(株) ユタカ技研 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 167,478 | 158,405 | 5.7 | 1) |
営業利益 | 6,844 | 5,086 | 34.6 | |
経常利益 | 7,527 | 5,149 | 46.2 | |
当期純利益 | 3,896 | 2,493 | 56.3 | |
四輪用部品 | ||||
売上高 | 147,912 | 135,244 | 9.4 | - |
-日中関係から来る自動車販売の低迷による受注減少や国内市場における軽自動車向け部品の構成の増加等の影響があったが、東日本大震災やタイ洪水からの受注状況の回復に加え、生産体質強化施策、固定費等の費用削減のため増収増益。
<日本>
-東日本大震災やタイ洪水からの受注状況の回復や第4四半期における円安の進展に加え、費用削減施策を展開したが、軽自動車向け部品の構成の増加や日中関係から来る自動車販売の低迷による一時的な受注状況の悪化により、売上高は前年度比6.9%減、営業利益は同4.0%減となった。
<北米>
-顧客からの受注状況が大幅に改善したことや円安の進展により、売上高は前年度比35.7%増、営業利益5億6千7百万円 (前年度は営業損失8億2千3百万円) となった。
<アジア>
-タイ洪水の影響からの回復にともなう顧客からの受注の増加により、、売上高は前年度比19.6%増、営業利益は同15.8%増となった。
<中国>
-震災の影響からの回復にともなう顧客からの受注の増加があったものの、日中関係から来る日本製品の販売低迷の影響により、売上高は前年度比10.9%減、営業利益は同5.0%減となった。
<その他>
-顧客からの受注増および為替影響等により、売上高は前年度比30.7%増、営業利益は同151.4%増となった。
会社設立
-メキシコのグアナファト州に子会社「Yutaka Technologies de Mexico S.A. de C.V.」を設立したと発表。2014年1月から稼動を開始し、四輪車用排気系部品および駆動系部品の製造・販売を行う。(2012年4月10日付プレスリリースより)海外生産シフト
北米の生産量拡大-トルクコンバーター (トルコン) や排気系システムの北米での生産量を2016年度に12年度比で4~8割増やす。14年に稼働するメキシコ工場での生産が拡大することによるもので、日本から送っていた部品の現地化が進むことにより生産量が大幅に増える。北米は売上高が12年度に初めて日本を上回る。メキシコ工場を活用して生産の最適化を図ることにより、生産量の拡大とともに北米地域の収益性を向上させる。(2012年12月7日付日刊自動車新聞より)
現地調達率の向上
-トルクコンバーター (トルコン) や排気系部品で2013年に海外主要拠点の現地調達率を9割に高める。日本からの供給部品を減らす代わり に現地や低コスト国からの調達を増やす。特に中国では現行の70%から100%近い現調化を達成する見通しで、北米など他地域にも部品を供給する。ただ、 中国では政治リスクも顕在化しており、タイに代替生産機能を持たせながらコストメリットを追求する考えだ。(2012年10月25日付日刊自動車新聞よ り)
事業再編
-米国子会社South Carolina Yutaka Technologies Inc. (SCYT) を解散すると発表した。同社は、SCYTにおける二輪自動車部品事業を終了し、四輪自動車部品事業を米国の他の連結子会社2社へ集約する計画。同子会社での生産は2012年6月末をもって終了する。(2012年4月10日付プレスリリースより)>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
2014年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2014年3月期 (予測) |
2013年3月期 (実績) |
増減率 (%) |
|
売上高 | 181,000 | 167,478 | 8.1 |
営業利益 | 9,000 | 6,844 | 31.5 |
経常利益 | 8,700 | 7,527 | 15.6 |
当期純利益 | 4,000 | 3,896 | 2.7 |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
日本 | 2,745 | 2,292 | 2,228 |
北米 | 104 | 94 | 101 |
合計 | 2,850 | 2,387 | 2,330 |
研究開発体制
-栃木開発センターの開発本部 (第一開発室、第二開発室、第三開発室、第四開発室) および技術本部が主体となり、研究開発活動を推進。<日本>
排気系部品
-第一開発室、第四開発室および技術開発室が中心。排気ガス浄化性能、燃費、静粛性向上の環境対応技術をより進化させ、生産性向上と併せ製品競争力を高める排気システムの研究開発、生産技術開発を実施。
駆動系部品
-第二開発室および技術開発室が中心。更なる小型軽量化、燃費向上等および生産性向上など製品競争力を高める研究開発、生産技術開発を実施。
<北米>
排気系部品
-連結子会社である Cardington Yutaka Technologies Inc. の研究開発部門において、排気ガス浄化性能、燃費、静粛性向上等の環境対応技術をより進化させ、生産性向上と併せ製品競争力を高める排気システムの研究開発を実施。
研究開発活動
<日本>排気系部品
-ホンダ 「Accord」用排気触媒コンバーターの開発を完了し、Cardington Yutaka Technologies Inc. で量産を開始。
駆動系部品
-新型CVT用のトルクコンバーターを開発し、Cardington Yutaka Technologies Inc. で量産を開始し、北米向けホンダ 「Accord」に適用した。
-フルハイブリッド用フライホイールを開発し、同社の豊製作所で量産を開始。
<北米>
排気系部品
-Acura 「MDX」用サイレンサーの開発を完了し、北米の連結子会社である Alabama Cullman Yutaka Technologies LLC で2013年から量産を開始する。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 8,403 | 5,708 | 4,901 |
<日本>
-同社を中心に新機種投資のための生産設備投資、原価低減のための合理化投資に3,413百万円を投資。
<北米>
-Cardington Yutaka Technologies Inc.を中心に、自動車四輪部品の新機種投資ならびに合理化投資に2,728百万円を投資。
<アジア>
-YS Tech (Thailand) Co., Ltd. と P.T. Yutaka Manufacturing Indonesia.を中心に、自動車四輪部品の新機種投資ならびに生産能力拡大に1,453百万円を投資。
東南アジア
-同社は、東南アジアの排気系部品の生産能力を2013年度中に6割増の年間50万台程度に引き上げる。タイは新工場を建設し年内に同36万台に増強するほか、インドネシアは既存拠点を拡張し、14年初頭から同13万台体制で生産する。ホンダが東南アジアで相次いで生産を拡大することに対応して供給体制を増強する。タイでは既存拠点の3倍の広さの工場用地を取得済みで、既存工場からの全面移管も視野に入れる。(2013年3月1日付日刊自動車新聞より)
中国
-佛山優達佳汽配有限公司[Foshan Yutaka Auto Parts Co., Ltd.]を中心に、自動車四輪部品の新機種投資ならびに生産能力拡大のために657百万円を投資。
設備の新設・改修計画 |
(2013年3月31日現在) |
会社名 事業所名 (所在地) |
設備の内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手 | 完了 予定 |
完成後の 増加能力 |
本社・豊製作所 (静岡県浜松市) |
自動車部品等 生産設備 その他の設備 |
1,009 | 2012年7月 | 2014年3月 | 若干増加 |
三重製作所 (三重県津市) |
自動車部品等 生産設備 |
723 | 2012年11月 | 2014年3月 | 若干増加 |
嵐山製作所 (埼玉県比企郡) |
自動車部品等 生産設備 |
1,033 | 2012年11月 | 2014年3月 | 若干増加 |
栃木開発センター (栃木県さくら市) |
研究開発設備 | 850 | 2013年4月 | 2014年3月 | 若干増加 |
Cardington Yutaka Technologies Inc. (米国オハイオ州) |
自動車部品等 生産設備 |
2,102 | 2013年4月 | 2014年3月 | 若干増加 |
Yutaka Technologies De Mexico S.A. De C.V. (メキシコグアナファト州) |
土地、工場、 自動車部品等生産設備 |
2,889 | 2012年4月 | 2013年12月 | - |