Plastic Omnium 2009年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年 12月期 |
2008年 12月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 2,458.6 | 2,696.5 | (8.8) | - |
自動車部品部門 | ||||
売上高 | 2,014.5 | 2,171.5 | (7.2) | 1) |
要因
1)
-売上高は2009年に世界最大の自動車市場となった中国で、自動車部品部門が2007年から開始した主要プロジェクトによりアジアで増加を続けた。中国での売上高は、自動車部品部門の売上高の5%、100百万ユーロへと倍増した。
受注
-2009年のプレスリリースによる主な受注は以下の通り。メーカー・モデル | 搭載部品 |
スズキSwift | 衝撃吸収システム、燃料システム |
スズキSX4 | バンパー |
Fiat 500 | バンパー |
Volkswagen Up! | バンパー、燃料システム |
Renault Fluence | バンパー |
Daimler Trucks | ボディ構成部品 |
BMW 1 Series | 燃料システム |
BMW 3 Series | 燃料システム |
BMW 7 Series | TSBM(TM)燃料システム |
PSA Peugeot 208 | 燃料システム |
Daimler Mercedes A Class | 燃料システム、フロントエンドモジュール |
Daimler Mercedes B Class | 燃料システム、フロントエンドモジュール |
Audi Q5 | SCR DINOx排出制御システム |
Audi Q7 | SCR DINOx排出制御システム |
Audi A4 | SCR DINOx排出制御システム |
Audi A8 | TSBM(TM)燃料システム |
GM Epsilon platform | SCR DINOx排出制御システム |
GM Chevrolet Beat | バンパー |
トヨタ | 燃料システム |
Hyundai SO | フロントエンドモジュール |
Kia Matrix | フロントエンドモジュール |
海外動向
<中国>-2009年、YFPOの売上高が前年比110%の増加を記録するなどYFPOとXieNOは需要の大幅な増加により利益が拡大。Plastic Omnium Auto Exteriorと上海汽車の合弁会社であるYFPOは、トヨタやホンダと提携するGuangzhou Zongxinや第一汽車の子会社Fawayと提携し、着実に成長を続けた。これらの契約により広州や成都に2つの新工場を操業するなど新しい市場へ参入 する足掛かりとなった。Inergy Automotive Systemsは武漢の工場建設に続いて北京に2番目となる工場を建設。2010年にHyundai、2011年にはGMへ燃料システムの供給を開始する 予定。現在、自動車部品部門は中国に12拠点保有。
<インド>
-PuneにあるVarroc工場は、2009年の終わりからGMの低コスト車Beatにバンパーを納入。また、Mahindraと5つのプロジェクトを 計画。VelloreにあるInergyの工場は、2010年後半にトヨタの低コスト車用燃料システムの製造を開始する予定。
2010年12月期の見通し
-新興国市場での拡大を推し進める。2010年に中国で2つの新工場を建設。インドでは2工場の生産を増加、また、Maruti Suzukiとの提携によりNew Delhiに3番目の工場を操業。開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年12月期 | 2008年12月期 | 2007年12月期 | |
合計 | 110 | 140 | 127.9 |
研究開発体制
-自動車メーカーの意思決定中枢近くにある研究開発センター13ヶ所に700名のエンジニアと技術者が在籍。特許
-管理している特許件数は688件。うち43件を2009年に出願。研究開発活動
自動車部品部門-車のライフサイクル全体を通じて二酸化炭素排出量を削減するソリューションの研究に焦点をあてている。ソリューションには、軽量樹脂や複合材料、リサイ クルやバイオテクノロジーを基にした材料の利用のほか、炭素排出量を削減する新たな機能の統合や、廃車の際に分解や再生が容易な部品の設計など部品設計の 最適化の追求が含まれる。こうした追求によって、電気自動車のバッテリーを搭載するため車両の後部とフロア部との統合など新しい分野の製品開発が生まれて いる。
-もう1つの外装部品事業部が優先している研究は、歩行者をまきこんだ事故での頭、腰、脚を損傷するリスクを軽減させる技術。
-Inergy Automotive Systemsは、下記の2つの技術により炭化水素やディーゼルエンジン排出ガス削減を促進。
TSBM(TM):ブロー成形段階で一度作られたタンクに溶接する代わりに多数の構成部品を統合することにより炭化水素排出を削減する技術。このソリューションは大きな内圧に耐性があり、ハイブリッド車用ガソリンエンジンにも使用可能。
選択触媒還元システムは、自動車に内蔵された尿素貯蔵タンクにより、ディーゼルエンジンから亜酸化窒素の排出を削減。尿素が高熱の排気ガスに接触すると亜酸化窒素と反応し、水と無公害な窒素が生成される。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2009年12月期 | 2008年12月期 | 2007年12月期 | |
合計 | 49 | 96 | 120 |