愛三工業 (株) 2017年3月期の動向
業績
(単位:百万円)
| 2017年 3月期  | 
2016年 3月期  | 
増減率 (%) | 要因 | |
| 全社 | ||||
| 売上高 | 203,769 | 215,360 | (5.4) | 1) | 
| 営業利益 | 8,159 | 9,854 | (17.2) | - | 
| 経常利益 | 7,407 | 9,349 | (20.8) | - | 
| 当期純利益 | 4,505 | 6,208 | (27.4) | - | 
要因
-2017年3月期実績は、日本は海外への生産移管により減収減益。海外は各地域販売増なるもアジアは増収増益、米国および欧州は為替の影響でそれぞれ減収減益。
1) 売上高
-主にフューエルポンプモジュール、キャニスター、インジェクターが減少したことにより5.4%減
- 日本:フューエルポンプモジュール、インジェクター、スロットルボディの減少により、前年比9.2%%減
 - アジア:EGRクーラーバイパスバルブ、フューエルポンプモジュールの増加により、前年比1.1%増
 - 米州:キャニスター、フューエルポンプモジュールの減少により、前年比8.8%減
 - 欧州:フューエルポンプモジュールの減少により、前年比3.9%減
 
2017年3月期の重点方策
-「商品開発の強化」「ものづくり進化」「収益体質の強化」などに注力する。
コア商品拡大
エバポ(蒸発ガス制御)系: キャニスター
- 米・中の環境規制強化に対応し高機能キャニスターを拡販
 - 現有ラインを活用した設備展開
 
吸排気系: EGRバルブ
- 高応答性・高密閉性で大量EGRを実現
 - 燃費向上のため搭載車種増、顧客ニーズに応じた品揃えで市場の伸びを掴む
 
吸排気系:スロットルボディ
- 品揃えの幅を広げ、世界トップシェアを維持・拡大
 - 現有ラインを活用した設備展開
 
吸排気系: 基幹電子部品
- 基幹電子部品を自社開発、量産化
 - スロットルボディ・EGRバルブ共用量をまとめ、原低早期化
 
燃料系: 燃料ポンプ&モジュール
- 燃料保持のための汲み上げ廃止で省電力化
 
ものづくり改革
設備技術の進化
従来設備の徹底活用
新工法による製品構造変革、工程変革
商品開発
エバポ(蒸発ガス制御)系: キャニスター
- 米・中主体にグローバルで規制強化、よりコンパクトな製品・システム実現
 
吸排気系:サブシステム
- 高応答・高密閉なEGRバルブが主体
 - 過給対応の流量確保技術確立
 - 断熱技術の確立
 
ガス燃料(LPG, CNG, FCV)
- FCVの製品領域拡大
 - 水素供給系以外にも拡大
 
開発の強化:広瀬テクニカルセンター設立
- 開発の基盤強化、燃料系耐久評価設備の集約・一元化および生産工場近接で効率化
 
開発の強化:システム適合事業の拡大
- カーメーカーの新車開発パートナーとして、環境・燃費改善に参画
 - システム適合の高度化・ニーズ拡大にタイムリーに対応
 
地域成長戦略
米州
- 米国の収益力強化
 - メキシコの安定化+拡張
 
中国・韓国
- キャニスター拡販
 
アセアン・インド
- 2輪FI製品拡販
 
2018年3月期見通し
(単位:百万円)
| 
 2018年  | 
2017年 3月期 (実績)  | 
増減率 (%)  | 
|
| 全社 | |||
| 売上高 | 205,000 | 203,769 | 0.6 | 
| 営業利益 | 8,800 | 8,159 | 7.8 | 
| 経常利益 | 8,800 | 7,407 | 18.8 | 
| 当期純利益 | 5,600 | 4,505 | 24.3 | 
要因
-為替の影響(1米ドル105円を想定)で増収増益の予想。
中期経営計画
目標経営指標
-グループとして連結売上高2,500億円、連結営業利益150億円を中期経営目標として掲げ、ROE
(自己資本当期純利益率)については10%以上を目標としている。
事業戦略
-市場動向や技術トレンドを的確に捉え、成長地域・分野の事業拡大を積極的にはかるとともに、コア技術を活用した新規事業分野の開拓に取り組む。
商品開発・ものずくりの競争力強化
-長年培ってきたバルブ、ポンプ、モータ、センサーなどのコア製品・技術に一層の磨きをかけ、次世代・将来製品の開発や自動車の電動化に対応した製品の開発を進める。またコストハーフをめざしたものずくり主導の競争力強化に努める。
グループ経営基盤の強化
-働き方改革を通じた効果的・効率的なリソース活用などにより収益体質を一層強化するとともに、グループ全体でのコーポレ―トガバナンスの充実をはかり、経営基盤の強化を進める。
研究開発費
(単位:百万円)
| 2017年3月期 | 2016年3月期 | 2015年3月期 | |
| 全社 | 10,922 | 10,854 | 10,337 | 
| -日本 | 10,052 | 9,969 | 9,695 | 
| -アジア | 870 | 885 | 642 | 
研究開発活動
-低燃費、排出ガス低減、さらには性能向上、安全性・快適性に応えられる製品の開発を強化。
- 低燃費・排ガス低減 : 
-排気ガス循環(EGR)システムの流量制御を行うEGRバルブで要求される 流量・応答性・密閉性
の全てを高い次元で対応したDCモータ式EGRバルブを量産化した。
-北米LEVⅢ規制に加え、欧州のユーロ6規制に対応したキャニスターを量産化、今後規制強化が
予定される中国へも展開予定。 - 性能向上、安全性・快適性の応えられる製品の開発強化。
 
設備投資額
(単位:百万円)
| 2017年3月期 | 2016年3月期 | 2015年3月期 | |
| 全社 | 12,738 | 15,884 | 13,280 | 
-65億1千9百万円を国内に、62億1千9百万円を海外に投資。
-日本ではシステム開発力強化および次世代自動車に向けた将来製品の開発のため、広瀬テクニカルセンターの建設工事563百万円を含む1,079百万円を投資。
製品分野への投資額 (製品別)
(単位:百万円)
| 製品 | フューエルポンプモジュール | スロットルボディ | キャニスター | エンジンバルブ | EGRバルブ | 合計 | 
| 金額 | 2,925 | 841 | 1,236 | 1,756 | 1,340 | 8,098 | 
製品分野への投資額 (地域別)
(単位:百万円)
| 地域 | 日本 | アジア | 米州 | 欧州 | 合計 | 
| 金額 | 3,136 | 2,912 | 1,484 | 566 | 8,098 | 
主な設備の新設計画
| 事業所名 | 設備の内容 | 投資予定額 | 着工年月 | 完了予定年月 | 
| 本社工場 (愛知県大府市)  | 
EGRバルブ製造設備 | 949 | 2016年 10月  | 
2018年 3月  | 
| 安城工場 (愛知県安城市)  | 
スロットルボディ製造設備 | 686 | 2016年 7月  | 
2018年 3月  | 
| エンジンバルブ製造設備 | 297 | 2016年 4月  | 
2018年 3月  | 
|
| キャニスター製造設備 | 238 | 2016年 2月  | 
2018年 3月  | 
|
| 豊田工場 (愛知県豊田市)  | 
広瀬テクニカルセンター試験設備 | 632 | 2016年 5月  | 
2017年 7月  | 
| フューエルポンプモジュール製造設備 | 1,763 | 2016年 2月  | 
2018年 3月  | 
|
| Franklin Precision Industry, Inc. (米国ケンタッキー州)  | 
スロットルボデー製造設備 | 724 | 2015年 10月  | 
2017年 12月  | 
| キャニスター製造設備 | 610 | 2015年 10月  | 
2017年 11月  | 
|
| Aisan Auto Partes Mexico, S.A. de C.V. (メキシコサンルイスポトシ市)  | 
スロットルボディ製造設備 | 259 | 2016年 1月  | 
2017年 10月  | 
| エンジンバルブ製造設備 | 902 | 2015年 8月  | 
2017年 5月  | 
|
| Aisan Industry Czech s.r.o. (チェコローニー市)  | 
フューエルポンプモジュール製造設備 | 462 | 2016年 4月  | 
2017年 9月  | 
                    
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