市光工業 (株) 2010年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2010年 3月期 |
2009年 3月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 93,397 | 102,000 | (8.4) | -国内自動車生産数減少による影響等。 |
営業利益 | 599 | (1,668) | - | -2つの国内工場を閉鎖し生産体制の集約化、保有資産の圧縮を進め、経費低減をはじめとするあらゆる合理化を実施。 |
経常利益 | 2,002 | (1,463) | - | |
当期純利益 | (839) | (17,086) | - | - |
自動車部品関連 | ||||
売上高 | 91,678 | 99,602 | (8.0) | - |
事業提携
-技術援助先であるインドのFIEMインダストリーズ(ニューデリー)と資本提携したと発表した。従来の技術支援に加え、同社製品の委託生産も行うほか、FIEMの発行済み株式5%を取得する。FIEMは1970年に設立されたランプ・ミラーメーカー。スズキ、ヤマハ発動機など現地の二輪車メーカーに供給するほか、タタ、現代自動車、伊フィアットなどに四輪車部品も納入している。(2009年5月28日付日刊自動車新聞より)事業再編
-2009年秋にもタイに生産進出する。技術供与先の現地企業に一部生産設備を貸与するほか生産要員も派遣、車内装飾などに用いるスモールランプ類を委託生産する。タイではこれまで、現地企業のAMPAS(サムットプラカーン県バンプー工業団地)との間でミラー製造に関する技術供与で提携関係にあった。2009年秋までに設備・人員を送り込みスモールランプの委託生産に移行する。同社はスモールランプで高い国内シェアを持つが、ミラーと並び薄利だった。海外に生産をシフトし収益部門に育てる。将来的には生産子会社を設立し、柱となるヘッドランプ(前照灯)やリアコンビランプ(標識灯)などの本格生産も視野に入れる。(2009年7月1日付日刊自動車新聞より)
-台湾の健光實業の解散を決定したと発表した。同社は1988年に現地企業と設立した合弁会社で、ミラーを中心とする自動車部品を台湾の自動車メーカー向けに製造・販売していた。今回、海外業務の効率化を目的に清算手続きを開始、2010年11月中旬までに清算結了を目指す。(2010年1月23日付日刊自動車新聞より)
-連結子会社の不二ダイカスト製作所(埼玉県美里町)の全株式を南真化学工業(川崎市多摩区)に譲渡すると発表した。不二ダイカストは自動車用ランプ・ミラー・ワイパー向けのアルミ・亜鉛ダイカスト部品を生産。1971年から同社が資本参加していた。(2010年3月10日付日刊自動車新聞より)
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
事業計画
-自動車の内外装に用いるスモールランプ事業の売上高を2014年3月期までに160億円に倍増させる。これまで国内子会社を中心に生産してきた同ランプをタイ、インドでも生産しグローバル供給体制を構築する。近く社内にスモールランプ準備室を新設、ランプ類の生産分担や原価企画などの詳細を詰める。3極体制により価格競争力を強化し、主力の前照灯・標識灯、ミラーに次ぐ第3の柱に育成する。(2009年7月9日付日刊自動車新聞より)開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 4,600 | 5,700 | 5,900 |
研究開発体制
部門 | 業務 |
研究開発部 | 先端技術の開発 |
開発設計本部 | 新製品を創造する製品開発 |
生産技術本部 | 開発製品の商品化 |
研究開発拠点
-2010年8月までに伊勢原市内に新たなテクニカルセンターを新設すると発表した。東京本社(品川区)と伊勢原製造所(神奈川県伊勢原市)に分散しているすべての製品の開発部隊を新技術棟に集約する。新技術棟は、伊勢原工場内の体育館・テニスコート跡地に建設。 4階建てで、延床面積は1万1695平方メートル。総工費は約17億円を見込む。自動車用ランプやミラーなど取り扱う製品すべての開発部門を1ヶ所にまとめるとともに、管理部門も移管。インフラを充実させ、最先端の技術開発を推進する。(2009年9月29日付日刊自動車新聞より)研究開発活動
照明機器及び信号機器関係1)カーデザインを生かす高機能自動車用照明機器の開発
2)環境に対応した配光特性と評価システムの研究
3)高品位自動車信号機器の開発
4)新光源の開発
視界機器関係
1)防惑防止ミラーシステムの開発
2)機能薄膜とエレクトロニクスなどを応用した視界システムの開発
3)自動車制御システムと制御機器の開発
4)車両周辺情報収集安全機器の開発
オプトメカトロニクス関係
1)LEDなど新光源を応用した表示装置の開発
2)自動車用多種伝送システムの開発
3)薄膜技術、精密成形技術を応用したメカトロニクス装置の開発
技術供与
(2010年3月31日現在)
契約会社名 | 国名 | 契約の対象 | 契約の内容 | 契約期間 |
Anpas Industries | タイ | 自動車用ランプ・バックミラーの製造技術 | パテント及びノウハウの提供 | 1999年4月15日 - 2010年4月14日 (1年間毎の自動延長) |
Tokyo Electrica de Mexico | メキシコ | 自動車用ランプ・バックミラーの製造技術 | パテント及びノウハウの提供 | 1997年11月21日 - 製品販売終了まで |
FIEM Industries | インド | 自動車用バックミラーの製造技術 | ノウハウの提供 | 2005年11月11日 - 2010年11月10日 (1年間毎の自動延長) |
Valeo Sylvania L.L.C. | 米国 | 自動車用ランプの製造技術 | パテント及びノウハウの提供 | 2008年2月18日 - 製品販売終了まで |
市光法雷奥(佛山)汽車照明系統有限公司 [Foshan Ichikoh Valeo Auto Lighting Systems Co.,Ltd.] |
中国 | 自動車用ランプの製造技術 | パテント及びノウハウの提供 | 2006年3月24日から5年間(3年毎の延長有り) |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2010年3月期 | 2009年3月期 | 2008年3月期 | |
全社 | 1,042 | 3,908 | 2,144 |
-新製品、モデルチェンジに伴う設備及び省人化、合理化のために自動車部品製造販売事業に設備投資を実施。
主な内訳
事業所名 | 所在地 | 事業部門 | 投資予定金額 (百万円) |
伊勢原製造所 | 神奈川県伊勢原市 | 自動車部品製造販売 | 538 |
ミラー製造所 | 群馬県藤岡市 | 自動車部品製造販売 | 103 |
藤岡製造所 | 群馬県藤岡市 | 自動車部品製造販売 | 43 |
設備の新設計画
(2010年3月31日現在)
事業所名/ 所在地 |
設備の内容 | 投資予定金額 (百万円) |
着手 | 完了 | 完成後の 増加能力 |
伊勢原製造所 (神奈川県伊勢原市) |
自動車部品 製造設備等 |
329 | 2010年 4月 |
2011年 3月 |
軽微 |
ミラー製造所 (群馬県藤岡市) |
自動車部品 製造設備等 |
166 | 2010年 4月 |
2011年 3月 |
軽微 |
伊勢原製造所 (神奈川県伊勢原市) |
新技術棟 | 1,778 | 2009年 3月 |
2010年 10月 |
- |