Grupo Antolin-Irausa, S.A. 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

 (単位:百万ユーロ)
  2012年
12月期
2011年
12月期
増減率
(%)
要因
売上高 2,087 1,876 11.2 -主にアジアおよびNAFTA圏内における堅調な業績が寄与。(中国で約60%、米国で約41%成長)
-新事業の照明事業が売上増加に貢献。
EBITDA 224 210 6.7 -

買収

-2012年2月、同社は、イタリアの内装トリム部品メーカーCRS S.r.l.を買収することで合意したと発表。CRSは同国Pineroloに生産拠点を保有し、インストパネル、ドアパネル、ピラー用のインサート部品などを生産している。この生産拠点の面積は7,000平方メートルで、従業員数は47名。2012年の売上額は8-10百万ユーロを見込んでおり、このうちの大部分はFiat向けの供給による。なお、今回の買収により同社は、新会社Grupo Antolin-Italyを設立するとともにFiat-Chryslerとの連携を強化し、イタリアでの事業を拡大していく計画。 (2012年2月3日付プレスリリースより)

合弁事業

-2012年11月、同社とニッパツのタイ子会社は、自動車用ヘッドライナーの生産に向けて、タイに合弁会社を設立することで合意した。新会社「NHK Antolin Thailand Co. LTD.」はBangkokに設立され、Ford、日産、ホンダ、GM、いすゞ、三菱など大手自動車メーカー向けに部品の供給を行う予定。従業員約100名を雇用し、2014年の売上額は23百万ユーロを見込む。なお両社の提携関係は、2008年8月に同社がニッパツにヘッドライナー生産に関して技術供与を行ったことを契機に開始された。 (2012年11月5日付プレスリリースより)

-2012年1月、同社と河西工業は、2012年2月に折半出資による合弁会社をインドChennaiに設立すると発表した。新会社「ANTOLIN KASAI TEK CHENNAI PRIVATE LIMITED」では、自動車用内装部品の製造・販売を行う。資本金は700百万ルピー (約1,190百万円)。2014年に売上額649百万ルピー (約1,100百万円) を見込んでいる。 (2012年1月30日付プレスリリースより)

事業提携

-2012年5月、同社は河西工業との間で、両社の顧客であるRenault-Nissanの需要に対応するため提携することで合意した。これにより両社は、 Renault-Nissanが今後メキシコ、ブラジル、インド、ロシア、中国、米国、タイなどの市場で行う様々なプロジェクトに協力して取り組んでいく。 (2012年5月10日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

 (単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
プロジェクトに投じられた開発費 52.66 46.86 45.66

 

設備投資

設備投資額

 (単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
全社 120.96 117.17 85.25

海外投資

<チェコ>
-2012年7月、同社はチェコのOstravaにおいて、既存工場を補完する第2工場を開設した。この2工場を保有する「Grupo Antolin-Ostrava s.r.o.」という名称の1つの企業となる。2012年7月に量産をスタートさせており、今後チェコ、スロバキア、ポーランドに拠点を持つ顧客との間で交渉を開始する予定。 (2012年7月18日付プレスリリースより)

<スロバキア>
-2012年1月、同社は4.5百万ユーロを投じて、スロバキアのジリナ県Nededzaに新工場を開設したと発表。同地にあるKia Motors Slovakia向けに、ヘッドライナーモジュールおよびドアパネルを生産する。従業員数は90名で、建物面積は5,000平方メートル。生産能力はモジュラーヘッドライナー15万個。2012年に売上額16百万ユーロを見込んでいる。また、この1月初旬から起亜「Venga」向けのヘッドライナーおよびドアパネル、「Sportage」向けのヘッドライナーを生産開始した。なお、2001年に開設したBratislava工場に続き、同工場はGrupo Antolinにとってスロバキアで2番目の生産拠点となる。Bratislava工場ではヘッドライナーモジュールを関連自動車メーカーへ供給している。 (2012年1月31日付プレスリリースより)