(株) ユーシン 2014年11月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
2014年
11月期
2013年
11月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 155,985 108,473 43.8 -
営業利益 3,075 1,791 71.7 -自動車部門の日本・中国等の好調な拠点における利益増加
-欧州拠点における生産効率の改善
-産業機械部門の業績が堅調に推移したこと
経常利益 1,057 1,536 (31.2) -
当期純利益 (433) 400 - -
自動車部門
売上高 132,459 88,337 49.9 -Valeoのアクセスメカニズム事業の買収効果
-日本・中国等が堅調に推移
-欧州拠点における生産効率の改善
営業利益 3,690 1,963 88.0 -

事業買収

アクセスメカニズム事業買収に係る、インド法人の株式取得を断念
-Valeoのアクセスメカニズム事業の買収に伴い予定していたインド法人の株式取得を中止すると発表。2013年5月に締結した事業買収の契約では、Valeoとインド法人「ミンダ・キャピタル・リミテッド」との合弁会社である「ミンダ・ヴァレオ・セキュリティー・システムズ・プライベート・リミテッド」(MVI) について、Valeoが所有する50%の持株をユーシンが取得することで合意していた。しかし、MVIがユーシンの株式取得に敵対的な姿勢を取っていることから、今後の事業への影響などを考慮し、取得を中止した。(2014年1月31日付日刊自動車新聞より)

受注

-韓国・現代自動車から新型セダン「Sonata」に搭載される電動ステアリングロックを受注。現代車向けにユーシン製品が本格採用されるのは初めて。最近は中型車や高級車で電動ステアリングロックの搭載が増えていることから、日本や欧米で同製品の高い実績を持つ同社が受注を獲得した。グローバル戦略車での採用を足がかりに、アジアでの事業拡大を図る。(2014年3月26日付日刊自動車新聞より)

-ステアリングスイッチおよびエンジンスタートスイッチがマツダ 「Axela」に採用。同製品は2013年6月に本格稼働を開始した、中国広東省の中山新工場で生産されている。

-リアインナーハンドルがBMW 「i3」に採用。当該製品の特徴は以下の通り:
  • ドアディテクターの一体化。 (フロントドアが閉まっているときは、リアインナーハンドルを操作してもリアドアが開放できない状態にする機構)
  • 操作レバーは高強度対応として、ナイロン素材にシルバーサテンメッキを実施。
  • 強度要件の高い部品の樹脂化を推進。シャフト、ねじ類以外を樹脂部品で構成し、軽量化を実現。
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
2014年11月期 2013年11月期 2012年11月期
全社 6,080 4,333 1,831
売上高比 (%) 3.9 4.0 3.0
研究開発人員 (名) 478 471 200

研究開発体制

-日本国内において、東京・浜松の開発拠点を広島に集約。
-中国、ドイツ、米国、インドの各R&Dセンターと共に、世界各地における顧客の要求に迅速に対応する体制を構築。

研究開発活動

ドアラッチ、キーセット、電動ステアリングロック
-金属部品が多用されているドアラッチ、キーセット、電動ステアリングロックの軽量化開発を実施。また、動作時の音や振動を低減し、操作性を向上させるための技術開発を推進している。

ドアハンドル
-ドアディテクターを一体化することで、フロントドアの開閉に連動して操作することが可能。
-操作レバーは高強度対応として、ナイロン素材にシルバーサテンメッキを実施。
-強度要件の高い部品の樹脂化を推進。シャフト、ねじ類以外を樹脂部品で構成し、軽量化を実現。
-車両衝突時の衝撃によるドアの開放を防止する機構を開発。

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2014年11月期 2013年11月期 2012年11月期
全社 7,666 10,351 8,705
-自動車部門 7,444 9,821 8,483

-2014年11月期は主に生産用の金型、機械設備等に関する設備投資を実施。

海外投資

<中国>
-2013年6月に本格操業を開始した、広東省に位置する中山新工場ではステアリングスイッチおよびエンジンスタートスイッチの生産を開始。同社は中国市場での競争力向上を目指し、今後生産能力を大幅に増強していく。