Compagnie de Saint Gobain S.A. 2013年12月期までの動向

ハイライト

近年の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
  2013年
12月期
2012年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 42,025 43,198 (2.7) -
EBITDA 4,189 4,413 (5.1) -
平面ガラス
売上高 4,957 5,079 (2.4) 1)
高機能材料
売上高 3,987 4,264 (6.5) -

要因
1) 自動車用ガラスの売上
-欧州地域での売上高は安定的に推移したが、ブラジル、メキシコおよびアジア地域などの新興国で急速に成長した。同社顧客が高成長を遂げている新興国、特にアジア、西欧、メキシコ、モロッコにおいて生産能力を増強した。部門全体では、欧州事業が引き続き低迷しており、前年比微減となった。

買収

-2013年12月、ドイツLS Kunststofftechnologieの買収を完了。LS Kunststofftechnologieは、自動車・医療・工業などの産業向けに高性能ポリマー製品を供給している。WertheimおよびNeuhausにそれぞれ生産拠点を保有し、従業員220名超を雇用している。(2013年12月4日付プレスリリースより)

-2011年、Saint-Gobain group傘下のSaint-Gobain Performance Plastic Corporation (米国オハイオ州) がBekaertの特殊フィルム事業Solar Gard Specialty Filmsを買収。買収金額は約10百万ユーロ。今回の買収には、米国San Diego、ベルギーZulte、中国江蘇省蘇州 (Suzhou) の各拠点、中国における計画推進中の新事業および全世界の販売・サービスセンター拠点が含まれる。2011年中に完了する見込み。なお、Solar Gard Specialty Filmsは、自動車市場などさまざまな産業向けに、ウィンドフィルムやその他特殊フィルムの開発・生産・販売を行っている。 (2011年8月10日付プレ スリリースより)

合弁事業

-2011年、同社とセントラル硝子は合弁で、中国・山東省青島市に自動車用ガラス製造会社を設立すると発表した。同社が中国に第2生産拠点を設立するのに伴い、両社が日本国内に持株会社「セントラル・サンゴバン・インベストメント (仮称) 」を設立し新製造会社に出資する。新製造会社は11月に設立し来年9月に生産を開始する予定で、2014年まで段階的に投資を進め、14年には年間150万台分の生産能力とする。 (2011年10月12日付日刊自動車新聞より)

受注

-2013年、新型フロントガラス「SGS Lightweight」がFerrari 「LaFerrari」に採用されたと発表した。同社の技術により、フロントガラス単体で1.3kgの軽量化を実現。従来はガラスの厚さが4.5~5.0mmであったのに対し、新型フロントガラスの厚さは4mmでガラス重量は12%削減された。(2013年6月1日付プレスリリースより)

-2011年、Volkswagen 「Passat」 にフロントガラスを供給。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
合計 429 479 431

研究開発費

-2013年、3,700名の研究者が900近くのプロジェクトに参加した。

研究開発拠点

-2013年、インドChennaiに研究開発センターを新設。同社は、研究開発センターを7カ所 (フランスAubervilliers、Cavaillon、Chantereine、ドイツHerzogenrath、米国Northboro、中国上海、インドChennai)、12カ所の研究センター、100前後の開発ユニットを世界に有している。

研究開発体制

-毎年、特許400件を申請している。

製品開発

熱反射ウィンドシールド
-CoolCoatは、同社が開発した熱反射ウィンドシールドで、エアコンの使用頻度を低減可能。これにより燃費の向上が期待できるとしている。

軽量ウィンドシールド
-既存ウィンドシールド比10%の軽量化により、燃費向上を実現。

全天候型フロントガラス
-2011年、フロントガラスの新製品「SGS ClimaCoat」を開発した。冬にはガラスを加熱し、氷や曇りを迅速に除去。また、夏には太陽光線を反射することで、車室に入る熱を減少させる。この全天候型フロントガラスは、2011年4月末からVolkswagen 「Passat」 に「Klimakomfortverglasung」として採用される予定。 (2011年4月19日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2013年12月期 2012年12月期
全社 1,354 1,773
-平面ガラス 234 459
-高機能材料 178 236

-2014年12月期の設備投資額は、1,500百万ユーロを計画。主に西欧地域外に投じられる (約550百万ドル) 。

海外投資

<中国>
-2012年、コーテッドフィルム製造の最先端の工場を中国青島に新設。中国において、アジア地域で拡大する農機および自動車用製品の需要の増加に応えられる体制を整えた。

<アルゼンチン>
-2011年、同社と日本板硝子は、アルゼンチンにフロートガラス窯を新設すると発表。ブエノスアイレス州Exaltacion de la Cruzに建設予定で、両社による合弁会社Vidrieria Argentina S.A (VASA) が運営する。VASAにとっては、アルゼンチンで2番目のフロート窯となる。生産能力は800トン/日で、ウルグアイ・パラグアイ・ボリビア向けの供給も拡大していく。2014年第1四半期に生産を開始する予定。 (2011年10月28日付プレスリリースより)