Bharat Forge Ltd. 2018年3月期の動向

業績

ー2018年3月期、同社の連結売上高は前年比で27.4%増加し、85,566.8百万インドルピーとなった。前年は67,174.4百万インドルピー。乗用車の市場拡大と付加価値製品が寄与。

ーEBITDAは17,787百万インドルピーとなり、昨年の12,717百万インドルピーに比べ39.9%の増加。割合は前年の19.9%から21.3%へ増加した。

-2017年3月期、同社の連結売上高は前年比で5.8%減少し、65,981.6百万インドルピーとなった。輸出需要の減退と中大型商用車市場の停滞がマイナスに影響した。

-EBITDAは12,717百万インドルピーとなり、前年の14,475.8百万インドルピーに比べ12.1%の減少。割合は総売上高の減少の結果、前年の30.1%から27.1%へ減少した。

-2016
3月期の売上高は前年度(77,589百万インドルピー)から横ばいで推移し77,801百万インドルピーとなった。北米における大型トラック市場(クラス8)の低迷が影響したが、乗用車市場の成長による増収分に相殺された。

-2016年3月期のEBITDAは前年度(14,750百万インドルピー)とほぼ同レベルの14,745百万インドルピー。プロジェクト関連のコスト増分が仕入価格の値下がりにより相殺され、EBITDAマージンも前年度並みの19.3%となった。

事業再編

ー2018年3月期、Tevva Motors (Jersey) Limitedに対して10百万ポンドを投資すると発表。同社は軽量化技術の拠点、Andhra Pradeshにあるマグネシウム・アルミニウムの製品に注力した完全自動化最新設備を有する工場を設立。

ー2017年3月期、同社の完全子会社であるBharat Forge Americaが米国企業2社Walker Forge Tennessee LLC (WFT) 、 PMT Holdings Incを完全買収した。

-2017年3月期、Alstomとの合弁会社であるAlstom Bharat Forge Power Pivate Limited (ABFPPL)の49%の株式を売却した。

-2016年3月期、ドイツ拠点CDP Bharat Forge GmbHの生産部門を子会社化し、Bharat Forge CDP GmbH (BF CDP)に名称変更した。

-2016年3月期、合資会社Bharat Forge Aluminiumtechnik GmbH & Co. KGを有限会社化 (limited liability company) し、Bharat Forge Aluminiumtechnik GmbHに名称変更した。

ハイブリッドシステム合弁事業売却
-合弁会社Impact Automotive Solutions Limitedの株式50%を合弁先のKPIT Technologies Limitedに108百万インドルピーで売却した。同合弁会社はハイブリッド車向け技術の開発・生産会社として2010年に設立された。(2014年9月8日会社発表より)

受注

ー2018年3月期、70億インドルピーの受注を様々な業種、地域にわたり獲得。直近2年間において、新規事業により150億インドルピーを獲得した。そのうち9割は乗用車事業部門による。

-2017年3月期、地域やビジネスの業種をまたがった120百万ドル相当の新しいビジネスを確保した。これらの大半は過去2年に渡る新製品の開発によるものである。

-ドイツ子会社のBharat Forge Aluminiumtechnik (BFAT) が、ドイツ自動車メーカーにサスペンション部品を供給する複数年契約を締結したと発表した。受注金額は約250百万ユーロ。今回の受注に対応するため、 BFATは溶解炉などの設備一式を備えたプレスラインを新たに建設する。 (2014年5月8日付プレスリリースより)

業績予測

ー鍛造・機械製造設備増強のため、グリーンフィールド投資を計画。また、キャッシュフローの向上、バランスシートの維持、利益率の向上及び新規戦略的事業において影響範囲の拡大を掲げる。

-Industry 4.0プログラムを採用したSmart Manufacturing向け主要プラットフォームを構築予定。

受賞

-2017年2月、ダイムラートラック、バス部門のグローバル調達部門より最高品質のクランクシャフトとフロントアクスルビームをグローバルで供給したということで2016年度ダイムラーサプライヤー賞を受賞。

-2017年4月、GMより第25回年間サプライヤー賞式典でGM 2016サプライヤー賞を受賞。

-2016年7月、GMのグローバル競争力強化に貢献したとして、同OEMより「Certificate of Recognition」を受賞。

研究開発費用

(単位:百万インドルピー)
  2018年3月期 2017年3月期 2016年3月期
全社 374.3 333.4 396.1

ー2017年~2018年の研究開発費は全体の0.7%を占める。

研究開発動向

ー2018年3月期、研究開発としてさらなる製造品の開発、精密鍛造における技術開発、ハイブリッド車用鍛造部品開発、経済的な製造法による電動車向け部品の開発、ディファレンシャルギヤボックス用網状部品の開発、MPV用アルミ鍛造及び大型車用ギヤボックスASSYの開発、HCV向けプラネットキャリアASSYの開発に注力。

-2017年3月期、研究開発部門は、冷間精密鍛造の技術開発、経済的製造工程での電気自動車用部品の開発、MPV用アルミ鍛造や大型車用ギアボックスアッセンブリの開発等に焦点を当てている。

-2017年3月期、ターボチャージャー用アルミインペラの設計、機械加工、組立の技術を輸入。

-2016年3月期、3D印刷、電子ビーム溶接、レーザー溶接、金属射出成形、ナノ技術等の技術開発に注力した。同社のCO2排出量削減につながる、軽量でエネルギー効率に優れた製品の開発に向け取り組んでいる。

特許

ー2018年3月期、14件の特許を申請した。累計特許申請数は47件。

-2017年3月期、10件の特許を申請した。累計特許申請数は34件。

-2016年3月期、12件の特許を申請した。累計特許申請数は22件。

海外投資

<英国>
ー2018年6月、Tevva Motors (Jersey) Limitedを10百万ポンドで買収。Tevva Motors (Jersey) Limitedは英国Chelmsfordに拠点を持ち、7.5~14トンの商用車、バス向けに電動パワートレイン事業を行っている。

ー2018年1月、英国MIRA Technology Parkにて研究開発施設を設立。電動車向けに部品やシステムの開発に取り組む。

-2016年8月、英国のBharat Forge International (BFIL)をBharat Forge Global Holding GMBHから454万ドルで買収し完全子会社化した。

<米国>
-2016年12月、子会社Bharat Forge America Inc.がWalker Forge Tennessee LLC & PMT Holdings Inc. USA (WFT)の全株式を14百万ドルで買収した。Walker Forgeはエンジンやシャシー向け複雑形状の高合金鋼鉄部品の主要サプライヤーで、自動車、産業市場に幅広い顧客層を持つ。

<ドイツ>
-ドイツ子会社のBharat Forge Aluminiumtechnik (BFAT) が、ドイツ自動車メーカーにサスペンション部品を供給する複数年契約を締結したと発表した。受注金額は約250百万ユーロ。今回の受注に対応するため、 BFATは溶解炉などの設備一式を備えたプレスラインを新たに建設する。新工場は、ザクセン州Brand-Erbisdorfに31百万ユーロを投じて建設される予定。2015年1月の稼働を見込んでいる。(2014年5月8日付プレスリリースより)

<イスラエル>
ー2018年1月、Indigeneous ILを完全子会社化。同社は、技術分野においてターゲットの発見、また新技術における研究開発の主導をより強化するための大学及び技術組織との協働を目的として作られた組織。