クラリオン (株) 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 177,288 | 186,711 | (5.0) | -国内および東南アジアの新興国でのOEM (相手先ブランドによる生産) 市場を中心とする売上伸長はあったものの、欧米市場での売上が減少 |
営業利益 | 3,210 | 7,873 | (59.2) | -高価格製品の装着率の低下や開発費用の増加 |
経常利益 | 3,326 | 7,193 | (53.8) | |
当期純利益 | 1,358 | 7,532 | (82.0) |
受注
-スズキの新型軽自動車「Spacia」のメーカーオプション用スマートフォン連携カーナビゲーションシステムを受注。地図の拡大縮小を指で操作できるピンチ操作機能をメーカー向けカーナビとして初採用し、操作性が大幅に向上した。スマートフォン連携機能としてクラリオンのクラウド情報ネットワークサービス「スマートアクセス」機能を搭載、スマホとの連携を強化して付加価値を高めている。同社は、福島県郡山市のクラリオンマニュファクチャリングアンドサービスで生産して供給する。 (2013年2月27日付日刊自動車新聞より)中期経営計画
新中計のスローガン「車両情報機器メーカーから車両情報システムプロバイダーへ」-2013年12月期に売上高を12年3月期比17.8%増の2,200億円、営業利益率を12年3月期の4.2%から5%以上に引き上げる新中期経営計画を発表。クラウド型サービスを活用して車両と外部との情報通信機能を持たせた製品開発を強化するとともに、欧米や新興国での技術開発と営業機能を高めて現地ニーズに沿った製品を開発する。自動車メーカーの新興国での生産拡大に対応し、現地での供給体制の拡充にも取り組む。
-新中計のスローガンは「車両情報機器メーカーから車両情報システムプロバイダーへ」で、スマートフォンとカーナビゲーションシステムやディスプレー付オーディオを連携する製品を市場に投入する。同時に、日産自動車「Leaf」で実績を持つ車両情報の通信技術を使った製品を開発する。
-車両と外部との通信には、日立グループとの連携で開発した自動車向けクラウド型テレマティクスサービス「スマートアクセス」を活用する。同サービスは、日立グループとともに展開している「Leaf」向けの車両情報通信サービスの機能を発展させた。2012年6月に日本と米国で市販向けカーナビによるサービスを開始。今後、発売する全ての製品にスマートアクセスの機能を搭載する。
-独自技術を生かして、スマートフォン連携のほか走行状況に応じた情報提供や車両のメンテナンス情報などの顧客管理、自動車盗難を防ぐ機能なども持たせる。今後は自動車メーカーに供給するカーナビへの接続対応も予定している。
-自動車メーカーのグローバル生産の進展への対応も加速させる。タイの新工場の稼働とメキシコの工場拡張に加え、13年にインドでの委託生産を開始する。地域戦略としては、北米・中南米、欧州、中国、東南アジア諸国連合 (ASEAN)、日本の五つの地域で技術開発と営業体制を強化する。地域ごとに異なるニーズに沿った製品を開発、供給する体制を構築して新規需要の獲得に結びつける。 (2012年5月21日付日刊自動車新聞より)
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
2014年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2014年3月期 (予想) |
2013年3月期 (実績) |
増減 (%) | |
売上高 | 193,000 | 177,288 | 8.9 |
営業利益 | 3,700 | 3,210 | 15.3 |
経常利益 | 3,000 | 3,326 | (9.8) |
当期純利益 | 1,400 | 1,358 | 3.1 |
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 15 | 14 | 142 |
研究開発活動
-2013年3月期の研究開発の主な成果は以下の通り;- 自動車向けクラウド型テレマティクスサービス「Smart Access」の拡充
- 高速道路での追い越し車両の接近警報と車線逸脱警報をカメラ映像に画像認識技術を応用することで実現 (米国市場向け)
- 多様化する車室内音響技術への取り組み
- フルデジタルスピーカーの開発
技術導入契約 |
(2013年3月31日現在) |
相手先 | 国名 | 内容 | 契約期間 |
ディスコビジョン・アソシエイト (Discovision Associate) |
米国 | 光学系ディスクプレーヤーの製造技術 |
1994年12月01日- |
財団法人道路交通情報通信システムセンター | 日本 | VICS技術情報の使用に関する契約 | 1995年11月28日- 両当事者での 終了確認日 |
Google Inc. | 米国 | 音声認識および検索技術の使用に関する契約 | 2013年04月30日- 2016年08月31日 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 4,298 | 3,361 | 1,601 |
国内投資
-生産設備ならびに金型等に804百万円の設備投資を実施。海外投資
<米州>-Electronica Clarion, S.A. de C.V.のEMS事業の設備投資更新等により382百万円の設備投資を実施。
<欧州>
-149百万円の設備投資を実施。
<アジア・豪州>
-中国工場の生産設備更新、新機種生産のための金型等、タイ新工場稼働にともなう設備拡張に2,961百万円の設備投資を実施。