タカタ株式会社 2006年度の動向

ハイライト

業績

単位:百万円 2007年3月期 2006年3月期 増減率
(%)
要因
全社
売上高 501,866 465,922 7.7 下記参照。
経常利益 39,825 36,761 8.3 06年3月に発生したメキシコ・モンクローバ工場の事故による輸送費等の諸経費を計上したが、主に欧州での収益改善、アジアでの増益が寄与。
当期純利益 23,540 16,789 40.2 上記の事故より増益。上記事項関連の特別利益4,266百万円、特別損失1,383百万円を計上。

下記の諸施策により売上高が対前年度比7.7%増加。

①生産:韓国・華城市の長安工業団地にて、2006年12月末よりシートベルト生産を本格稼動。また、ルーマニア・シビウでは、エアバッグ基布・クッションを本格生産。米州では、メキシコ・トレオン工場でエアバッグの生産を開始。日本では、佐賀県有田町でプレス工場、中国浙江省長興県で、エアバッグ用インフレータ生産工場の建設を開始。インドでは、現地法人設立など、同国での事業体制の見直しを進めている。

②販売:中国・韓国等のアジア市場及び欧州市場への拡販、カーテンエアバッグ、新デバイス、エレクトロニクス製品の販売に注力し、受注活動を実施。

新会社設立
インドでの合弁事業を昨年末に解消したのに伴い、今後、シートベルトやエアバッグ関連の現地法人を独自に設立するなどして、同国での事業体制を再構築すると発表した。全額出資による事業申請が、このほどインド政府に認可された。同社は、2000年にインドのシートベルトメーカー、アビシェック・オート・インダストリーズに資本参加している。アビシェックの売上高は約17億6600万円(06年3月期)。昨年12月には、インドでの事業体制を見直し強化するため、同社の持分株式である30%をアビシェックに売却、合弁事業を解消している。今後はシートベルトやエアバッグシステム、ステアリングホイールなど、自動車の安全装置を総合的にカバーできる体制を目指す。(2007年3月30日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発体制
・研究開発拠点は、日、米、欧の3極に設置。
・愛知川製造所内の新開発センターでの開発・評価がスタート。

・ベルリンにシートベルト・エアバッグなど自動車安全装置の研究開発センターを新設すると発表した。総投資額は25億円。8月に着工しており、来年12月の完成を目指す。研究開発人員は約100人で、さまざまな衝突実験設備を設ける。同センターは、独子会社のタカタペトリ(アシャフェンブルグ市)が建設する。現在、ウルム、ベルリン、アシャフェンブルグの3カ所にある開発センターを統合し、デトロイト、日本(滋賀)と並ぶ欧州での開発拠点とする。(2006年11月22日付日刊自動車新聞より)

研究開発費用
・2007年3月期の実績は、21,786百万円。

・前期より継続し、パッシブ・アクティブ両面で、前面衝突、側面衝突、ロールオーバー、歩行者保護、二輪車保護を志向した新技術の開発に注力。

設備投資

設備投資費用
2007年3月期の設備投資費用は、22,263百万円。
主に、ドイツ・ベルリンにおける研究開発センター新設、中国・長興県におけるエアバッグ用インフレータ生産工場新設、韓国・華城市長安におけるシートベルト生産工場新設、佐賀県有田町におけるシートベルト用バックル生産工場新設、メキシコ・トレオンにおけるエアバッグ生産工場増設、ルーマニア・シビウにおけるエアバッグ等生産工場増設等に関する投資。

設備の新設 (2007年3月末現在)

会社名/事業所名
(所在地)

設備の内容 投資予定総額
(百万円)
着手年月 完了年月
Takata (Changxing) Safety Systems Co., Ltd. (中国・長興) エアバッグ部品生産設備 1,489 2006年1月 2007年7月
タカタ株式会社及びタカタ九州株式会社(佐賀県・有田町) シートベルト用バックル生産設備 4,230 2006年11月 2008年5月
Takata-Petri AG (ドイツ・ベルリン) 自動車安全装置研究開発 2,571 2006年8月 2007年12月
TK HOLDINGS INC. (メキシコ・モンクローバ) エアバッグ部品生産設備 2,400 2006年12月 2008年8月