シロキ工業(株) 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
主な要因
売上高 123,425 143,557 (14.0) 世界経済の大幅な減速により、日米欧では高級、大型車を中心としたほとんどのセグメントで販売台数が減少、中国やインドなどの新興国においても販売台数が減少し、得意先自動車メーカーの在庫調整による大幅な減産によって減収減益。
営業利益 (31) 5,058 -
経常利益 (773) 3,931 -
純利益 (2,190) 2,907 -

地域別動向

-日本

国内自動車販売の低迷、得意先自動車メーカーの輸出の大幅な減少や在庫調整により売上高は90,389百万円(前年比14.3%減)、営業損失は1,405百万円となる。

-北米

Shiroki North America, Inc.が、グループ最大の海外生産拠点として拡販に努めたものの米経済の減速に伴う得意先自動車メーカーからの大幅な受注減により、減産を余儀なくされる。また、為替差損の影響もあり、売上高は22,735百万円(前年比20.4%減)、営業損失は490百万円となる。

-アジア

中国では広州白木汽車零部件有限公司[Guangzhou Shiroki Corp.]が現地のトヨタ及び日産の新型車向けに、ドアサッシなどの新規受注品の生産を開始し、好調に推移。
タイでは Shiroki (Thailand), Co., Ltd. がこれまでのウインドレギュレータとドアサッシに加え、自動車用シートのユニット部品生産を開始し堅調に推移。 その結果、売上高は10,300百万円(前年比7.6%増)、営業利益は1,509百万円(前年度比15.6%増)となった。

受注

世界最軽量のウインドレギュレーターをトヨタと共同開発し、小型車「iQ(アイキュー)」に採用された。

同社は、トヨタ自動車が2010年にインドで生産を開始する新開発小型車向けのウインドーレギュレーターを、出資先の印テクニコインダストリーズ(ハリアナ州グルガオン市)が全量受注したことを明らかにした。 テクニコは今回の受注に対応し、トヨタの生産拠点があるバンガロール市郊外に新工場を建設する。同社はテクニコへの出資比率引き上げを決めており、国内需要の高まりに加え輸出拠点としても将来性が見込まれるインドでの事業を本格化する。(2008年9月24日付日刊自動車新聞より)

生産体制再編

同社は国内生産体制について、恒常的に1直稼働とする体制に転換する。自動車メーカーの減産に対応し、同社の国内工場は年明けから1直での生産に移行している。足元の生産水準や中長期的な国内生産の動向を踏まえ、今後は1直を基本に人員体制の見直しや、自動化など効率化に向けた設備投資を行っていく。 昨年6月に策定した新中期経営計画「シロキビジョン2012」に考え方を取り入れ、国内事業のスリム化・効率化を一段と推する。新中期計画は2直稼働を基本に国内生産体制の再編・スリム化を進める方針だった。 世界的な需要減と円高による完成車輸出の減少を踏まえ、国内は通常稼働を1直とする方針に切り替える。(2009年2月3日付日刊自動車新聞より)

出資

同社は、技術供与先であるインドのテクニコインダストリーズ社(テクニコ社)に175百万ルピー(約437百万円)の追加出資を行う。 テクニコ社は、ウィンドレギュレーター、ドアヒンジ、ギヤシフトレバーなど自動車部品の製造・販売を行っている。 今回の追加出資は07年9月(10百万円)の出資に次ぐもの。 得意先自動車メーカーのインドにおける現地生産拡大への対応を強化するとともに、インド・中国・タイ・その他地域における新興国向け車への受注体制の強化を進める。 (2008年8月6日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
自動車部品事業 2,358 2,291 2,142

主な開発事例 (自動車部品事業)

-次世代パワーシートの開発
-次世代マニュアルシートの開発
-新ワイヤ式レギュレータの開発
-新アーム式レギュレータの開発
-新ドアフレームの開発

技術導入契約 (2009年3月31日現在)
会社名
(国名)
契約の対象品目 契約期間
Keiper-Recaro GmbH und Co.
(ドイツ)
シートリクライナ 1988年04月01日

2010年3月31日

技術供与契約 (2009年3月31日現在)

会社名
(国名)
契約の対象品目 契約期間
日本発条(泰国)有限公司
(タイ)
シートリクライナ 1990年12月10日

2009年12月9日
Summit Laemchabang Auto Body Co.
(タイ)
ドアサッシ 1994年02月21日

2010年12月31日
(株)亜山
[Asan Co., Ltd.]
(韓国)
自動車用ドアフレーム 2003年05月08日

2009年10月31日

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 6,631 8,807 7,371

設備投資費のほとんどを自動車部品事業にあて、生産性向上と原価低減を図る設備改善及び、新型車生産開始の準備を中心に実施した。

設備の新設計画
会社名/
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資
予定総額
(百万円)
着手 完了
予定
同社
本店 藤沢工場
(神奈川県藤沢市)
生産設備 564 2009年
4月
2010年
3月
同社
名古屋工場
(愛知県豊田市)
生産設備 199 2009年
4月
2010年
3月
同社
豊川工場
(愛知県豊川市)
生産設備 1,654 2009年
4月
2010年
3月
同社
豊川工場製造4課
(愛知県豊川市)
生産設備 166 2009年
4月
2010年
3月
同社
大阪工場
(大阪府茨木市)
生産設備 476 2009年
4月
2010年
3月
同社
豊川本社
(愛知県豊川市)
試験設備 421 2009年
4月
2010年
3月
九州シロキ(株)
(福岡県北九州市)
生産設備 32 2009年
4月
2010年
3月
Shiroki North America, Inc.
(米国 テネシー州)
生産設備 134 2009年
4月
2010年
3月
Shiroki-GA, LLC
(米国 ジョージア州)
生産設備 105 2009年
4月
2010年
3月
Shiroki-GT, LLC
(米国 テネシー州)
生産設備 30 2009年
4月
2010年
3月
Shiroki (Thailand), Co., Ltd. 生産設備 16 2009年
4月
2010年
3月
広州白木汽車零部件有限公司
[Guangzhou Shiroki Corp.]
(中国 広東省)
生産設備 375 2009年
4月
2010年
3月