(株) エフテック 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率(%) 要因
売上高 130,609 137,706 (5.2) -東日本大震災、タイ洪水の影響や為替変動の影響など。
営業利益 4,712 7,832 (39.8)
経常利益 4,342 7,362 (41.0)
当期純利益 1,657 3,050 (45.7)

地域別業績

<国内>
-年度末にかけての挽回生産、エコカー減税・補助金復活による国内新車生産の増加が寄与したものの、東日本大震災とタイ洪水による主要得意先の減産で売上が減少、稼働率低下による固定費負担により営業利益は大幅に減少し、売上高は41,941百万円(前期比7.9%減)、営業利益は105百万円(前期比91.3%減)となった。

<北米>
-東日本大震災とタイ洪水による主要得意先の減産影響に伴う生産落ち込みから回復し、年度末にかけては増産基調で推移したものの、為替変動の影響等により、売上高は61,730百万円(前期比3.0%減)、営業利益は3,084百万円(前期比19.0%減)となった。

<アジア>
-東日本大震災とタイ洪水による主要得意先の減産や為替変動の影響等により、売上高は26,937百万円(前期比5.5%減)、営業利益は1,665百万円(前期比42.5%減)となった。

受注

- ホンダの新型「フィットシャトル」、「N BOX」、「CR-V」向けサブフレームの生産を開始。
-GMからサブフレーム・サスペンションアームをグローバルで受注。

新会社設立

- 中国に初の研究開発拠点を開設する。12月に現地法人「偉福(広州)汽車技術開発有限公司」を設立し、現地向けの開発業務を開始する。中国では、独立系メーカーが品質や技術力の向上を狙いに日系部品メーカーに技術協力を求めるケースが増えている。同社の主力である足回りの骨格部品でも開発協力の依頼があり、現地に開発拠点を設けることで中国でのビジネス拡大につなげる。中国の研究開発会社は当初16人体制で業務を開始し、毎年10人ずつ増やして4、5年後に50~60人体制にする。業容によっては、さらに人員を増強することも検討する。資本金は2億円程度とする予定で、中国当局の認可を得て、2011年12月1日付で広州市の高新技術産業開発区に設立する。(2011年11月10日付日刊自動車新聞より)

受賞

-本田技研工業から2年連続して「品質賞」「環境賞」を受賞。
-子会社F&P America Mfg., Inc.等が、Honda De Mexico S.A. De C.Vから「品質賞」「デリバリー賞」を受賞。

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 1,840 1,697 1,495
地域別セグメント:国内1,175百万円、北米567百万円、アジア96百万円

研究開発体制

-芳賀テクニカルセンターにおいて、製品の設計・開発、素材の研究、製品の性能試験をしている。

-東日本大地震により開発拠点の芳賀テクニカルセンターは業務続行不可能な被害を受けたが、被害にあった建屋を新技術棟として改修した。その一番目の成果として、コア技術の一つであるハイドロフォーミング製法を新たな部品への採用拡大を決めるなど将来技術の取組み強化を開始している。

研究開発の成果

-軽量化・性能向上・コスト低減の進化により、サブフレームはホンダの新型「フィットシャトル」、「N ボックス」、「CR-V」へ継続受注された。
-GMから軽量化技術を評価され、サブフレーム・サスペンションアームをグローバルで受注を受けた。

主な技術援助供与

(2012年3月31日現在)
相手先 国名 契約の内容 契約期間
成宇工業股分有限公司
[Cheng YU Industry Co., Ltd.]
台湾 製造販売に関する技術援助契約 1994年12月21日-
1999年12月20日
以後一年の自動更新
Tallent Automotive Ltd. 英国 製造販売に関する技術援助契約 1996年6月7日-
2009年6月6日
以降一年の自動更新
Progressive Tools & Components Pvt. Ltd. インド 製造販売に関する技術援助契約 1996年11月29日-
以降出資中継続契約
YPS Limited トルコ 製造販売に関する技術援助契約 2000年04月01日-
2005年03月31日
以降一年の自動更新
SMC Co. Ltd. 韓国 製造販売に関する技術援助契約 2006年4月4日-
2011年4月3日
以降一年の自動更新
Cosma do brasil ブラジル 製造販売に関する技術援助契約 2005年9月27日-
2012年9月26日
技術援助対象商品の生産が終了するまで契約継続
Coskunoz A.S. トルコ 製造販売に関する技術援助契約 2007年11月1日-
2012年10月31日
技術援助対象商品の生産が終了するまで契約を継続
Formex Mexico, S.A. de C.V. メキシコ 製造販売に関する技術援助契約 2010年8月30日-
2015年8月29日
技術援助対象商品の生産が終了するまで契約継続

 

技術援助等を受けている契約

(2012年3月31日現在)
契約会社名 国名 相手先 契約
品目
契約の内容 契約期間
エフテック
F&P Mfg Inc.
F&P America Mfg Inc.
英国 TI Corporate Services Limited
(Variform, Inc.)
自動車部品 パイプ成形に関する技術導入 1994年10月20日-
2023年10月20日

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 7,873 5,095 3,177
地域別:日本1,874百万円、北米4,514百万円、アジア2,036百万円、調整額(551)百万円

設備の新設

会社名事業所名
(所在地)
セグメント 投資
予定金額
(百万円)
着手 完了 完成後の増加能力
エフテック[久喜事業所]
(埼玉県久喜市)
自動車部品関連事業 1,696 2012年4月 2013年3月 新機種立上げに伴う設備増強
偉福科技工業(中山)有限公司
[F-Tech Zhongshan Inc.]
自動車部品関連事業 1,401 2012年1月 2012年12月 新機種立上げに伴う設備増強
F&P Mfg., Inc.
(カナダ オンタリオ州)
自動車部品関連事業 1,469 2012年4月 2013年3月 新機種立上げに伴う設備増強
F&P America Mfg., Inc.
(米国オハイオ州)
自動車部品関連事業 2,123 2012年4月 2013年3月 新機種立上げに伴う設備増強