三桜工業 (株) 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

 (単位:百万円)
  2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 104,786 92,044 13.8 1)
営業利益 4,612 3,625 27.2 -
経常利益 4,774 3,339 43.0 -
当期純利益 2,188 1,629 34.3 -

要因
1)
-同社自動車・輸送用機器用配管製品、自動車樹脂製品は、海外における自動車生産の増加傾向が続いたことにより、前年と比べて生産が増加し、売上高は前年比13.8%増となった。

-製品別では、車輌配管製品 (ブレーキ・燃料配管用等) が前期と比べて売上高が大幅に増加。また、エンジンシステム向けのブレージング製品 (燃料噴射用、冷却水循環用、オイル冷却用等)、樹脂製品 (クイックコネクター、樹脂チューブ製品等) も、前期と比べて売上高が増加したが、車輌安全製品 (シートベルト用) については、売上高は減少。

地域別動向

<日本>
-前半は国内自動車生産は減少傾向にあったが、消費税の引き上げを控えた駆け込み需要の影響により大きく持ち直した結果、売上高は0.6%増。

<北南米>
-新規受注製品の増加および為替換算による影響等により、売上高は前年比23.5%増。

<欧州>
-英国等の取引先自動車メーカーからの受注の増加および為替換算による影響等により、売上高は前年比35.1%増。

<中国>
-為替換算による影響などにより、売上高は前年比38.3%増となったが、新規製造拠点の立ち上がり費用等により381百万円のセグメント損失。

<アジア>
-東南アジアにおける自動車市場が伸長したことおよび為替換算による影響等により、売上高は前年比15.2%増加。

海外事業

<ロシア>
-グループ初のロシア拠点としてサマラ州Tolyattiに100%子会社Sanoh Volga LLC.を設立し、2013年2月に生産を開始したと発表した。新工場の従業員数は約100名。延床面積2,300平方メートルで、車輌配管製品 (ブレーキ・燃料配管用) を生産している。(2013年4月5日付プレスリリースより)

買収

-2013年10月29日付でドイツの自動車用プラスチック部品メーカーGeiger Automotiveの全株式を取得し、子会社化したと発表した。取得価額は約44.37億円 (約44百万ドル)。Geigerは、ドイツに4カ所、米国に1カ所の生産拠点を保有しており、樹脂射出成形技術を用いて欧州の自動車メーカー向けに樹脂製品の生産・販売を行っている。

受賞

-インドネシア子会社のP.T. Sanoh IndonesiaがPT. Nissan Motor Indonesia (NMI) より「Best Quality, Cost and Time Delivery 2012」賞を受賞したと発表した。同子会社は、NMI向けに燃料系配管とブレーキチューブ製品を納入している。(2013年7月26日付プレスリリースより)

-インド子会社のSTI Sanoh India Ltd.が、Renault-Nissan Automotive India Private Limited (RNAIPL) より2012年度「Best Supplier Award」を受賞したと発表した。同子会社は、Chennai工場よりRNAIPL向けに燃料系配管とブレーキチューブ製品を納入している。また、品質や改善に対する取り組みを評価され、2012年度「SQF Award」も受賞した。(2013年7月1日付プレスリリースより)

2015年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2015年3月期
(予測)
2014年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 120,000 104,786 14.5
営業利益 5,800 4,612 25.8
経常利益 5,300 4,774 11.0
当期純利益 2,500 2,188 14.3
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

 (単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 2,394 2,094 1,810

研究開発活動

新中長期開発計画 (GOAL15)
-2012年度より、世界の情勢や今後の動向を考慮して新たな視点から中期計画を見直し、新中長期開発計画 (GOAL15) を策定。
-2014年3月期は、GOAL15の折り返し点として、特に環境負荷低減のための軽量化自動車部品の開発、省エネルギー新工法開発、高付加価値創出と新規製品分野に参入するための製品・技術開発、計30テーマを推進した。

設備投資

設備投資費

 (単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
日本 2,158 1,953 2,006
北南米 2,466 2,838 1,910
欧州 263 200 94
中国 1,404 673 928
アジア 1,338 1,226 603
全社 7,629 6,889 5,541

2014年3月期の設備投資
-生産性向上・設備の更新等を中心に実施。