Saint Gobain Sekurit France S.A.S. 2010年12月期までの動向

ハイライト

近年の動向

合弁事業

-2010年4月、トルコのフラットガラスメーカーTrakya Cam Sanayii A.S.との間で合弁会社設立に関する覚書 (MOU) を取り交わした。折半出資による新会社をロシアに設立し、自動車用ガラスの製造・販売を行う。新会社はロシア連邦タタールスタン共和国に工場を建設し、ウィンドシールド、サイドウインドウ、リアウインドウなど自動車ガラス一式を生産する。2013年の稼働開始を目指しており、年間供給量は50万台分を計画している。 (2010年4月26日付プレスリリースより)

-2004年10月、韓国ガラスメーカーHanglasと上海に自動車ガラスを生産の合弁会社を設立。製品は北京現代 (Beijing-Hyundai)、東風悦達起亜 (Dongfeng Yueda Kia)、VWグループ、神龍汽車 (Dongfeng-Citroen)、長安福特 (Chang'an Ford)、東風汽車 (Dongfeng Motor) などの中国自動車メーカーに供給するほか、北東アジアへも輸出する予定。

-2001年、ドイツのSchefenackerと自動車用プラスチックガラスの合弁会社freeglass GmBH & Co, KGを設立。以下は開発例。
  • 2006年: 新型Honda 「Civic」 用三次元ポリカーボネイトリアウィンドウ
  • 2005年: Seat 「Loen」 用埋め込みハンドル付サイドウィンドウ
  • 2005年: DaimlerChrysler 「B-Class」 用パノラミックルーバールーフ用PCルーバー
  • 2004年: DaimlerChrysler 「CLS」 用Bピラートリム
  • 2004年: DaimlerChrysler 「A-Class」 用パノラミックルーバールーフ用PCルーバー
  • 2004年: Smart 「Forfour」 用固定ドアウィンドウ、リアスポイラー、パノラミックルーフウィンドウ
  • 2003年: Smart 「roadster」 用固定サイドウィンドウ

受注

-2009年2月末に発表されたスペインの自動車メーカーSeatの新型 「Exeo」 にオプションとして、防音、熱反射前面ウィンドウガラス、また側面積層ガラスや後部座席用の着色ガラスなど複数のウィンドウガラスを提供。 (2009年4月30日付プレスリリースより)

-2009年、新型Citroen 「C3」 にフロントガラスを供給。ルーフの一部もガラスになっている一体型デザインで、太陽光および熱を軽減するシェードバンドガラス入り。 (2009年9月発行プレスリリースより)

-2008年1月、Tataの新型モデル 「Nano」 向けとして、ウィンドシールド、リアウインドウ、サイドウインドウなど自動車ガラス一式の納入が決定したことを発表。この供給プログラムによれば、同社が納入するガラスは 「Nano」 のベースモデルのほか、2つの高級モデルも対象となっている。同社は、自動車用ガラス製品の供給先として早くからアジアに着目、韓国、日本、中国、タイ、インドなどの国々に進出を果たしている。

-2008年、大型のクローズドサンルーフ(搭載モデル:Peugeot 「307 SW」、「407 SW」、Citroen 「C4」)、ダブル (マルチ) パネルサンルーフ(同:Renault 「Espace IV」) から、パノラミックラメラールーフ (同:Fiat 「Stile」) まで大型サンルーフを提供。Peugeotでは、早い時期から同社のパノラマベントルーフを採用。量産車として初めて、ファミリーセダン 「307 SW」 にルーフを採用したのを皮切りに、他の車種にも搭載を拡大。また、ガラスエリアがクラス最大 (総面積7.55m2) というCitroen 「C4 Picasso」 は、総面積2m2の広角パノラマ・フロントガラスを装備。 (2008年5月12日付プレスリリースより)

事業方針

-2010年、電気自動車(EV)向けに熱伝導性シリコンスポンジの販売を進める。使用用途は二次電池パックの隙間材料で、製品のもつ熱伝導性や電気的絶縁、振動吸収性を生かし、EV市場を開拓するのが目的。電池の振動を抑制することで高寿命化にも役立てる。自動車メーカーなどにアプローチして採用を進めていく。  (2010年5月20日付日刊自動車新聞より)

事業提携

-2009年、Systaic AGと自動車用ソーラールーフ分野での協業体制をスタートする。供給対象は小型商用車など。Systaicはドイツを本拠とするソーラーパワーシステムメーカー。 (2009年8月20日プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

-売上の5%。

研究開発拠点

-研究開発センターをドイツ (2)、フランス (2)、スペイン (1) に保有。

研究開発活動

-テーマ例:
 ヘッドアップディスプレイ (HUD)
  プラスッチックガラス
 通信、センサー

設備投資

海外投資

<ポーランド>
-2007年、ポーランドの生産拠点を拡張。

-2004年9月、ポーランドに新しい板ガラス生産ラインを建設すると発表。このフロートラインは、同部門が既にフロートライン1本と自動車用ガラス加工ユニットを保有するDabrowa Gornicza拠点に導入予定。年間生産能力180,000トン、関連投資額は約100百万ユーロを見込む。この新ラインで生産される製品は、特に自動車ガラスの場合は、主にポーランド国内向けに供給し、建設業界用のガラスはポーランドの東側に位置する諸国向けに販売。生産開始は2006年中頃の予定。

<ブラジル>
-2007年、ブラジルの生産拠点を拡張。

<インド>
-2007年、インドの生産拠点を拡張。

<メキシコ>
-2005年6月、メキシコに新たなフロートガラス生産工場を建設を決定、この地域での同社のプレゼンスを高めていく。工場はメキシコ南部Cuautla Morelosに建設されるが、この地域ではすでにフロートガラス生産ラインと、自動車業界向け板ガラス加工の専門工場が稼動している。新工場で生産された製品は、メキシコ市場のほか、米国、中米、カリブ地域でも販売。投資総額は約1億ドル。新工場での生産開始は2006年末の予定。