業績

単位: 百万円	2008年 3月期	2007年 3月期	増減率(%)	要因
全社
売上高	133,747	127,905	4.6	-
営業利益	14,594	14,443	1.0	-
経常利益	15,289	15,430	(0.9)	営業外の為替差損の発生等による影響。
当期純利益	4,876	8,454	(42.3)	過年度法人税等計上等による税金費用の増加。
四輪車用クラッチ部門
売上高	53,632	52,171	2.8	主要顧客であるホンダ向けの国内販売は低迷したものの、米国及びインドネシアにおけるAT車用クラッチ販売が順調に推移したこともあり増収。
営業利益	3,219	4,108	(21.6)	中国の子会社の立上げ費用の影響等により減益。

国内動向

2007年5月、三重県鈴鹿市内に工場用地を取得すると発表した。二輪車及び四輪車用クラッチ部品の工場を開設するほか、二輪車部品を生産する現在の鈴鹿工場（鈴鹿市）を新工場に移転、統合する。

>>> 詳細は設備投資を参照

2009年3月期の主な課題
- 2006年１月に設立し、2008年１月よりAT車用クラッチの量産を開始した佛山富士離合器有限公司（China FCC Foshan Co., Ltd.）の量産支援。
-鈴鹿工場の新設移転に伴う円滑な移管業務。

研究開発体制

研究開発施設として、技術研究所(静岡県浜松市)、生産技術センター(静岡県浜松市)がある。

研究開発費

（単位：百万円）	2008年3月期	2007年3月期	2006年3月期
全社	3,316	3,102	3,023
四輪車用クラッチ部門	1,816	1,772	1,754

研究開発活動
・二輪車・四輪車用クラッチ及び汎用機用クラッチの摩擦材に関する基礎研究から生産技術を含めコンポーネントとしてのクラッチの研究開発を行う。
・既存製品の改良及び摩擦材を含めたクラッチの製造で蓄積された技術を活かし、新製品の開発を進めている。
・九州大学と協同で「多孔質ファイバー触媒シート」（ペーパー触媒）の研究を推進。また、科学技術振興機構の委託企業としてペーパー触媒を応用した「排ガス浄化用ペーパー触媒」の開発も進行。本技術のペーパー触媒によって低コストで高効率な二輪車用排ガス浄化装置の実現を目指す。

四輪車用クラッチ部門
-ＣＶＴを含めたオートマチック車用クラッチ、オートマチック車用ロックアップクラッチ及びマニュアル車用クラッチの摩擦材の開発、商品性向上、低フリクション化を目的とした研究開発
- 摩擦板製造技術（セグメント方式）応用による摩擦板の溝形状に関する要素技術の開発
- オートマチック車用クラッチにおける多段化技術、クラッチの軽量・コンパクト化に向けての研究開発及び開発効率向上のためのシステム研究

主な成果(2008年3月期)
-燃費向上を可能とした小型ＣＶＴ車用のロックアップクラッチの開発
-耐久性向上を図った新摩擦材の新機種適用
-低フリクション化対応としての次世代セグメント方式によるオートマチック車用摩擦板の適用機種の拡大
-新規顧客向けセンターデファレンシャル用摩擦板の量産適用
-マニュアル車用クラッチについては、海外市場の拡大を考慮した最適生産拠点における現地調達部品の新機種適用等

設備投資額 (2008年3月期)
2008年3月期の設備投資費は、15,956百万円。

主な設備投資の内訳

地域	会社名	金額	主な内訳
日本	同社	6,099	土地、工場建設、生産設備、生産能力拡充
北米	FCC (INDIANA) Mfg., LLC.	1,547	内作取入、新機種対応、金型
	FCC (Adams), LLC.	837	工場建設、生産設備
アジア	佛山富士離合器有限公司（China FCC Foshan Co., Ltd.）	2,724	工場建設、生産設備
	FCC (Thailand) Co., Ltd.	1,671	工場建設、開発設備、金型
	FCC(Vietnam) Co., Ltd.	697	生産能力拡充、内作取入
	PT. FCC Indonesia	459	内作取入
その他	FCC Do Brasil Ltda.	903	生産能力拡充、新機種対応、金型

国内投資
2007年5月、三重県鈴鹿市内に工場用地を取得すると発表した。二輪車及び四輪車用クラッチ部品の工場を開設するほか、二輪車部品を生産する現在の鈴鹿工場（鈴鹿市）を新工場に移転、統合する。新工場は、5月に土地（5万477平方メートル）を取得後、8月に着工し、2008年2月に操業を開始する。建物面積は2万2535平方メートルで、土地や建物、設備機器などに総額52億円を投じる。従業員数は380人を予定している。二輪車、四輪車用のペーパーライニングや二輪車用多板クラッチを生産する。（2007年5月16日付日刊自動車新聞より）


設備の新設

会社名/事業所 (所在地)	事業の部門	設備の 内容	投資 予定金額 総額 (百万円)	着手	完了予定
同社
鈴鹿工場 (三重県鈴鹿市)	二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ その他	建物、クラッチ製造設備	1,788	2008.04	2009.03
竜洋工場 (静岡県磐田市)	二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ その他	クラッチ製造設備	848	2008.04	2009.03
浜北工場 (静岡県浜北市)	四輪車用クラッチ	クラッチ製造設備	387	2008.04	2009.03
細江工場 (静岡県浜松市)	四輪車用クラッチ その他	クラッチ製造設備	234	2008.04	2009.03
子会社
FCC (Thailand) Co., Ltd. (タイ バンコク市)	二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ	建物、クラッチ製造設備	1,603	2008.01	2008.12
FCC Adams , LLC.　(米国 インディアナ州)	四輪車用クラッチ	クラッチ製造設備	1,408	2008.04	2009.03
FCC (INDIANA) Mfg., LLC. (米国インディアナ州)	四輪車用クラッチ	クラッチ製造設備	1,139	2008.04	2009.03
FCC Rico LTD. (インドハリヤナ州)	二輪車用クラッチ 四輪車用クラッチ	建物、クラッチ製造設備	933	2008.04	2009.03
佛山富士離合器有限公司（China FCC Foshan Co., Ltd.） (中国 広東省)	四輪車用クラッチ	建物、クラッチ製造設備	852	2008.01	2008.12