タカタ株式会社 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 ( 単位:百万円 )
- 2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 385,499 515,857 (25.3) 世界規模での自動車販売不振による自動車生産台数の急減の影響を受け、かつてない厳しい状況となった。
営業利益 2,845 36,732 (92.3)
経常利益 369 36,397 (99.0)
当期純利益 (7,319) 22,878 -

<製品別売上高>
シートベルト製品
・全地域で販売が減少。特に米州においては、自動車業界の不振が直撃し販売の減少が顕著。アジア・欧州においては、上半期において好調な受注を確保したものの、下半期に減少。

エアバッグ製品
・米州においてビッグ3の不振の影響を受け販売は減少。日本・欧州でも販売が減少。アジアにおいても販売は軟調に推移。

その他製品
・米州及び欧州において、ステアリング製品及びトリム製品の販売は上半期こそ堅調に推移しが、下半期に落ち込み。日本及びアジアでも販売は減少。

海外動向
・成長が期待される新興国では、インド工場の立ち上げ、中国でインフレータ工場の稼働開始、タイ工場の拡張など将来を見据えた投資も継続。

企業買収
同社傘下のTK Holdings Inc.は、Cognexの旧アシストウェア部門を買収した。取引額は非公開。同社は、Cognexの車線逸脱警報システム(LDW)部門を取り込むことで、安全製品分野を強化。同社とCognexは、大型トラック向けLDW製品の開発で提携しており、同社に販売を任せることが戦略上有利と判断。双方合意のもと、事業移譲に踏み切った。(2008年7月3日付プレスリリースより)

合弁事業
同社は、インドの部品メーカーAnand Automotive Systemsと合弁契約を締結した。インドの自動車メーカー向けに、シートベルト、エアバッグ、ステアリングホイールを現地生産する。合弁会社Takata India Private Limited (Takata India)の株式は、同社が過半数を保有。元々Takata Indiaは、2007年6月にタカタの完全子会社として設立されていた。同社は既にChennaiで工場建設に着手している。また、Delhi近郊のNeemranaでも新工場の建設を計画中。(2009年1月5日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費 ( 単位:百万円 )
- 2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
合計 18,781 22,643 21,786

研究開発体制

-研究開発拠点は、日本(滋賀)、米国(デトロイト)、欧州(ベルリン)の3極に設置。

-ドイツのベルリンにある開発センターの施設・設備を一新し、TAKATA R&D Center Berlinを2008年4月に開設した。これに伴い、ドイツ国内に従来からある2つの研究開発施設「ウルム」「アシャヘンブルグ」の研究開発機能をベルリンに集結させ、機能強化と効率の向上を目指す。投資金額は2,000万ユーロ(約32億円)。(2008年4月23日付プレスリリースより)

研究開発活動
前面衝突乗員保護システム、側面衝突およびロールオーバー乗員保護システム、歩行者保護システム、モーターサイクル乗員保護システム、衝突回避・運転者サポートシステム等、衝突形態、システム機能ごとのアプローチにより、調査、研究開発、及び、保護システムを構成するデバイス(インフレータ、エレクトロニクスを含む)の開発を推進。さらに、幼児拘束システムの研究開発も推進。

研究開発成果
・今期量産を開始した新製品として、X シリーズと呼ぶエアバッグ用のガス発生器(インフレータ)がある。これは世界最軽量の小型・軽量を実現した。

設備投資

設備投資額 ( 単位:百万円 )
2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
合計 19,129 36,226 22,263

・機械装置を中心とした設備更新のための除却損失等が 189百万円発生。

・主なものは、インド・チェンナイ及びデリーにおけるシートベルト、エアバッグ及びステアリング生産工場新設。


設備の新設
会社名/事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定総額
(百万円)
着手年月 完了年月
Takata India Private Limited (India) Incorporated
(インド チェンナイ及びデリー)
シートベルト、エアバッグ及びステアリング生産設備 3,500 2008年1月 2010年1月