Sogefi S.p.A. 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2009年
12月期
2008年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 781.0 1,017.5 (23.2) -
フィルター部品事業部門
売上高 414.8 497.5 (16.6) 1)
営業利益 22.1 43.2 (48.8) 2)
サスペンション部品・精密ばね事業部門
売上高 368.0 521.9 (29.5) 3)
営業利益 15.0 47.5 (68.4) -

要因
フィルター部品事業部門

1)
-2009 年同部門の売上は414.8百万ユーロ。これは前年比で16.6%の減少(2008年497.5百万ユーロ)。欧州の落ち幅が最も大きく20.8%減。南 米の落ち幅は8.7%減。OEメーカーの生産減少が原因。更に、高級車とディーゼル車の生産台数減を背景とする利益率の悪い製品構成への移行が要因。アフ ターマーケットの売上は、純正・独立系ともに減少。純正補修部品は前年比16.1%減、独立系アフターマーケットは同じく8.4%減となる。

2)
-利益も減少。これは、販売量の減少と組織変更により生じたコスト増によるもの。営業利益額は、22.1百万ユーロで前年の43.2百万ユーロに比べ48.9%の減少。これに伴い、営業利益率も2008年の8.7%から5.3%に減少。

サスペンション部品・精密ばね事業部門
3)
-2009 年の同部門の売上は前年の521.9百万ユーロから29.5%減少し368百万ユーロに落ち込んだ。背景には、同部門が不況下の産業用車両分野での事業を 行っていることとアフターマーケット分野での顕著な動きがなかったことがあげられる。欧州と米国で過去にない落ち込みを経験。欧州が23.1%減、米国で は7月に生産中止を行ったことで46.7%減。産業用車両分野では51.6%減、精密ばね分野で37.3%減と低迷した。欧州では2009年はここ数年間 で初めてスチールの原材料費が上昇しなかった年となった。また、販売価格を下げることも実質的に避けることができた。しかし、需要の減少が大きすぎたので 大幅なコストカットを実施したにもかかわらず、利益が減少。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
全社 18.5 20.5 21.7

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
全社 22.6 41.1 35.9

-2009年、従来サスペンションの生産を行っていた米国West Virginia工場の部分的再改修を実施。Ford向けのフィルターと2010年末立ち上がり予定のFiat-Chrysler向けのマルチエアーエン ジンのフィルターの生産を行う。設備投資は上海工場でも実施済み。

-また、2009年にはサスペンション製品の素材をスチール製から代替 材料へ切り替える研究開発プロジェクトに投資を引き続き実施。同社は、合成素材を利用した新製品を複数の欧州主要自動車メーカーと産業用車両メーカーに提 供。この新製品提案に対してメーカー各社は強い興味を示している。

-各子会社で実施した主な投資内容:
・ スタビライザーバー生産ラインを冷間技術製造方式へ改造(Allevard Rejna Autosuspensions S.A.)
・ スタビライザーバーの生産ラインを新規に建設(Shanghai Sogefi Auto Parts Co. Ltd)
・ 生産ラインの自動化と合理化を推進(ISSA S.L.)
・ 合成物質を使ったバネの試作ライン開発(S.ARA Composites S.A.S.)
・ フィルター生産工場への転換(Allevard Sogefi U.S.A. Inc.)
・ その他、生産工場と生産ラインの改善と新製品開発など多数の案件に対して少額投資を実施。

-2009年内の最も重要な資産投資案件:
・ 新技術の自社開発とMantova 工場から移転した加工ラインの最適化(Sogefi Filtration Ltd)
・ 冷間加工によるスタビライザーバーの新生産ライン建設、生産量増加と生産レイアウト改善(子会社Allevard Molas do Brasil Ltda)
・ 新製品製造要件を満たす設備(子会社Filtrauto S.A. と同じくAllevard Rejna Autosuspension S.A.)
・ フィルター生産工場への転換(Allevard Sogefi U.S.A. Inc.)