(株) エフ・シー・シー 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 96,943 121,279 (20.1) -世界的な経済危機に伴う受注量の減少及び円高の進展に伴う為替換算の影響により減収減益。
営業利益 5,566 8,077 (31.1)
経常利益 6,075 7,867 (22.8)
当期純利益 2,250 3,882 (42.0)
四輪車用クラッチ部門
売上高 42,159 46,273 (8.9) -主要顧客の日本・北米における減産及び為替換算による影響により売上は減少したが、フォード向けおよび中国における販売が増加したために増益。
営業利益 197 (143) -

地域別動向

<日本>
-四輪車の需要減少などにより減収減益。

<北米>
-景気後退に伴う四輪車販売の減少及び為替換算の影響により減収となったが、フォード向けオートマチック車専用クラッチの販売増加などにより増益。

<アジア>
-中国における四輪車用クラッチの販売は増加したが、通期では受注量が減少し、為替換算の影響もあって減収減益。

事業再編

-2009年7月28日、二輪車・四輪車用クラッチの製造販売を手掛ける子会社FCCヨーロッパ(英国ミルトンキーンズ市)を解散すると発 表した。欧州市場の低迷に加え、主要顧客が生産拠点を東南アジア地域へ移管することになったため。(2009年7月29日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発体制

-研究開発施設として、技術研究所(静岡県浜松市)、生産技術センター(静岡県浜松市)がある。

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 2,807 3,253 3,316

四輪車用クラッチ部門

1,474 1,779 1,816

研究開発活動

-二輪車・四輪車用クラッチ及び汎用機用クラッチの摩擦材に関する基礎研究から生産技術を含めコンポーネントとしてのクラッチの研究開発を行う。
-既存製品の改良及び摩擦材を含めたクラッチの製造で蓄積された技術を活かし、新製品の開発を進めている。
-九州大学と協同で「多孔質ファイバー触媒シート」(ペーパー触媒)の研究を推進。また、科学技術振興機構の委託企業としてペーパー触媒を応用した「排ガス浄化用ペーパー触媒」の開発も推進。

四輪車用クラッチ部門
-CVTを含めたオートマチックトランスミッション用の湿式摩擦材及びマニュアルトランスミッション用乾式摩擦材を骨格とした、小型軽量化、低コスト化、と燃費向上に寄与するクラッチの開発。

主な成果

-多段化したオートマチックトランスミッション用に新構造のFF車用多板ロックアップクラッチ及び変速用クラッチの量産化。
-センターデフ及びリミテッドスリップデファレンシャル用クラッチ。
-新たなハイブリッド車用へのマニュアルクラッチの新機種適用。

設備投資

設備投資額

-2010年3月期の設備投資額は、4,283百万円。

設備の新設

会社名/事業所
(所在地)
事業の部門 設備の
内容
投資
予定金額
総額
(百万円)
着手 完了予定
同社
竜洋工場
(静岡県磐田市)
二輪車用クラッチ
四輪車用クラッチ
その他
クラッチ製造設備 212 2010.04 2011.03
浜北工場
(静岡県浜北市)
四輪車用クラッチ クラッチ製造設備 141 2010.04 2011.03
鈴鹿工場
(三重県鈴鹿市)
二輪車用クラッチ
四輪車用クラッチ
その他
クラッチ製造設備 75 2010.04 2011.03
技術研究所
(静岡県浜松市)
研究開発 試験機および測定機器 150 2010.04 2011.03
子会社
PT.FCC Indonesia
(インドネシア カラワン県)
二輪車用クラッチ
四輪車用クラッチ
クラッチ製造設備 953 2010.01 2011.04
FCC Adams , LLC.
(米国 インディアナ州)
四輪車用クラッチ 建物
クラッチ製造設備
895 2010.04 2011.03
FCC (Indiana) Mfg. LLC.
(米国 インディアナ州)
四輪車用クラッチ クラッチ製造設備 699 2010.04 2011.03
FCC Rico, Ltd.
(インド ハリヤナ州)
二輪車用クラッチ
四輪車用クラッチ
建物
クラッチ製造設備
562 2010.04 2011.03