株式会社エフ・シー・シー 2008年度の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2009年 3月期 |
2008年 3月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 121,279 | 133,747 | (9.3) | 原油・原材料価格の高騰に加え、世界的金融危機による急激な景気減速及び円高のため減収減益。 |
営業利益 | 8,077 | 14,594 | (44.7) | |
経常利益 | 7,867 | 15,289 | (48.5) | |
当期純利益 | 3,882 | 4,876 | (20.4) | |
四輪車用クラッチ部門 | ||||
売上高 | 46,273 | 53,632 | (13.7) | 量産を開始した中国子会社の売り上げが寄与するものの、日本・北米で主要顧客の生産調整に伴い受注量が急減。また、為替差損の影響により減収減益。 |
営業利益 | (143) | 3,219 | - |
地域別動向(2009年3月期:四輪車用クラッチ部門)
<日本>
主要顧客の生産調整に伴う急激な受注量減少に加え、中国子会社が四輪オートマチック車用クラッチの量産を開始したことにより販売が減少し、減収減益となる。
<北米>
景気後退に伴う四輪車販売の減少及び、小型車への需要シフトのために減収減益。
<アジア>
四輪オートマチック車用クラッチの量産を中国子会社が開始した事により売り上げは増加。一方償却費の増加・為替差損により増収減益となる。
受注動向
・同社は、Magna Internationalの子会社であるMAGNA Powertrain AG&Co AG より四輪車用の2駆/4駆切り換え油圧式センターデファレンシャルへ搭載されるメインクラッチ用摩擦板及びプレートを受注した。今回、受注したクラッチ用 摩擦板は、同社が新たに開発した摩擦材を採用。納入する摩擦板及びプレートの枚数は年間200 万枚程度を見込む。(2008年7月24日付プレスリリースより)
・同社の子会社FCC(North Carolina), LLC.は、BorgWarner Inc.の子会社であるBorgWarner TorqTransfer Systemsより四輪車用の2駆/4駆切り換え電磁式センターデファレンシャル用摩擦板及びプレートを受注した。今回受注したクラッチ用摩擦板は、同社 が新たに開発した摩擦材を採用。納入する摩擦板及びプレートの枚数は年間200 万枚程度を見込む。(2008年8月5日付プレスリリースより)
開発動向
研究開発体制
研究開発施設として、技術研究所(静岡県浜松市)、生産技術センター(静岡県浜松市)がある。
研究開発活動
・二輪車・四輪車用クラッチ及び汎用機用クラッチの摩擦材に関する基礎研究から生産技術を含めコンポーネントとしてのクラッチの研究開発を行う。
・既存製品の改良及び摩擦材を含めたクラッチの製造で蓄積された技術を活かし、新製品の開発を進めている。
・九州大学と協同で「多孔質ファイバー触媒シート」(ペーパー触媒)の研究を推進。また、科学技術振興機構の委託企業としてペーパー触媒を応用した「排ガス浄化用ペーパー触媒」の開発も推進。
四輪車用クラッチ部門
-CVTを含めたオートマチック車用クラッチ、オートマチック車用ロックアップクラッチ及びマニュアル車用クラッチの摩擦材の開発、商品性向上、低フリクション化を目的とした研究開発
- 摩擦板製造技術(セグメント方式)応用による摩擦板の溝形状に関する要素技術の開発
- オートマチック車用クラッチにおける多段化技術、クラッチの軽量・コンパクト化に向けての研究開発及び開発効率向上のためのシステム研究
主な成果(2009年3月期)
-CVT用発進クラッチの新摩擦材及び新熱処理方案の新機種適用
-中排気量ディーゼル車用低バネ、広角ダンパーを採用したロックアップクラッチの新機種適用及び燃費向上に向けた低フリクションの摩擦板適用機種の拡大
-マニュアル車用クラッチでは海外生産における現地調達部品の適用機種の拡大等
研究開発施設として、技術研究所(静岡県浜松市)、生産技術センター(静岡県浜松市)がある。
研究開発費 | (単位:百万円) |
2009年3月期 | 2008年3月期 | 2007年3月期 | |
全社 | 3,253 | 3,316 | 3,102 |
四輪車用クラッチ部門 |
1,779 | 1,816 | 1,772 |
研究開発活動
・二輪車・四輪車用クラッチ及び汎用機用クラッチの摩擦材に関する基礎研究から生産技術を含めコンポーネントとしてのクラッチの研究開発を行う。
・既存製品の改良及び摩擦材を含めたクラッチの製造で蓄積された技術を活かし、新製品の開発を進めている。
・九州大学と協同で「多孔質ファイバー触媒シート」(ペーパー触媒)の研究を推進。また、科学技術振興機構の委託企業としてペーパー触媒を応用した「排ガス浄化用ペーパー触媒」の開発も推進。
四輪車用クラッチ部門
-CVTを含めたオートマチック車用クラッチ、オートマチック車用ロックアップクラッチ及びマニュアル車用クラッチの摩擦材の開発、商品性向上、低フリクション化を目的とした研究開発
- 摩擦板製造技術(セグメント方式)応用による摩擦板の溝形状に関する要素技術の開発
- オートマチック車用クラッチにおける多段化技術、クラッチの軽量・コンパクト化に向けての研究開発及び開発効率向上のためのシステム研究
主な成果(2009年3月期)
-CVT用発進クラッチの新摩擦材及び新熱処理方案の新機種適用
-中排気量ディーゼル車用低バネ、広角ダンパーを採用したロックアップクラッチの新機種適用及び燃費向上に向けた低フリクションの摩擦板適用機種の拡大
-マニュアル車用クラッチでは海外生産における現地調達部品の適用機種の拡大等
設備投資
設備投資額 (2009年3月期)
2009年3月期の設備投資額は、10,870百万円。
主な設備投資の内訳
国内投資
同社は、鈴鹿工場の移転を進めてきたが、新工場(鈴鹿市)への移転及び生産ラインの集約作業が終了し、08年5月中旬より量産開始の予定。新工場には、四輪マニュアル車用、二輪車用クラッチの製造ライン及びペーパーベースの摩擦材のラインを新設、これまで複数の工場で分業していた国内二輪車用クラッチの生産を集約。(2008年5月9日付プレスリリースより)
設備の新設
2009年3月期の設備投資額は、10,870百万円。
主な設備投資の内訳
地域 | 会社名 | 金額 | 主な内訳 |
日本 | 同社 | 772 | 新機種対応、金型、内作取入 |
北米 | FCC (INDIANA) Mfg., LLC. | 194 | 新機種対応、合理化 |
FCC (Adams), LLC. | 359 | 新機種対応、生産能力拡充、金型 | |
アジア | 佛山富士離合器有限公司(China FCC Foshan Co., Ltd.) | 1,003 | 生産設備 |
FCC (Thailand) Co., Ltd. |
661 | 開発・生産設備、金型、内作取入 | |
FCC(Vietnam) Co., Ltd. | 201 | 金型、品質対応 | |
PT. FCC Indonesia | 423 | 生産能力拡充、合理化 | |
その他 | FCC Do Brasil Ltda. | 148 | 金型、新機種対応、生産能力拡充 |
国内投資
同社は、鈴鹿工場の移転を進めてきたが、新工場(鈴鹿市)への移転及び生産ラインの集約作業が終了し、08年5月中旬より量産開始の予定。新工場には、四輪マニュアル車用、二輪車用クラッチの製造ライン及びペーパーベースの摩擦材のラインを新設、これまで複数の工場で分業していた国内二輪車用クラッチの生産を集約。(2008年5月9日付プレスリリースより)
設備の新設
会社名/事業所 (所在地) |
事業の部門 | 設備の 内容 |
投資 予定金額 総額 (百万円) |
着手 | 完了予定 |
同社 | |||||
竜洋工場 (静岡県磐田市) |
二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ その他 |
クラッチ製造設備 | 187 | 2009.04 | 2010.03 |
天竜工場 (静岡県磐田市) |
二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ その他 |
クラッチ製造設備 | 184 | 2009.04 | 2010.03 |
浜北工場 (静岡県浜北市) |
四輪車用クラッチ | クラッチ製造設備 | 136 | 2009.04 | 2010.03 |
鈴鹿工場 (三重県鈴鹿市) |
二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ その他 |
クラッチ製造設備 | 120 | 2009.04 | 2010.03 |
子会社 | |||||
佛山富士離合器有限公司(China FCC Foshan Co., Ltd.) (中国 広東省) |
四輪車用クラッチ | クラッチ製造設備 | 1,003 | 2009.01 | 2010.12 |
FCC (Thailand) Co., Ltd. (タイ バンコク市) |
二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ |
クラッチ製造設備 | 661 | 2009.01 | 2010.12 |
PT.FCC INDONESIA (インドネシア カラワン県) |
二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ |
クラッチ製造設備 | 423 | 2009.01 | 2010.12 |
FCC Adams , LLC. (米国 インディアナ州) | 四輪車用クラッチ | クラッチ製造設備 | 359 | 2009.04 | 2010.03 |