
生産技術本部 | 開発成果の商品化 |
-同社は、アジアで研究開発体制の強化に乗り出す。日系自動車メーカー各社が海外市場の生産拡大に伴って開発の一部を海外にシフトしている動きに対応するとともに、海外の現地自動車メーカーからの受注も目指す。2012年10月に開設したタイのテクニカルセンターに約100人のエンジニアを配置。主にASEAN域内の各市場に適した製品を開発する。
研究開発活動
2013年3月期の主な研究開発課題-照明機器および信号機器関係
- カーデザインを生かす高機能自動車用照明機器の開発
- 環境に対応した配光特性と評価システムの研究
- 高品位自動車信号機器の開発
- 新光源の開発
- 防眩ミラーシステムの開発
- 機能薄膜とエレクトロニクスなどを応用した視界システムの開発
- 自動車制御システムと制御機器の開発
- 車両周辺情報収集安全機器の開発
- LEDなど新光源を応用した表示装置の開発
- 精密成形技術を応用したメカトロニクス装置の開発
主な研究成果
中・大型トラック向けフルLEDリアコンビネーションランプを展開-テールランプ (尾灯)、ストップランプ (制動灯)、ターンランプ (方向指示器) まで全ての光源にLEDを採用した中・大型トラック向けフルLEDリアコンビネーションランプを11月から発売すると発表した。トラック用のリアコンビ ネーションランプはこれまで、白熱電球を光源にした製品が主流だった。LEDリアコンビネーションランプは省エネ性や耐久性などの機能とデザイン面で製品の差別化が図れるのに加え、後続車両からの高い視認性を実現、商用車の安全性の向上にも寄与する。(2012年11月27日付日刊自動車新聞より)
技術供与契約 |
(2013年3月31日現在) |
契約会社名 | 国名 | 契約の対象 | 契約の内容 | 契約期間 |
市光法雷奥 (佛山) 汽車照明系統有限公司 [Foshan Ichikoh Valeo Auto Lighting Systems Co., Ltd.] |
中国 | 自動車用ランプの製造技術 | パテントおよびノウハウの提供 | 2006年3月24日から5年間 (3年毎の延長有り) |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 4,845 | 3,322 | 6,596 |
-新製品、モデルチェンジに伴う設備および省人化、合理化のために自動車部品事業を中心に設備投資を実施。
-主な設備投資の内訳は以下の通り:
事業所名 | 所在地 | 事業部門 | 投資金額 (百万円) |
伊勢原製造所 | 神奈川県伊勢原市 | 自動車部品 | 1,304 |
ミラー製造所 | 群馬県藤岡市 | 自動車部品 | 366 |
藤岡製造所 | 群馬県藤岡市 | 自動車部品 | 1,658 |
Ichikoh Industries (Thailand) Co., Ltd. | タイ チョンブリ県 | 自動車部品 | 855 |
海外投資
<タイ>-子会社市光タイランドが建設していた新工場・テクニカルセンターが完成し、10月31日に開所式を行ったと発表。タイ新工場は、約40億円投じてラヨーン県アマタ・シティ工業団地内に建設。工場の敷地面積は6万平方メートル、建物の延べ床面積は2万2千平方メートルで、同社の海外拠点の中では最大の製造所となる。市場が拡大する東南アジアで事業を拡大するための基幹工場として、2013年3月から自動車用ヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、ミラーを本格的に量産開始する予定。同拠点にはテクニカルセンターも併設し、現地で製品開発・設計も行う。(2012年11月2日付日刊自動車新聞より)