芦森工業 (株) 2017年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2017年
3月期
2016年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 50,331 51,380 (2.0) -
営業利益 1,510 2,071 (27.1) -
経常常利益 1,361 1,700 (19.9) -
親会社株主に帰属する当期純利益 1,019 1,360 (25.1) -
自動車安全部品事業
売上高 36,006 38,444 (6.4) -シートベルト・エアバッグ等は海外における新規受注車種の立上げなどによる売上増があったものの、国内受注車種の減産および円高の影響を受け、販売数量は増加したが売上は減少。
-内装品その他についても、韓国・タイ等で売上は増加したが、国内を含むその他の地域において販売が低下し、売上は減少。
営業利益 1,172 1,830 (36.0) -


グローバル展開

<韓国>
-韓国現地法人Ashimori Koreaにおいて、新工場用の土地を購入すると発表した。土地面積は約9,300平方メートルで、投資額は約21億ウォン (約2億円) となる。Ashimori Koreaは、2016年3月に自社工場を建設したが、さらなる業務拡大、新規受注獲得を目指し、同工場の隣接地の購入を決定した。 (2016年5月13日付プレスリリースより)


<メキシコ>
-メキシコ現地法人Ashimori Industria de Mexicoにおいて、第2工場を建設すると発表した。工場の建屋面積は6,300平方メートルで、投資額は約2億ペソ (約13億円)。自動車用シートベルト、エアバッグ、内装部品などを生産する。2017年7月に操業を開始する予定。(2016年5月13日付プレスリリースより)

<インド>
-インド現地法人Ashimori India Private Ltd.,を2009年10月設立後、拡販効果および為替対策により、収益が大幅に改善。更に現地拡販や品質コストの強化を図る。

<ドイツ/米国>
-ドイツと米国に欧米市場で初となる営業拠点を新設する。ドイツは2017年3月までに、米国は今後2~3年後をめどに開設する。同社は欧州自動車メーカーとの取り引きを拡大しているほか、自動車市場が好調な米国でも日系メーカー向けのビジネスを強化している。欧米市場に拠点を設けることで納入先自動車メーカーへの対応力を高めるとともに、現地のニーズを吸い上げやすい体制を整え、海外事業の拡大を図る。(2016年4月5日付日刊自動車新聞より)

中期経営計画 (2017年3月期~2019年3月期)

財務目標と実績推移 (単位:百万円)
2015年3月期
(実績)
2016年3月期
(実績)
2017年3月期
(実績)
2018年3月期
(目標)
2019年3月期
(目標)
全社
売上高 48,067 51,380 50,331 56,500 62,000
営業利益 1,025 2,071 1,510 2,400 3,000
-営業利益率 (%) 2.1 4.0 3.0 4.2 4.8
経常利益 1,306 1,700 1,362 2,300 2,900
親会社株主に帰属する当期純利益 1,470 1,360 1,019 1,700 2,100
ROA (当期純利益/期中平均総資産) (%) 4.0 3.7 - 4.1 4.8
自動車安全部品事業
売上高 35,932 38,444 36,006 40,500 44,300
営業利益 904 1,830 1,172 1,900 2,100
-営業利益率 (%) 2.5 4.8 3.3 4.7 4.7

中期事業戦略

グローバル生産販売体制の確立 (海外で稼ぐ体質の強化) グローバル拠点の増強により海外事業を強化
  1. 韓国現地メーカーへの拡販 (2016年新工場稼働)
  2. メキシコ現地販売の拡大 (2017年工場増設)
  3. 欧州および米国営業拠点、新設予定
  4. 日本はマザー工業の機能強化 (グローバル支援機能新設)
  5. 「地産地消」の推進、生産効率の向上
内装品のグローバル販売
  1. 電動化技術で国内市場をリードしているシェード製品につき、
    ・欧州OEMへ拡販を推進する。欧州への本格進出を目指す。
    ・日本市場でビジネス拡大に向け、高付加価値製品を開発する。
    ・北米市場:国内OEMの海外展開に連動しビジネス拡大。現地専用車種の受注を目指す。海外OEM/北米市場において、新規顧客獲得を目指す。
次世代商品の開発強化 コア技術を活かし、複合化、システム化を推進する コア技術
  1. 織る・組む (各種円筒織物、広巾織物、ローブ、ベルト、紐など)
  2. 巻取る・固定する (シートベルト、自動車用内装品、タイトナーなど)
  3. 樹脂 (被膜) 加工 (消防ホース、パルテム用ライナー、SZ構造材など)
  4. 膨らませる (エアバッグ、エアロール・システム、土木用袋体など)
自動運転技術に向けた開発
  1. センシング技術との融合
  2. マン・マシンインターフェース技術との融合
  3. 乗員以外の保護技術 (歩行者・自転車)
  4. 高齢者保護
  5. エレクトロ技術・織り&縫製技術の進化
顧客価値の向上による拡販
(顧客との「ベストパートナー戦略」)
  1. 次世代技術を共同開発するための提案力・実行力の確保 (得意技術の進化・深化のためのリソース拡大)
  2. CAE解析技術&試験装置を含む実験技術の拡充
  3. 既存拠点 (アジア&メキシコ) と新設営業拠点 (北米・欧州) を最大限活用した拡販活動
  4. 提案力を生かした技術サポート
コスト改善による競争力強化
  1. 自動組立てによる生産合理化
  2. 構成部品の内製化
  3. 現地調達化の推進

2018年3月期の見通し

(単位:百万円)
2018年3月期
(予測)
2017年3月期
(実績)
増減
(%)
全社
売上高 56,500 50,331 12.3
営業利益 2,400 1,510 58.9
経常利益 2,300 1,362 68.8
親会社株主に帰属する当期純利益 1,700 1,019 66.8
自動車安全部品事業
売上高 40,000 36,006 11.1
営業利益 1,700 1,172 45.0


-2018年3月期は前期比増収増益の見込み。結果、売上高、営業利益、経常利益、純利益は過去最高を更新する見込み。


>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

研究開発費

(単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 868 939 952
-自動車安全部品事業 434 471 541

研究開発活動

シートベルト
-各国法規・アセスメント対応に向けた新デバイス開発およびその信頼性向上。
-信頼性向上と自動組立に適したデバイスの開発・商品化。

エアバッグ
-欧州新アセスメントに対応に向け、新衝突モード対応モジュール開発、信頼性向上。
-グローバル生産に適した開発・商品化。

内装品
-各種シェード、トノカバー、ならびにカーゴネット類の高機能製品開発、新素材開発、デザイン性向上。
-海外市場展開・顧客拡大に向けた商品化。

設備投資額

(単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 2,691 1,800 1,728
-自動車安全部品事業 2,287 1,568 1,405


自動車安全部品事業
-主に自動車関連製品の生産合理化、生産増強および開発関連設備の充実のため大阪工場を中心に投資を実施。

設備の新設計画

(2017年3月31日現在)
会社名
事業所名
所在地
設備の内容 投資予定
金額
(百万円)
着手
年月
完了
年月
完成後の
増加能力
同社
大阪工場
(大阪府摂津市)
自動車安全部品事業、機能製品事業の生産設備の合理化 3,473 2016年
4月
2018年
3月
品質向上を図るため能力の増加はほとんどなし
Ashimori Korea Co., Ltd.
(大韓民国江原道)
自動車安全部品事業の生産設備の新設 930 2015年
7月
2019年
3月
-
自動車安全部品事業の生産設備の増設 200 2016年
5月
2018年
3月
-
Ashimori Industria de Mexico, S.A. de C.V.
(メキシコ グアナファト州)

自動車安全部品事業の生産設備の増設 1,300 2016年
7月
2017年
7月
-