Magneti Marelli Holding S.p.A. 2014年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年 12月期 |
2013年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 6,500 | 5,988 | 8.6 | 1) |
EBIT | 204 | 169 | 20.7 | 2) |
要因
1) 売上高
-2014年12月期の売上高は、前年比8.6%増の6,500百万ユーロ。主な要因は、北米、中国および欧州での堅調な売上増が寄与。一方、対ユーロ/ブラジルレアル安により、ブラジル市場で軟調に推移したことで、売上高が一部相殺された。
2) EBIT
-2014年12月期のEBITは、前年比で20.7%増の204百万ユーロ。売上高の増加、費用削減策が奏功した。
合弁事業
-韓国の自動車用ゴムメーカーDTR Corporationと、イタリアのCF Gommaを買収し、合弁事業を開始することで合意。CF Gommaは、自動車用ゴム製品メーカーで、自動車・エンジンマウント用の防振ゴムや、牽引車・鉄道向けのエアスプリングのほか、ゴム成形品やゴム合成物を生産している。今回の合意により、CF Gommaへの出資比率はMagneti Marelliが40%、DTRが60%となる。両社は、欧州や南米において事業を拡大していく計画。(2014年6月20日付プレスリリースより)
-Samvardhana Motherson International (SMIL) と自動車用ショックアブソーバーの合弁事業契約を締結。これによりSMILは、Magneti Marelliのインドにおける完全子会社「Magneti Marelli Shock Absorbers India Private Limited」の株式50%を取得する。合弁事業開始後も、同国Pune近郊のChakanにあるMagneti Marelliの既存のショックアブソーバー工場を使用する。(2014年6月9日付プレスリリースより)
主な受注
OEM | 搭載モデル | 製品 |
Alfa Romeo | 4C Spider | ランプ、ECU、デュアルクラッチトランスミッション (DTC) 用油圧キット・電動油圧式アクチュエーター、サスペンションシステム、エキゾーストシステム |
Audi | R8 LMX | レーザー・LEDハイビームランプ |
TT Roadster | ヘッドランプ | |
A4 | ヘッドランプ | |
RS3 | LEDリアランプ | |
A4 Avant | LEDリアランプ | |
Q7 | LEDリアランプ | |
R8 | LEDリアランプ | |
BMW | MINI 5-door | インフォテインメント・マルチメディアシステム |
1 Series | ナビゲーションシステム | |
2 Series | ナビゲーションシステム | |
X4 | ナビゲーションシステム | |
X6 | ナビゲーションシステム | |
Chrysler | Jeep Renegade | インストパネル、インストメーター、ハロゲン・キセノンランプシステム |
Daimler | Mercedes-Benz AMG GT | ヘッドランプ |
S500 Plug-in Hybrid | ヘッドランプ | |
B-Class | ヘッドランプ | |
C 63 AMG | ヘッドランプ | |
C-Class | ヘッドランプ | |
Fiat | 500X | インストメーター、ヘッドランプ、サスペンションシステム、ショックアブソーバー、エンジンECU、電子スロットルバルブ、インテークマニフォールド、ポート噴射インジェクター・コントロールユニット、DCT用油圧キット |
Ford | S-Max MPV | LEDリアランプ |
Mondeo | LEDリアランプ | |
ホンダ | Civic Type R | ヘッドランプ、LEDリアランプ |
現代 (Hyundai) | i20 | LEDリアランプ |
Peugeot | 308 GTi | ヘッドランプ、LEDリアランプ、インフォテインメントシステム、インストクラスター、ショックアブソーバー、エンジンECU |
208 GTi | インフォテインメントシステム | |
508 | インフォテインメントシステム | |
Porsche | Macan | ガソリン直噴インジェクター、インストパネル |
Volkswagen | Passat | LEDリアランプ |
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
全社 | 390 | 359 | 336 |
技術提携
-タッチパネル技術関連メーカーのNeonode Inc.と技術提携を開始。車載インフォテインメントとテレマティクスシステムの協調に向けたヒューマン・マシン・インターフェース (HMI) の共同開発を行なう。使い勝手の良さ、性能、安全性等を注力分野とする。(2014年7月23日付プレスリリースより)
-パルマ大学からスピンオフしたVisLabと、自動運転車両に関して技術提携契約を締結したと発表。イタリアParmaにおいて、Magneti Marelliの技術者とVisLabの研究者約20名で構成される研究チームを発足する。高速道路、都市、郊外などさまざまなシチュエーションに適した自動運転や完全自動運転が可能なデモカーを開発する計画。なお、Magneti Marelliは、車両・歩行者・道路標識認識のアルゴリズムや立体映像など自動車分野のプロジェクトに関して、2007年よりVisLabと共同研究を行っている。(2014年2月25日付プレスリリースより)
製品開発
国際自動車部品展示会に新製品を展示
-「国際自動車部品展示会 (IZB)」にさまざまな新製品を展示。今回展示された製品は、圧力600バールのガソリン直噴インジェクター、48Vのハイブリッドシステム「PERF.E.T. (PERForming and Efficient Transmission)」、アクティブマトリクス式有機ELディスプレイ (AMOLED)、「E-Light」LEDモジュール (ハロゲンランプ比でエネルギー消費量は約1/6) など。
FIAMMと共同開発した48Vリチウムイオンバッテリー
-ドイツのFrankfurtで開催されるAutomechanika 2014において、FIAMM S.p.A.と共同開発した2種類の48Vリチウムイオンバッテリーが展示される。(2014年9月15日付プレスリリースより)
LEDロービームモジュール「E-Light」
-Automotive Lighting部門が開発したLEDロービームモジュール「E-Light」は、エネルギー効率および燃費の向上を実現するとともに、優れた性能を発揮する。従来のハロゲン電球に比べてエネルギー消費量は約1/6。また、この「E-Light」モジュールは、欧州委員会より1kmあたり1gのCO2削減に貢献すると認定されている。(2014年4月1日付プレスリリースより)
海外投資
<インド>
-Maruti Suzuki 「Celerio」と「Alto K10」に搭載されている自動車マニュアルトランスミッション (AMT) の需要の高まりを受け、同社とMaruti Suzukiの合弁会社がインドのManesarに新たにAMTの製造ラインを設置している。月産能力は3,500キットから5,000キットに拡大する計画。(2014年11月各種リリースより)
-インドへの積極的投資の一環として、グジャラート州のSanandに自動車用ランプの新工場を建設している。2015年中旬に開設予定。新工場は同社にとってグジャラート州初の拠点となり、Maruti SuzukiやFord向けに製品を供給する。(2014年10月各種リリースより)
<米国>
-米国ミシガン州のIndependence Townshipにエキゾーストシステム工場を開設。面積10万平方フィート超の新工場は、同社にとってミシガン州初の生産拠点となる。従業員75名を雇用し、触媒コンバーターを統合したホットエンドのエキゾーストマニホールドを生産する。生産能力は約30万ユニットとなる予定。最初のプロジェクトは、Fiat Chryslerのプラットフォーム向けとなる。(2014年9月29日付プレスリリースより)